いつもにこやかに挨拶をしてくれる広報スタッフが、渋い表情で階段を登っていた。よく見る足を痛そうにしていて、すれ違いざま…
いつもにこやかに挨拶をしてくれる広報スタッフが、渋い表情で階段を登っていた。よく見る足を痛そうにしていて、すれ違いざまに「足(筋肉痛で)やばいです」と言われた。
そこでふと、彼が走って宿舎まで帰ったという話を思い出した。練習後、選手たちがジョギングで宿舎まで帰る様子を並走して動画に撮影していると言っていた。数キロの道のりを選手と共に動画を撮影しながら走るのだから、もともとその素養はあるのだが、それでも一度走っただけで筋肉痛になるほどの距離を練習後に走って帰るのだから、プロ選手のタフさは計り知れないものがある。
今季初めての紅白戦が行われた1月18日の午前練習後も、多くの選手達がジョギングで宿舎に戻っていった。今日確認できたのは、車屋紳太郎、瀬川祐輔、瀬古樹、橘田健人、大南拓磨、佐々木旭の6選手だ。
車屋と居残りで練習し続けていた松長根悠仁も誘われていたが、体力的な問題だったのか、それとも先輩方の荷物を運ぶという役割を果たすためだったのか、スタッフの車にて帰路についていた。
■新キャプテン・橘田が「直らないですね」と語ったもの
なお、クラブからのリリースの通り、今季のキャプテンとして橘田健人が選ばれた。また、副キャプテンには3年連続で登里享平と脇坂泰斗が指名。もう一人、昨季まで2年連続で選ばれていたレアンドロ・ダミアンに変わり、ジェジエウが初めて選ばれている。
意外な選出となった橘田への取材中、ポルトガル語の中山和也通訳が「まず方言(なまり)を直さないと」ときつい冗談。それに対し橘田は、「さっきミキ(山根視来)さんにも同じことを言われました。“まず、方言直せ”って」と苦笑い。「直らないですね」と答えつつ「でも直ってる方だと思います」と言う。鹿児島に帰った時に周りの人と話していて、それを実感するらしい。
キャプテンともなると、人前でしゃべることが格段に増える。そうした立場を考えての助言ということだが、もしかしたら今シーズン末にはピタッと直っているかも?
【江藤高志】
えとう・たかし/大分県中津市出身。IT系出版社で雑誌や書籍などを編集していた1999年に、パラグアイで行われたコパ・アメリカを観戦。これを機にサッカーライターに転身した。当初は故郷のJ2クラブ、大分トリニータを取材。石崎信弘監督との縁もあり、2001年途中から川崎フロンターレの取材を開始した。15年から『川崎フットボールアディクト』を創刊し、編集長として運営。今に至る。