MAX162キロでソフトバンク打線を2回1安打3K無失点“ダルスラ”は未完成でも、相手を寄せ付けなかった。第5回ワールド…
MAX162キロでソフトバンク打線を2回1安打3K無失点
“ダルスラ”は未完成でも、相手を寄せ付けなかった。第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に挑む侍ジャパンは25日、チーム結成後初の対外試合となるソフトバンク戦(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)に臨んだ。先発の佐々木朗希投手は、最速162キロを計測した速球がうなりを上げ、2回1安打3奪三振無失点の快投を演じた。
佐々木が投じた球種はストレート、フォーク、スライダーの3種類。このうち、侍ジャパンの宮崎キャンプ初日にダルビッシュ有投手(パドレス)から握りを伝授されたのが、スライダーだった。「同じスライダーでも、全く別物を投げている感じです」と表現する。2回2死走者なしで、今宮健太内野手にワンバウンドとなるスライダーを振らせ三振に仕留めた佐々木は、「まだまだ投げたいスライダーの理想とは違う。その中でも空振りを取れ、変化自体も良かった」とうなずいた。
「理想のスライダー」はどんなものなのだろうか。キャンプ3日目にブルペン入りした佐々木のピッチングを見守り、弾道測定器のトラックマンで測定した数値もチェックしたダルビッシュは、「米国で“スイーパー”と呼ばれる、曲がりの大きいスライダーになっている。これは立派なスライダーだよ」と称賛した。
「スイーパー」とは、一般的にはスライダーのうち、縦に沈むのではなく、横に大きく曲がり、球速も比較的出るものを指す。佐々木は「今日の試合に関しては、以前の形に戻った」と話しており、理想に比べると横への回転が足りず、縦に変化しているということなのだろうか。
いきなり実戦投入「横に大きく曲がる回転で投げるようにしています」
宮崎キャンプ中にダルビッシュから変化球を伝授された投手は他にもいるが、いきなり実戦投入しようとはめったにしない。手本やアドバイスを頭に入れ、これから長い期間をかけて習得していこうという投手がほとんどだ。その点佐々木の場合は、習熟が非常に速そうだ。「横に大きく曲がる回転で投げるようにしています。一歩間違うと一番危ない球種なので、細心の注意を払いながら丁寧に投げていきたいです」と言う。
「一番大事なのは、点を取られないこと。試合になれば、うまくいかないこともありますが、その中でバッターを抑えていきたい。今日は空振りを多く取れて良かったと思います」と視界は良好だ。
ダルビッシュがそうであるように、一流の投手はたいてい研究心、向上心が旺盛で、球種やトレーニング法のレパートリーを見る見る広げていく。ストレートとフォークだけでも、そう簡単には打たれない佐々木だが、侍ジャパンでダルビッシュと接したことをきっかけに、次の成長段階に入っていくのかもしれない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)