日本テニスの頂点を争う大会、大正製薬リポビタン 全日本テニス選手権97th(東京/有明、ハード)は30日に大会9日目となる最終日を迎え、男子シングルス決勝が行われ、第1シードの今井慎太郎(イカイ)が第4シードの関口周一(Team REC)…

日本テニスの頂点を争う大会、大正製薬リポビタン 全日本テニス選手権97th(東京/有明、ハード)は30日に大会9日目となる最終日を迎え、男子シングルス決勝が行われ、第1シードの今井慎太郎(イカイ)が第4シードの関口周一(Team REC)を7-5,4-6,6-3のフルセットで破り、初優勝を果たした。試合後の会見では「全日本は欲しかったタイトルでした」と明かした。
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今大会が9年連続12度目の出場となる今井は第8シードの片山翔(伊予銀行)を破って2年連続2度目の決勝進出。一方、2年連続12度目の出場となった関口は準決勝で第12シードの伊藤竜馬(橋本総業ホールディングス)を下し初の決勝に駒を進めた。
今年9月のUchiyama Cup(北海道/札幌、ハード)準々決勝でも対戦している両選手。その時は今井が関口をストレートで破っている。
ともに初優勝をかけたこの決勝戦、今井はストロークの打ち合いを制し第2ゲームでブレークに成功。第5ゲームでブレークバックを許すもその後再びブレークを奪い第1セットを先取する。第2セットでは第3ゲームで先にブレークされ初めてリードを許すとそのまま落としファイナルセットへ突入。
ファイナルセットでは序盤第2ゲームでブレークした今井がそのリードを最後まで守り切り悲願の初優勝を達成した。
29歳の今井はこれまで、同大会で2018年と2019年にダブルスを制覇。シングルスでは昨年の決勝で清水悠太に屈し準優勝だったものの、今年は5試合に勝利して初タイトルを手にした。
会見で今井は「本当に試合へ入る前から気持ちを100パーセント入れて臨むようにしました。それでも関口選手が序盤からいいプレーをしてきて、どっちに転がるかわからない展開になりました。そんな中でも気持ちでは最後まで負けないように、引かないようにっていうのを心掛けてプレーしました。最後はそこで上回ってこの結果を得られたと思いますし、今後の自信にも繋げていきたいと思います」とコメント。
「(準優勝となった)去年は引き出しが少なかったです。自分の良さを出す部分は変わりませんが、ただアグレッシブにプレーするだけが去年の自分でした。そこから常に自分が打ち込めるわけはなく、守らなければいけない場面が出てくるのでそういった時のディフェンスの部分は成長したと思います」
「賞金よりもこのタイトルが欲しかったです。大会期間中はそのことを考えないようにしてましたが、やっぱり全日本のタイトルは欲しいなと思っていました。実際に優勝できて、タイトルを獲得できた気持ちは大きいです」
一方、敗れた関口は初の大会制覇とはならなかった。

記者会見に臨む今井[画像:tennis365.net]