打撃の“割れ”は「バットを振るスペースを作る作業」 バッティングでよく耳にする“割れ”という言葉。打ちにいく際、上半身と…

打撃の“割れ”は「バットを振るスペースを作る作業」

 バッティングでよく耳にする“割れ”という言葉。打ちにいく際、上半身と下半身が別の動きをするが、実際にどのような効果があるのか。報徳学園高時代の2002年に選抜優勝を経験し、同年ドラフト1位で日本ハムに入団した尾崎匡哉さんは「強いスイング、ストライクボールの見極め、体の突っ込み防止が期待できます」と語る。

 好打者の共通点ともいえる打撃の“割れ”。プロ野球解説者などからもよく聞く言葉だが、野球を始めたばかりの少年、少女たちにどう伝えればいいのか。打撃フォームのなかで“割れ”を作って得られるメリットは多いという。

 現在、学童野球の指導を行っている尾崎さんは「バットを振るスペースを作る作業。コースだけじゃなく、奥行にも対応できるので必要な要素の一つ。打者にとって“割れ”がないとしっかりと打つことはできません」と説明する。

「1、2、3」ではなく「1、2のぉ~3」でスイング

 スイング動作のなかで上半身が捕手側、下半身は投手側に向かう状態が、一般的に言われている“割れ”の動作だ。

「1、2、3で打ちにいくとボールは点でしか捉えることができません。これを1、2のぉ~3と、1つの溜めを作るイメージ。テークバックが自然とできてバットとボールまでの距離が作れる。この“助走”がしっかりとれた状態でスイングすることで強い打球が生まれます」

 この他にも、長くボールを見ることでストライクボールの判別がしやすくなり、体が前に突っ込むことも防ぐことができるという。「明かなボール球に手を出す、バットを止めることができない。これに共通するのが“割れ”が少ない打者。“割れ”は打撃の基本ともいえます」。

 尾崎さんは野球は始めたばかりの子どもたちにも、分かりやすく、簡単に指導することを心掛けている。

○尾崎匡哉(おざき・まさや)
 1984年6月2日、兵庫県伊丹市出身。報徳学園高時代は永田裕治監督(現日大三島高監督)が「就任以来初めて」1年春から遊撃のレギュラーを獲得。3年時の2002年は「1番・遊撃」として春夏連続甲子園出場。同年のドラフト会議で日本ハムから1位指名を受け入団。投手以外の全ポジションをこなすユーティリティプレーヤーとして活躍し2014年に現役引退。現在は少年野球の指導を行う傍ら、兵庫県・宝塚市でパーソナルジム「匡 workout」を経営。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)