日本代表は、グループリーグ突破をかけて現地時間12月1日に日本代表と対戦する。引き分けでも突破の可能性はあるものの、日…

 日本代表は、グループリーグ突破をかけて現地時間12月1日に日本代表と対戦する。引き分けでも突破の可能性はあるものの、日本は勝利を狙うことがベターな立ち位置にいる。

 一方で、スペイン代表は11月27日に行われたドイツ代表戦で引き分けたため、ここまで1勝1分で勝ち点4のグループ首位。引き分け以上で自力で突破できるが、仮に日本に負ければグループリーグ敗退の可能性もあるため、ルイス・エンリケ監督は勝利を狙うと明言。サムライブルーは、難しい戦いに挑むこととなる。

 そのドイツとの試合を、現地で観戦した。日本との試合を前に、スペイン代表が真剣勝負でどのようなプレーをするのか生で感じたかったからだ。最初に率直な感想を言えば、今大会でも優勝を狙うレベルのクオリティの高さだった。

 Jリーグでは、ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが見せるプレーで観客席が沸くが、それが常に行われているような感覚で、個人レベルでの技術がまず高い。そうしたプレーへの観客の驚きの声が小さいことからも、スペイン代表サポーターにとっては当たり前のものであることが分かる。

 そして、個人技術以上に驚いたのが、チームとしてボールの運び方がクラブレベルのように共有できていたこと。ドイツ代表がブロックを敷いて待ち構えるも奪いどころがない光景は、衝撃以外の何物でもなかった。今大会のブラジルやフランスと比べても、チームとしての意思統一の高さはレベルが抜けていた。

バルセロナ5人が先発

 スペインのシステムは4-3-3。初戦のコスタリカ戦から1人を変えただけで第2戦に挑んだ。日本代表が2戦目で5人を変えたのとは対照的な選考といえる。

 その強みは、セルヒオ・ブスケツ、ペドリ、ガビの3人で構成される中盤だ。この3人は同じバルセロナに所属していることもあって、代表チームの連携ではこれ以上ないものを共有している。なお、左SBのジョルディ・アルバと右ウイングのフェラン・トーレスもバルセロナの選手で、先発した選手の5人が同じチームとなる。

 その中盤を仕切るのがペドリだ。各方面に“出張”することが許されている背番号26は、各地でボールの受け手となるように顔を出しつつ、さらに、自らボールを運ぶ役目を持つ。ヌルヌルとした足捌きでボールの位置を変えるペドリを止めることは、ドイツ代表でも簡単なことではなかった。

 ブロックを敷いて待ち構えたドイツだったが、前半はスペインの巧みなボール回しを前に守備の基準を作ることが困難だった。日本代表がミュラーの前線での動きに翻弄されて人へのつき方に戸惑ってギャップを作られたのは異なるメカニズムで、日本と対峙した際のドイツよりも低い位置で違いやギャップを作ってくる。

 また、チームとしてボール保持時にボールホルダーに選手がかなり寄る傾向があり、それを生かして、ボールを奪われた際に素早く囲んで即時奪回を目指していた。攻撃時に人が寄るのは、パスコースを確保することと、奪われた際にそのまま奪回に素早く移れるからだ。そして奪回の際には、複数の角度を消しながら寄せている。

■以外にもシュート本数は同じ

 この試合の前半のボールキープ率はスペインが55%と、ドイツの29%を圧倒(in contest:16%)した。ただし、シュート本数は意外にも同じだ。最初の45分間で放ったシュートはそれぞれ4本で、枠を捉えた数を見れば、スペインが1本でドイツが2本だった。

 前半だけを見れば、スペイン代表の前になすすべなくやられる光景しか思い浮かばなかったが、後半、日本代表が勝つための“スキ”を見せた――。

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