2024年パリオリンピックの卓球日本代表選考会が3回目を迎える。 今週末、千葉県船橋市で開催されるのは「全農CUP TOP32船橋大会」(11月12~13日/船橋アリーナ)。パリオリンピックの夢舞台を目指す男女32人の精鋭が火花を散らす。…

 2024年パリオリンピックの卓球日本代表選考会が3回目を迎える。

 今週末、千葉県船橋市で開催されるのは「全農CUP TOP32船橋大会」(11月12~13日/船橋アリーナ)。パリオリンピックの夢舞台を目指す男女32人の精鋭が火花を散らす。

 女子では、ここまでTリーグ・シングルスのポイントを加えた117ポイントで早田ひな(日本生命)が頭ひとつリードしている。

 早田は世界卓球2022成都(9月30日~10月9日)で利き腕の左腕を痛め、直後のWTTを欠場した。その後、この代表選考会に照準を合わせコンディションを整えてきたが、実戦は約1カ月ぶり。本来の力を試合でどこまで発揮し切れるかが上位進出の鍵を握る。

選考ポイント首位の早田が復帰戦。女子は混戦模様

 女子のトップシードは前回の第2回選考会(全農CUP TOP32福岡大会)で優勝した伊藤美誠(スターツ)。伊藤の1、2回戦は中高生が相手とあって順当に勝ち上がる可能性が高い。

 伊藤と同じ山の中シードには平野美宇(木下グループ)が入った。平野は1回戦の面手凛(山陽学園中学校)に勝つと2回戦は安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)との対戦が濃厚。

 だが、その安藤も1回戦で若手の成長株・横井咲桜(四天王寺高校)と当たる。2021年にはインターハイ3冠女王に輝いた横井が相手とあって、初戦から厳しい戦いになるだろう。

 ちなみに伊藤と平野が準々決勝に駒を進めると「みうみま対決」となり大きなみどころの一つとなる。

 第2シードの石川佳純(全農)は1、2回戦を勝つと、橋本帆乃香(ミキハウス)と木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)のいずれかと対戦することになりそうだ。

 世界屈指のカットマン橋本と表ソフトの攻撃マンで今年の世界卓球代表の木原。戦型は違えど実力伯仲の2人の勝負に注目だ。

 第3シードの早田は順当に1、2回戦を勝ち上がると、準々決勝は加藤美優(吉祥寺卓球倶楽部)、張本美和(木下アカデミー)ら手強い相手が待つ。

 加藤と張本美和はお互い初戦を突破すると2回戦で激突。伸び盛りで一戦一戦強さを増す張本、選考会での粘り強さは折り紙付きの加藤。この2人の対戦もみどころだ。

 そして、第4シードで今年の世界卓球代表・長﨑美柚(木下グループ)の山は、いかにも接戦になりそうなメンバーが揃った。

 まず長﨑が1回戦を勝つと、2回戦の相手はよほどの番狂わせがない限り佐藤瞳(ミキハウス)となるだろう。世界卓球代表同士のぶつかり合いは見応えのある一戦になるに違いない。

 そして、中シードには第2回で5位や選考ポイント対象だった「Tリーグ NOJIMA CUP 2022」で4位など安定した成績を残す芝田沙季(ミキハウス)がいる。

芝田は初戦を勝つと2回戦でダブルスパートナーの後輩・大藤沙月(四天王寺高校)との対戦が濃厚。容赦ない先輩後輩対決もオリンピック代表選考会ならではだろう。

大会初日の12日(土)は女子1回戦が午前10時にスタート。男子1回戦は同日正午に開始予定予定。


<競技日程>
11月12日(土)1、2回戦、準々決勝
11月13日(日)5-8位決定戦、3位決定戦、決勝

(文=高樹ミナ)

■2024年パリ五輪 日本代表選考ポイント