リードクライミングとは? リードクライミング(以下:リード)高さ15mほどの壁に1本のコースが設定され、到達した高度を競い合う種目。選手はロープをハーネスに装着しクイックドロー(下まで落ちないようにロープを掛ける支点)にかけながら登っていく…

リードクライミングとは?

リードクライミング(以下:リード)高さ15mほどの壁に1本のコースが設定され、到達した高度を競い合う種目。選手はロープをハーネスに装着しクイックドロー(下まで落ちないようにロープを掛ける支点)にかけながら登っていく。頂上にあるクイックドローをかければゴール(完登)となる。

しかし途中で落ちてしまった場合はそこまでの掴んだ手数が自身の記録となり、数字が高い方が順位は上となる。

ボルダリングとリードの違い

リードは、スポーツクライミングの種目の中で壁にいる時間が1番長いのが特徴的だ。ボルダリング種目は制限時間内であれば何度もトライできるが、リードの場合は一度きりしか挑戦できない。落ちてしまうと即終了の種目である。


写真提供:本間 大晴

4つの見どころ

①スリップしてしまえば終わり、一回きりというドキドキ感

1回きりしか登れず、やり直しのきかない緊張感。少しの判断ミスが命取りになる。

②選手がどうやって突破していくのか

実際に選手が登るコースを見ても、どのように登っていくかは分からないだろう。そのコースをどのようにして選手が突破していくのか見どころである。

また、映像では正面からしか映されないため壁の傾斜が垂直に見えることもある。しかし横から見ると、天井を登っているかのような角度を登っているため、様々な角度から映される映像にも注目してほしい。

③次の選手が最高コードを超えられるかというワクワク

何人もの選手が同じ箇所で落ちたポイントは「核心」と呼ばれる。多くの選手が突破できなかった難所を突破したときの高揚感は計り知れない。「誰があそこを突破できるのか?」といった期待を胸に見てほしい。

④きついながらも振り絞る姿

リードにおいて肘が上がってくると疲れてきている証拠である。落ちそうになっても粘り、どこまでコードを上げていくのか。落ちそうであっても執念を感じる選手はとても魅力的である。

大会の流れ


写真提供:本間 大晴

予選→準決勝(26人)→決勝(8人)

予選では2本のコースを登り総合の順位で準決勝に進む。予選時は、デモンストレーションというコースを登る手本動画を前もって見ることができる。また、予選時は他選手が登っているところも見ることができる。

選手間でも登った直後の選手に「あのセクションどうだった?どこが難しかった?」と聞いている。相手に情報を教えることも競技特有なのかもしれない・・・

しかし準決勝と決勝では、他選手の登りを見ることができなくなる。控室に隔離され、自分の登る番が来るまで待っていなければならない。だが、競技開始前に、「オブザベーション」という下見ができる時間が設けられる。時間内(6分間)にコースを登りきるための戦略構成を立てることができる。

オブザベーションって何を考えているの?


写真提供:本間 大晴

戦略を立てる

リードでは、登る前に地上からコースを見て手順や登り方を入念にシミュレーションする。このことを「オブザベーション」という。オブザベーションをし、ゴールまでどのようにして登るか戦略を立てるのだ。

戦略内容としては・・・

どこで休むのか(手をぶらぶらさせて回復させること)、
クイックドローをかけるタイミング(かけ損ねて進むと失格になってしまう)、
チョークアップするタイミング(手から汗が出て滑りやすくなってしまうため)、などなど。

また、地上からだとどうやって突破するか不透明な場合がある。もし想定していた動きではない場合に代替案も考えておかなければならない。現場で瞬時に判断し突破できる動きを見つけ出す力が試される。

最後に

リードでは、誰が一番高く登ることができたかを競う。一度きりの挑戦で、落ちたら即終了というシビアな種目である。そんな中でも登り切った時の選手の姿は、興奮すること間違いなし。 是非今回の見どころをおさえて、リードの大会を注目して見て頂きたい。

The post 今さら聞けないリードクライミングって? 用語から競技の見どころまで徹底解説! first appeared on FINEPLAY.