ボクシングのWBA・WBO世界スーパーフライ級王者統一戦は31日、WBO王者の井岡一翔(志成)WBA王者のジョシュア・フランコ(米国)の対戦で行われ、判定によりドローとなり、日本初の2階級統一王者は達成されなかった。井岡は32戦29勝(15…

ボクシングのWBA・WBO世界スーパーフライ級王者統一戦は31日、WBO王者の井岡一翔(志成)WBA王者のジョシュア・フランコ(米国)の対戦で行われ、判定によりドローとなり、日本初の2階級統一王者は達成されなかった。井岡は32戦29勝(15KO)2敗1分け。ドロー結果によりWBO、WBAともにそれぞれの王座防衛となった。

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■圧力に屈するもメジャードロー

判定は井岡―フランコの114―114、114―114、113―115となり、ジャッジふたりがドロー、ひとりがフランコ有利とし「メジャードロー」となった。

井岡は序盤からフランコの圧力に押し続けられ、時折クリーンな有効打を放つも、決定打を出せず終いだった。またフランコも前に出続けたものの、井岡を崩し切ることができなかった。

試合後、井岡は「まず、みなさんのご期待に応えられなかったことをお詫びしたいです。申し訳ないです。この試合に当たって携わって頂いた関係者のみなさん、スポンサー各社のみなさん、そしてふだん、サポートして頂いているみなさん、本当にみなさんのおかげで今日無事にリングに上がることができて、勝てはしなかったですが、いいパフォーマンスで今回やってくることができたと思います。ありがとうございました」と謝罪と感謝を口にした。

また「勝てはしなかったんすけど、ドローでなんとかベルトを守ることができたんで、また次につながると思うので、2023年は今日の悔しさを生かしてまた、まい進して頑張りますんで、来年もよろしくお願いします」と今後の抱負を語った。

■「美味しいお酒を飲んで最高の年を迎えてほしかった」と関係者を気づかう

フランコについては「前半から中盤にかけてポイントを(取られている)という中で、プランとしては、もうちょっと止めたかったんですが、フランコ選手もかなり気持ちとファイターとして技術が高い選手だったので、なかなか中盤から圧倒的な差をみせられなかったのが、こういう結果を導いてしまったと思うので、フランコ選手、すごい強かったです」と素直に讃えた。

さらに「毎年、今年で11度目となりましたけど、今年は今日が最後の日なんだなという思いながら試合ができる幸せをかみしめて、11回目のリングに上がらしてもらいました。こうしてリングに上がれるのは本当にみなさんのサポートと応援のおかげなので、本当は今日勝ってみなさんに美味しいをお酒を飲んで最高の年を迎えてほしかったんですが、人生というのは本当に自分の思っている通りに行かないものばかりで、来年もそうだと思いますが、チャンピオンとして挑戦し続ける姿をお見せしますんで、来年も応援よろしくお願いします。そして、対戦して頂いたチーム・フランコのみなさんにも大きな拍手をお願いします」と相手陣営への気づかいを見せ、締めくくった。

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文●SPREAD編集部