2019年のラグビーワールドカップでジャパンと同組に入る格上の2強は、やはり、かなりの難敵だ。 17日、アイルランド代表が静岡で日本代表を圧倒していた頃、スコットランド代表はシドニーで世界ランキング3位のオーストラリア代表(ワラビーズ)に…

 2019年のラグビーワールドカップでジャパンと同組に入る格上の2強は、やはり、かなりの難敵だ。
 17日、アイルランド代表が静岡で日本代表を圧倒していた頃、スコットランド代表はシドニーで世界ランキング3位のオーストラリア代表(ワラビーズ)に挑み、24-19で逆転勝ちした。スコットランドがワラビーズを倒したのは5年ぶり。しかも2012年と同じ、アウェイでの勝利だ。

 グレガー・タウンゼンド新ヘッドコーチが就任して2試合目だが、ヴァーン・コッター前体制で自信をつけた選手たちが成長を続け、実りの多いサマーツアーとしている。主将のグレイグ・レイドローを含む3人がブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに招集されたため不在だが、先週はシンガポールでイタリア代表を下しており、2連勝となった。

 スコットランドは序盤にPGで先制すると、14分にはCTBダンカン・テイラーがインターセプトしてトライゲッターとなり、アップセットの序章をつくった。
 その後、3点差に詰められたが、26分、敵陣深くでの相手ボールスクラム後、ピンチ脱出を図ったワラビーズSHウィル・ゲニアのキックをSOフィン・ラッセルがチャージしてインゴール中央まで運び、17-7と再び流れを変えた。

 しかし、ホームで負けられないワラビーズは前半終了前、モールでゴールに迫ったあと、SOバーナード・フォーリーが放ったクロスキックボールをFBイズラエル・フォラウが空中で確保して自身この日2つ目のトライを挙げ、5点差とする。そして56分(後半16分)には、フェイズを重ねてSHゲニアがフィニッシュし、SOフォーリーのコンバージョンも決まって逆転した。

 が、スコットランドは61分、自陣からボールを動かす果敢なアタッキングラグビーで相手のディフェンスを崩し、FLヘイミッシュ・ワトソンが勝ち越しトライ。結局これが決勝点となり、スコットランドが5年ぶりにオーストラリアの地で勝利するとともに、2015年ワールドカップ準々決勝で敗れた悔しさを晴らした。

 スコットランド代表は次週、フィジーで同国代表と対戦するが、SOフィン・ラッセルとPRアラン・デルはニュージーランド遠征中のブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに追加招集されたため、チームを離れる。
 仕切り直しのワラビーズは、24日に地元ブリスベンでイタリア代表と対戦する。