最終回を飾るのは愛知・桜花学園出身で現在チームの中心となっている3人だ。ケガにより昨年秋から試合出場はないものの主将と…
最終回を飾るのは愛知・桜花学園出身で現在チームの中心となっている3人だ。ケガにより昨年秋から試合出場はないものの主将としてチームを支えてきた桂蘭主将(スポ4=愛知・桜花学園)、勝負どころで決めきるスリーポイントで勝利に貢献してきた中山桂(スポ3=愛知・桜花学園)、今年の夏には日本代表としても活動した早大のエースガード江村優有(スポ2=愛知・桜花学園)の3人に話を伺った。
※この取材は11月9日に行われたものです。
リーグ戦を振り返って
他己紹介で笑い合う中山(左)と桂
ーーでは、他己紹介をお願いします
(じゃんけんでどっち回りにするか決める3人)
中山 前もしませんでした?(笑)
桂 前もした気がする!
中山 ヒマさんは本名は桂蘭さんです。高校が同じ桜花学園高校で、ポジションはフォワードです。すごい美脚で、美人さんで、すごいビジュアルのいいキャプテンです。
桂 ほめすぎ!
中山 本当にそう! 写真撮るとすごい絵になります。ヒマさんとヤヤ(Gフェスターガードヤヤ、スポ3=宮崎・小林)を並べたら何かの雑誌の表紙を飾れるくらいだと思います。今はちょっとケガしちゃって、試合に出場することはできてないけど、外から声出してくれたりベンチでアドバイスしてくれたり・・・一緒に出てはないけど、早稲田にとって必要不可欠な存在です!
桂 うれしい〜。ありがとうございます。
江村 (スラスラ言えていて)すご。
桂 すごいね。・・・えっと、江村優有です。コートネームはラキです。あんまり呼ばれてないです(笑)。本当に「世界の江村」って感じで。エムがいるから自分らもいろんなプレーとかを吸収できるし、バスケのことも学べるし、どんどんみんなが成長してレベルアップできます。エムがいてくれて早稲田が上がっていけるという要素になっているから、本当に必要な存在です。エムは自分のプレーとかも発信してくれるので、自分らも控えめにならずに思ったこととかを伝えるようにしていて。もっともっとみんなで高め合っていけたらいいチームになっていくと思います。しっかりプレーで引っ張ってくれているので、自分らも一緒にどんどん上を目指していきたいなと思ってます。
一同 (拍手)
江村 えー!ちょっとしんどいけど頑張ります(笑)。中山桂さんです。コートネームはソラ?・・・ソラさんです。キルさんって呼んじゃうけど(笑)。キルさんはガードフォワードだけど、自分は3Dプレイヤーだと思ってます。
桂 3D?
江村 キャッチアンドシュートとスリーポイントとディフェンスと、頑張る選手です! だからいつもドライブからキックアウトで、ほぼほぼ(自分からの)アシストはキルさん(笑)。
中山 外で待ってます(笑)。
江村 あとキルさんはすごくすごく真面目で・・・
中山 そうでもない!
江村 こんなこと言ってますけど真面目で。試合終わった後とかでも自分の課題をすぐに明確にして、その自主練習にすぐ取り組んでいて。すごいなと思って見てます。
中山 ありがとうございます!
ーー今回は同じ桜花学園高出身のお三方ですが、高校時代からお互いの印象は変わりましたか
中山 どうですか?
桂 私から見ると、桂(中山)はほんわかしました(笑)。もうちょっと高校の時は・・・
江村 バッチバチ(笑)。
桂 バチバチだったし、(高校の)環境も環境だし、もう少しツンツンしてたイメージです。
中山 真面目だっただけです! それが今はちょっと抜け落ちました(笑)。
桂 真面目か! 今はすごいやわらかーい感じ。
中山 いいのか悪いのか(笑)。
桂 エムは・・・今はおちゃめなところも見せてくれる感じになったね。高校の時は全然出してなかった。
中山 そう言われたらたしかに。
江村 ただの猫被りですね(笑)。
中山 怖かった?先輩。
江村 え、怖かったですよ!
ーーそれは先輩が怖かったから出していなかったのですか、同期には出していましたか
江村 同期にも出していないです。
桂 たしかに! たくさんお喋りしてるとことか、お茶目なジョークとか言ったりするのも全然見たことがなかったです。
江村 高3くらいから(笑)。
ーーきっかけはなんですか
江村 きっかけは特にないです。歳をとって(笑)。
桂 高校の時はさ、全然指示出さないで怒られるくらいだったよね?懐かしい逆に。今は言えるじゃん。そこが振り返ると意外だ・・・。
江村 そうだ、たしかに。1年生の時とかやばかったな(笑)。
ーーでは、主将に対していかがですか
桂 前は怖いって・・・(笑)。
江村 寮長やってる時は怖かった(笑)。初っ端があれですもん、ミーティング。
桂 お菓子事件(笑)。(高校時代は)お菓子禁止なんですけど、(誰かが)食べたんじゃないかっていう騒動があって。
江村 キャプテンと寮長に呼ばれて・・・
中山 全員体育館で、1時まで(笑)。
桂 犯人出さないと練習できないってなって。必死になってました。
中山 そういう役割があったから余計厳しい、怖いなってイメージがちょっとはあったかな。今は親しみやすいというか・・・(これまで)親しみづらかったわけじゃないですけど! 桜花の中でもすごい喋ってたとは思います。進路相談とかもしてもらって。今はめっちゃ「こうしたらいいよ」って言ってくれるし、周り見てくれててすごい的確なアドバイスとか外から声出してくれるキャプテンです。
ーーリーグ戦を終えて、率直にいかがでしたか
桂 正直、もうちょっと勝ちたかった。もっといい結果にしたかったというのが正直なところで。やっぱり最初の方で4連勝とかできたのはすっごく大きな収穫です。だんだん(相手が)強いチームになってきてたからそこで勝てなくなってきた時に、順位がなんとなく見えてきて・・・ああ、いや、でも頑張りたいという葛藤というか。でも本当に勝っていくにはこういうチームに勝たなきゃいけないんだよなというのを肌で痛感したリーグでした。
ーーキーになった試合はありましたか
中山 勝敗でいうと、山梨学院大に負けてしまったのが大きかったなと思います。今までの先輩方はしっかり勝ってきた相手だったし、勝てる相手だったけどそこで勝ち切れなかったのが、チームとしてまだまだ完成していないのかなと感じました。
ーー事前に「優勝」を目標に据えていましたが、そのために事前に何をしてきましたか
中山 自分らは医療(国際医療大)とか白鴎大みたいに留学生がいるわけじゃないので、身長で勝てない分、機動力、スピードで勝負しようということを話していました。まあやっぱり、上位リーグになるとスピードだけでは勝負できなかったりしたので、そういったところをインカレに向けて改善したいなと、すごく思います。
ーー後半は負けが続いていましたが、チームでどのような話をしていましたか
江村 まずはディフェンスから修正しようということで、ボールマンのところでもヘルプのところでもボックスアウトのところでも、全部の面で修正が必要だったからそこを徹底するというところでした。ディフェンスを徹底することでそこからオフェンスにつながっていくからまずはディフェンスを徹底することで。その後のオフェンスでも、バラバラになっちゃうことが多かったから、形を決めるわけじゃないけど、一人一人の持ち味を生かしたプレーを組み立てるというような話をしました。
ーーそれぞれどのような持ち味、役割でしたか
中山 リーグ通してスリーポイントが結構入っていたので、スリーポイントをしっかり打ち切るところと、オフェンスリバウンド入ったりとか泥臭いところは私の役割だと思っていたのでそこをやり通そうと考えていました。
江村 自分は2WAYプレイヤーで、ディフェンスを徹底してやって流れをつくっていくのと、オフェンスの面では得点力があると思うので、1:1も含めて2:2をつくったりプレーをつくりながら得点を取ることです。
ーー一番印象に残っている試合を教えてください
桂 拓大かな。勝ったし。勝ったら上位リーグにいけて、負けたら下位リーグという大事な試合でした。今回は拓大自体がそんなに調子良くなかったけど、今までは3強みたいに、留学生もいて強いイメージがあるチームだったからそこにみんなで勝ち切れたというのがすごく良かったし、流れが悪くなりそうな時でも自分たちで立て直してしっかり最後の最後まで諦めずに勝ち切れました。コートの中でもみんな頑張ってたし、外でも一体感もってできてた試合だなと思って。勝ててすっごくうれしかった試合です。
中山 一緒かな。拓大戦は、すごく個人的になるのですが、逆転でスリーを決めたというのが人生で初めてで。あんなこと本当に1回もなかったので、そういった意味でもターニングポイントになった試合だったかなと思います。
桂 (中山は)決めてもめっちゃ冷静で。みんなで「わー」ってナイシューて迎えても、「はい、はい」って(笑)。さすがだなと思いました。
中山 試合はまだ終わってないから(笑)。
江村 自分は2回目の医療戦。その前に白鴎と試合して、それ(白鴎戦)だけじゃないけどそこが良くなかったからその後にミーティングをしました。(医療戦は)ミーティング後の一番最初の試合だったので3日間くらいしか練習してない中で、話し合ったことを結構発揮できました。負けちゃったけどいつもよりは競ってたし、やれるなという自信をチーム全体で持てたかなと思うので印象に残っています。
ーー桂選手はリーグを通して主将として意識していたことはありますか
桂 今年のチームは、3年生以下だけどコートの中でもたくさん喋れるし、プレーの具体的なことまで話し合える子たちが多いです。みんなで話せているから、特に気づいたことはたまに言うけど、自分があえてプレーのことを言うというのはそこまで言わないようにしていました。みんなの考えがあって、もうできているところが多いから全然言う必要がないと思っていて。その代わりにベンチで笑顔で迎え入れて、安心してコートに出ていってもらうというのを一番心がけていました。プレー以外のところで、みんなが安心してプレーできるとか他のことを考えずにプレーに集中できるような環境をつくれるように一応自分なりにやっていました。
ーー何か言われて印象的だった言葉などありますか
中山 「思いっきりやっていいよー」とか。ベンチに戻ってきたり送り出してくれる時に、本当にちょっとした一言だとは思うんですけど、あ、頑張ろうって思えたりこれだけやればいいんだって安心感をもってプレーできたと思います。
ーー中山選手はコートに立つ中で最上級生だった時間が長かったと思います。何か意識していたことはありますか
中山 特に意識していることはそんなになかったです。コートに出ている面々はそれぞれ自分の強みをもっていると思っていて。自分は上級生だけど、ガードという立場ではないと思っているので、完全にエムとヤヤにゲームメイクとかは任せて、自分の仕事をやり切るだけというふうに思っていました。逆に何も考えずにやったのが今回は良かったのかもしれないんですけど(笑)。その中でも、下級生が思いっきりやるためにもリバウンドとかルーズボールとかは上級生がやらなきゃいけないと思っていたので、そういう部分で下級生を支えられるような、大黒柱ではないけど、下から声出したりとか、そこは意識してやってはいました。
ーー江村選手は勝負どころでボールが回ってくる場面が多かったですが、何を考えていましたか
江村 その場面だけで考えていたことは特にないんですけど、リーグ戦を通して全体的にシュート確率が全然良くなくて。大事な場面とか接戦とか、流れが良くない場面とかで決め切れてないことが多かったので、そこがすごく反省点です。インカレに向けて、どういう状況でパスが回ってきても、しっかりシュートを決め切れるように、みんなが信頼してくれるようなプレーヤーになっていけるようにもっと練習しないといけないなと思いました。
ーー江村選手が抜けている時期はチームとしていかがでしたか
中山 正直しんどかったです(笑)。運べるのがヤヤしかいなくて、ヤヤが一番きつかったかなと思うんですけど・・・。エムがいない分、周りがもっとパッシングで回したりとか攻めなきゃいけなかったんですけど、それでもヤヤに頼りっぱなしになってしまいました。任せきりになってしまう部分が課題でもあるし、ガード二人(江村とヤヤ)を主役にしたチームではないですけど、その二人を中心にしてチームは回っていると思うので、その中でその二人がいないとダメっていうのはチームの底力としてすごく低いなと感じました。そこら辺のチーム力を上げていくためにも、自分が運べるようになるとか、役割は役割であるとは思うんですけど、その中でももっと一人一人のレベルを上げていかないと、やっぱりインカレとか上のチームと戦うときには厳しいんだなと、すごく感じました。
ーーチームを抜ける前後にチームメートと話したことはありますか
江村 「頑張って」と言いました(笑)。
ーー試合を見たり何か連絡したりしていましたか
中山 雛菜(C中野雛菜、スポ2=神奈川・東海大相模)とかには言ってたんじゃない?
江村 雛菜からは連絡が来ました。めっちゃ電話来ます(笑)。実際、白鴎大、医療戦抜けるってなってから、自分がいたとしても、今まで勝ってたとかそういう相手じゃないから・・・きついのはきついなと分かっていました。いつもヤヤさんと二人で運んでいるからヤヤさんへの負担は大きくなるかなとは思ってました。あとはディフェンスの面で、自分はボールマンにプレッシャーかけたりガード、1番ポジションの人につくことが多いからそこで流れを切るじゃないですけど、プレッシャーかけて相手のリズムを崩したりするのは、どの試合でも自分がやることが多いので、他の人はやっていなくて難しいのかなと思いました。
ーー江村選手がいない想定での練習などはしていましたか
桂 普通にスクリーンイメージとか・・・。試合前にも抜けてたよね?エムがいない練習もあったよね?
江村 自分がいない練習は3日くらいじゃないですか?
桂 その週くらいか。
中山 その週だけで調整するしか。
桂 その時はめっちゃ「機動力」みたいな。速攻出て勝負しようってなってたけど、やっぱり(相手が)医療、白鴎だったからそれだけじゃ通用しなかったり、出てる人数も少ないし、体力面でもみんなきつそうで、しんどそうだったのが伝わってきました。
――春シーズンは上級生不在で戦う試合が多かったですが、感じていたことや考えていたことは
中山 意識するというか、意識する間もないくらいでした。トーナメントなので完成していなくてもいいのですが、それでも万全ではない状態でトーナメントに入ることになってしまって、そういう部分で準備不足だなというのを感じながら試合をしていました。試合慣れしているのがエムくらいしかいなかったんじゃない?自分や璃梨(江頭璃梨、スポ2=宮崎・小林)は去年も出ていましたが、交代要員で、長くコートにいるっていうことがなかったので、江村様様でしたね(笑)。
江村 意識していることは毎回変わらないですが、ヤヤさん(フェスターガードヤヤ、スポ3=宮崎・小林)がいない分、ボールを運ぶのが自分一人なので、どう周りをうまく使いながら運ぶかとか、体力を温存しながらやっていくかというのは考えていました。
中山 本当に試行錯誤だったね(笑)。まだ自分の役割も定まっていなかったです。
――新人戦では明大に負けてしまいました。その頃のチームの雰囲気は
桂 試合慣れしていない子たちばかりが出ていて、自分の役割をわかっていなくて、というのもあったと思うし、みんな優しい子たちだからこそ、積極的にというのがあまりできていなくて、監督からは「逃げている」とかそういう言葉で言われていましたが、自分でいいのかな、みたいな自信を持てていない子たちがたくさんいました。大事なところでもずっとパスを回していたりとか、みんな自信がなかったことが負けてしまった大きな要因だと思います。
中山 自分とか、ヤヤとか一人でも上級生がいたら、まとめることができたのかなとは思います。コートの外から声出したり、アドバイスしたりしかできなかったので、下級生に任せてしまったのがふがいなかったです。そこから今の自分たちを比べてみたら、自身を持ってプレーできるようになって、成長はすごく感じるので、今週末、明治とやるのでぶっつぶします(笑)。
一同 (笑)。
――新人戦後、どのようにチームを立て直しましたか
桂 試合が終わって、このままじゃだめだということでミーティングをして、早稲田ではあまりないピリピリしたミーティングでした(笑)。そこで自分がチームのためにやるべきことを自分なりに考えてきてもらって、全員の前で話して、みんなからもフィードバックをして、自分の役割というのをはっきりさせました。新人戦でどうしてあんな結果になってしまったのかを個人としてもチームとしても考えて、「自信のなさ」というのが結構みんなの口からも出てきたので、自信をつけるために、自主練も含めて、練習をしっかりやっていこうとなりました。それぞれの役割を発揮するためにどうしたらいいかということを真剣に話しました。
中山 何で早稲田に入ったのか、何で早稲田に入って部活をやるのか、その目的について話しました。バスケをやって日本一になることはあくまで目標であって、その先の目的はそれぞれ違うというのを4年生が話してくださって、その目的を個人で考えてきてみんなの前で話す機会があったので、なぜ早稲田に入ってわざわざ部活をやるのか、そこを見直す良いきっかけになったと思います。
インカレに向けて
楽しそうに話してくれた江村(右)
――各学年のカラーは
中山 3年生と4年生は似ていません?人数が少ないからですかね。
桂 何だろう、落ち着いているかな。
江村 2年生は、全員マイペースで、ゆるいかんじです(笑)。
桂 2年生は何かばぶばぶしてる(笑)。赤ちゃんみたいな。雛菜(中野雛菜、スポ2=神奈川・東海大相模)とかよく「エム~」って。
江村 大きい赤ちゃんですよ(笑)。1年生は、きゃぴきゃぴ系だけど、真面目です。
中山 良い意味でうるさくない?(笑)
桂 良い意味で生意気みたいな(笑)。かわいい生意気です。
中山 ちゃんと仕事はしてますもんね。徹底してるから、すごいなって。
――個人的にインカレに向けて練習していることは
桂 自分は、インカレでの復帰を目指してやっています。復帰直後というか、間に合わせる感じになって、そんなにたくさんのプレーはできないかもしれないからこそ、自分のできること、スポットシュートだったり、ディフェンスだったり、そういうところをしっかり確実にできるように今準備しているところです。
中山 今の課題が、1対1でのボールマンのディフェンスなので、ボールマンのディフェンスをしていても、自分1人で守りきれるようにしていくというのと、オフェンスの面では、キャッチ&シュートしかないと思うので、キャッチした後にシュートチェックに来られても、しっかりかわして、シュートを決めきれるように、インカレまで準備したいと思います。
江村 ディフェンス面では、リードすること、相手のプレーを読んで、ディフェンスすることがまだまだ足りていないので、その部分を磨くのと、オフェンス面は、ドライブのフィニッシュでも、アウトラインのシュートでも、精度があまり良くなくて、ポストもたまにあるんですけど、そこの技術もまだまだなので、すべてにおいて精度を上げるための練習をしています。
――インカレでの個人的な目標は
桂 私は、最後の大会なので、戦力として戻れるように、頑張ってやっていきます。みんなとプレーがしたいです。
中山 下級生中心のチームになってしまっていると思うんですが、少しの時間でもいいから、ヒマさん(桂)やケイさん(境美潮、スポ4=神奈川・座間)といった上級生と一緒にプレーしたいなと思っているので、自分たちの力で、しっかり勝ちたいと思います。
江村 自分は、安定した高い精度でシュートをしっかり決めて、みんなから信頼してパスをもらえるようにしたいということと、プレーだけじゃなくて、声でもガードとしてチームを引っ張りながらプレーできるようにしたいと思います。
――インカレでの注目選手、注目ポイントは
中山 私は佐藤実花(人1=岩手・盛岡白百合学園)に頑張ってほしいです。やっぱりぎゅんぎゅんのドライブですね。盛岡のスピードスターなので(笑)。大舞台で暴れてくれることを期待しています。
桂 誰だろう、みんな出てくる(笑)。早稲田全体のことだったら、ディフェンスはリーグ戦でも課題に出て、今修正しているところなので、集大成としてディフェンスが良くなっている早稲田をみんなに見てもらいたいです。
江村 自分も誰っていうのは難しいのですが…。
中山 自分でもいいんだよ(笑)。
江村 いやいや(笑)。リオさん(桂)も言いましたが、ディフェンスの面でも、オフェンスの面でも、ミーティングで話して修正したところを発揮するのを見てほしいです。
――桂選手はこの4年間を振り返ってどうでしたか
桂 本当に一瞬でした。特に頑張りたいというモチベーションがどんどん上がってきた3年生の頃に怪我をしてしまったので、3、4年生の間はほとんどプレーできていなくて、そこが悔しいという言葉じゃ収まりきらないくらい悔しいのですが、その分そこで学んだこともあるし、怪我をしているけどキャプテンを任せてもらったこともあって、自分のやるべきことをよく考えさせられる貴重な機会をもらいました。本当にたくさんの収穫があって、後半はプレーではあまり絡めなかったけど、本当に貴重な4年間でした。
――早稲田の良いところは
桂 チームのために頑張れる、チームメイトの存在が力になるというのが良いところだなと思っています。多分自分だけじゃなくて、チームのためにとか、チームメイトのために頑張れるパワーが湧き出るのがすごく良いところです。普段から上下関係なくたくさんコミュニケーションを取っているからこそ、そういう気持ちが湧き上がってくるのかなと思います。先輩たちから代々そういう良い雰囲気を受け継いでいるので、そこが早稲田の良いところだと思います。
――江村選手と中山選手の今年度で成長したところは
江村 去年よりはコミュニケーションを取れるようになりました。去年は4年生ともあまり話していなかったし、ヤヤさんとも一緒に試合に出ていたのに全然話していなかったのですが、今は結構コート内でもコート外でも話すことが多くなりました。
中山 試合に出るときの役割が明確になったので、自信を持ってプレーできるようになったと思います。今回のリーグで言うと、スリーポイントはノーマークだったらしっかり決められるという自信を持っていました。自信を持ってプレーできるようになったというのが、去年や一昨年と比べたら成長できた部分かなと思います。
――インカレへの意気込みは
桂 全員で戦って、優勝して、最後は笑って終われるようにしたいです。去年は3位だったので今年は優勝して、全員で笑って終わりたいです。本当に。
中山 同じくです(笑)。笑って終わりましょう。
江村 一緒です。
――ありがとうございました!
(取材・編集 宮島真白、権藤彩乃)

◆桂蘭(かつら・らん)(※写真中央)
173センチ。愛知・桜花学園高出身。スポーツ科学部4年。高校時代は携帯電話を使えるのは10時半までで、スマホ禁止のためガラケーとiPod touchの2台持ちでした
◆中山桂(なかやま・かつら)(※写真左)
168センチ。愛知・桜花学園高出身。スポーツ科学部3年。高校時代はインターネットが使えなかったのでオフの日はみんなイオンなどインターネットがつながるところに行っていたそうです
◆江村優有(えむら・ゆうあ)
160センチ。愛知・桜花学園高出身。スポーツ科学部2年。高校時代はアイスやお菓子禁止だったので、なにかあるとすぐに監督にアイスをおねだりしていたそうです