NHKのメジャーリーグ情報番組でMCを務めた菊池柚花さんがリポート 皆さんこんにちは! 菊池柚花(きくち・ゆうか)です。…

NHKのメジャーリーグ情報番組でMCを務めた菊池柚花さんがリポート

 皆さんこんにちは! 菊池柚花(きくち・ゆうか)です。今年はNHK BS1「ワースポ×MLB」の情報キャスターとして、野球の奥深さを学びました。もっと野球の技術を学んで、私も野球が上手になりたいと思い、プロ野球選手もお忍びで通うトレーニング施設に潜入してきました。実際、施設へ行ってみると驚きの連続。トレーナーさんから見せられたのは、野球選手たちが追い込まれた跡。野球人たちの隠れた努力と凄さを知ることができました。

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 私の夢は「始球式に出る」こと。目指すからには、球場中がどよめくような渾身の一球を投げ込みたい。そんな期待を胸に私は、国内でも珍しいというピッチング特化型のトレーニング施設・NEOLAB(ネオラボ)にお邪魔してきました。

 施設の中へと足を踏み入れると、目の前にはあらゆるトレーニング器具や見慣れない機材の数々。壁一面がコンクリートに囲われ、周りにネットが張り巡らされた室内は、まるで”秘密基地”。思わず野球少年のように心ときめく、ワクワクに溢れた空間でした。私にとってトレーニング施設は初潜入ということもあり、新鮮すぎる光景に心躍りました。

 今回、案内してくださったのは、株式会社NEOLABの代表・内田聖人さん。早実、早大でプレーし、米独立リーグにも挑戦。現在はプロアマ問わず、数多くの選手たちに指導を行うトレーナーとして活躍されています。そんな内田さんは、2019年にピッチングに特化した施設・NEOLABを設立。アメリカではすでに主流になりつつあるドライブラインの思考を取り入れた、本場顔負けの施設です。球速や回転数を計測し投球データを解析できる最先端の機械はもちろん、投手に必要な筋力を鍛える様々なトレーニング設備も非常に充実しています。

 数々の器具が揃う中で、印象的だったのは少し変わったあるトレーニング用の器具。一見どう使うか分からない謎の器具の正体は、スクワットを行うためのもの。重りをつけた器具と腰に巻いたベルトを繋いでスクワットを行い、体へ負荷をかけていくそうです。実は、ごく一般的な肩に担ぐタイプのスクワットは、背中への負担が懸念されるということで、怪我のリスクも考慮してこの器具の導入を決めたそうです。

トレーニング機器をひとつとっても伝わる「野球愛」

 安全に鍛えられるというそんな画期的なトレーニング器具には一つ、気になるポイントが……。発見したのは、器具に書かれた野球選手たちの幾つものサイン。泉圭輔投手(ソフトバンク)や竹安大知投手(オリックス)ら、現在球界で活躍する選手たちの名前が刻まれていたんです。内田さん曰く、記されていた名はその器具で自分を追い込んでいった選手たちとのこと。普段のプレーからは華やかさばかりが目立ちがちですが、それは私たちには見せない影の努力があるからこそ。奮闘した跡を目の当たりにし、誰しもが憧れるような活躍は日々のトレーニングの賜物だと思い知らされました。

 私にとって初潜入の未知の世界には、様々な驚きと発見がありました。NEOLABにお邪魔して一つ感じたこと、それは施設の至る所から溢れ出す内田さんの“野球愛”です。トレーニング器具1つからも、内田さんが選手を1番に考えていることが伝わってきました。施設を作るにあたって「自分の体を使いながら、今度は人々に還元してきたい」という強い想いがあったから。紆余曲折ある野球人生の中で、数々の挫折なども味わってきたからこそ、自分の経験を活かし、支えてきてくれた人たちへの恩返しの意味も込めて、球界へ還元していきたいという想いがあったんです。

「どうすれば球が速くなるのか」「良い変化球が投げられるのか」と自問自答しながら、自分の身体を資本に日々研究を重ね、指導を行なわれています。そんな内田さんの野球愛を具現化したような、こだわりがたくさん詰まった施設だからこそ、特別な空間としてたくさんの野球人たちに愛されているのでしょう。(First-Pitch編集部)