世界卓球団体戦 世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)が4日、中国・成都で行われ、男子グループリーグ(GL)最終戦に臨んだ世界ランク3位の日本は、同39位のハンガリーに3-1で勝利した。チーム最年少19歳の張本智和が前日に続い…

世界卓球団体戦

 世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)が4日、中国・成都で行われ、男子グループリーグ(GL)最終戦に臨んだ世界ランク3位の日本は、同39位のハンガリーに3-1で勝利した。チーム最年少19歳の張本智和が前日に続いて2勝をマーク。首位でGL突破を決めた。5大会連続メダルが途切れた前回2018年大会のリベンジを狙う大事な週末。しかし、エースには「大学の課題があと6個あって……」と新たな難題が浮上した。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

 2日連続でエースが仕事を果たした。戸上隼輔が1勝した後に迎えた世界ランク159位スディとの第2試合。張本は第1ゲーム(G)を8-11で落としたが、持ち味の気迫を前面に出した。強烈なバックハンドで得点。11-5、11-7、11-5で逆転勝ちした。第3試合で今大会初出場の横谷晟が敗れたが、第4試合で取り返す貫録の2勝。パワーショットにも巧みなレシーブで対応し、技術力の高さを見せつけた。

 第2戦では今大会初黒星を喫したが、翌日3日の香港戦は復活の2勝。連日の2連勝でチームをGL首位突破に導いた。「団体戦はみんなで戦うもの。みんなで全力で頑張ることができたので、1位通過に繋がった。『4年前より強い』と言い切れるので、まず残り2つ勝ってメダルを確定させたい」と力を込めた。

 前回大会は自身の敗戦もあり、準々決勝で韓国に敗れた。東京五輪を経験し、一回り成長。水谷隼、丹羽孝希らと出場した当時より「強い」と胸を張る。

「今日は自分が2点(2勝)を取れたこと、戸上選手が安定してもう1点を取ってくれるので、そこだけでも3点を計算できます。それプラス、及川(瑞基)選手も横谷(晟)選手も3番手でそんなに簡単に負ける試合はない。そこで3番も粘ってくれる。本当にどこでも点を取る可能性あるチームだと思っています」

実は春から大学生の19歳、海外遠征中でも課題を提出

 5日の決勝トーナメント1回戦はブラジルと対戦する。勝ち進めば男子決勝は9日だ。しかし、エースには懸念が一つ浮上。取材エリアで汗を拭いながら明かした。

「大学の課題があと6個あります。今日は火曜日ですよね? 日曜まで時間があるので少しずつ進めたいです」

 実は春から早大人間科学部の通信教育課程に進学。海外遠征中も課題に追われることがある。今季は7科目を履修したそうで、「毎週7個分の課題がある。今週、1個は終わったんですけど、あと6個あります」と苦笑い。終わったばかりの今期1回目の授業は「自己紹介とかガイダンスが多めなので、なんとかなりそう」と週明けの授業を見据えた。

「次から負けたら終わりなので、チーム一丸でもっと気を引き締めて、もっといいプレーができるように。少しプレッシャーもかけつつも、みんなが伸び伸びとプレーできるようにしっかり調整したいです。目標は中国チーム。必ずメダルを持ち帰れるように頑張りたいです」

 2大会ぶりのメダルへ。大学の課題とともに日本代表の至上命題にも取り掛かる。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)