独立リーグの「四国アイランドリーグplus」2017年前期シーズンで、高知ファイティングドッグスは4月は首位を走っていたものの、後半に失速。17勝13敗4引き分けの勝率.567で、優勝した徳島インディゴソックスから4ゲーム差の2位に終わった…

独立リーグの「四国アイランドリーグplus」2017年前期シーズンで、高知ファイティングドッグスは4月は首位を走っていたものの、後半に失速。17勝13敗4引き分けの勝率.567で、優勝した徳島インディゴソックスから4ゲーム差の2位に終わった。

■今後の去就が注目されるラミレス、高知・駒田監督は感謝「非常に光栄なこと」

 独立リーグの「四国アイランドリーグplus」2017年前期シーズンで、高知ファイティングドッグスは4月は首位を走っていたものの、後半に失速。17勝13敗4引き分けの勝率.567で、優勝した徳島インディゴソックスから4ゲーム差の2位に終わった。

 今季はMLB通算555本塁打を誇るマニー・ラミレス外野手が加入。日本だけでなく、米国でも大きな話題となった。メジャー史に名を残す大打者は、打率.460(63打数29安打)、3本塁打、20打点と実力を存分に発揮。再び日本に戻ってくるのか、その去就に大きな注目が集まっている。

 ラミレスは高知に何をもたらしたのか。チームを率いた駒田徳広監督に前半戦を総括してもらった。

――一時は優勝かと思える快進撃でしたが?

「惜しかったですね。出足は良かったんですが、日本人選手たちは、もっともっと頑張ってほしかった。外国人選手は頑張ってくれたけど、その差で負けたかなと思っています。投手陣は、先発は丸山雄大、岡部峻太あたりが、頑張ってくれましたが、肝心なところで点が取れなかったので余計なプレッシャーを与えちゃったかなと思います。マニーはフル出場じゃなかったけど、よくやったし、アンダーソンとザックはほぼフルで頑張ってくれた、彼らが若干落ちてきたときに、それをバックアップできる日本人選手がいなかったということですね」

――監督就任2年目での手応えは?

「前期は、優勝経験のないプレイヤーたちがプレッシャーを押し返すことができなかったかな、というところですね。今年は、いい外国人が来ているし、ピッチャーも揃っているので、後期もチャンスがあると思っています。気持ちさえしっかりしていれば、後期も前期の前半のような戦い方ができるのではないでしょうか」

■ラミレスの打撃は「さすが」、「強く打つ打ち方を知っている」

――マニー・ラミレスがプレーしたことをどのように受け止めていますか?

「非常に光栄なことだと思っています。これから彼がどこでプレーするかはわからないですが、最後になるんじゃないかという機会に、日本の高知の我々のチームを選んでくれたことには感謝しています。楽しかったなという思い出を持ってほしいと思っています。打撃はさすがだなと思います。ボールの捉え方も素晴らしいし、強く打つ打ち方を知っている選手ですね」

――駒田監督は試合後に球場で最後まで残ってサインや記念撮影に応じるなど、ファンサービスも熱心にやっておられますね。

「せっかく来てくださるんだから、できるだけお応えしたいと思っています。もちろん、いつまでもやってられないから、どこかで切らないといけないんだけれども、なるべく長く居よう思っています。喜んでくださっているので、張り合いを感じます」

――独立リーグの監督という経験はいかがですか。

「勝っているときは楽しく野球ができますが、負けが込んできたときに難しいですね。独立リーグだろうがNPBだろうが、負けを勝ちにしていくのは難しいことです。選手の中には、精神的に弱い子もいますね。『負けるなよ! こんなとこで三振して負けるかよ、と思え』と励ましています。全体として、おとなしい選手が多いように思いますね。マナーが悪いとかは論外だけど、もっと荒々しい気迫を出してもいいんじゃないかと思います」

――有望な選手はいますか?

「NPBには送り出せる選手はいます。岡部峻太とか十分に実力は持っていると思います。また、数字は残っていないですが、自分の気持ちで俺はやれるんだと思えばNPBに行ける子はいると思いますよ。

 私が選手によく言っているのは『NPBのスカウトは、うちのチームの選手なんか誰も見に来てないよ、相手のチームの選手を見に来てるんだ。でも、そいつらを打ち負かしたり、投げ負かしたりすることで、あれ、いい選手いるじゃん、となる。そこを目指すんだ。プレッシャー感じずにやれ』ということです。後期も前期の出だしのように、のびのびと試合をしたいですね」

広尾晃●文 text by Koh Hiroo