5年ぶり勝ち点へ、期待を抱かせる試合展開だった。東大は10日、神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグ戦の明大1回戦…
5年ぶり勝ち点へ、期待を抱かせる試合展開だった。東大は10日、神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグ戦の明大1回戦に3-3で引き分けた。1点ビハインドの3回に3得点して逆転に成功したが、4回、5回と1点を返され同点に。そのまま両チーム無得点で開幕戦を終えた。印象的だったのが東大3投手のテンポの良い投球。東大が与四球1で試合を終えたのは5季ぶりだった。
先発したエース右腕・井澤駿介投手(4年)は6回1/3を投げて3失点。「序盤からストライク先行で、いいテンポ感で投げられた」と振り返る。春は制球を乱して大量失点する場面もあったが、この日は1四球。テンポの良いマウンドさばきを見せた。
春は先発した5試合全てで初回に失点しており、立ち上がりが課題だった。しかし、この日は先頭の飯森太慈外野手(2年)を内角に制球されたスライダーで空振り三振に仕留めるなど、1安打を許したのみで初回を切り抜けた。
チームは3回に3点を奪って逆転。その後同点に追いつかれたものの、リードは許さなかった。7回、先頭の日置航外野手(4年)に安打を許し、続く直井宏路外野手(2年)を投飛に打ち取ったところで、井手峻監督は投手交代を告げた。球数は80球。春は先発した試合でいずれも100球以上を投じていたエースをスパっと交代させ、3年生左腕の鈴木健投手をマウンドへ送った。

井手監督は「3巡目になって左が続く。鈴木もだいぶ力をつけてきたので」と交代の意図を明かした。その鈴木は西山虎太郎外野手(3年)を投ゴロに抑え、続く飯森の打席で松岡泰希捕手(4年)が盗塁を刺してこの回を0点で終えた。8回も1死から遊ゴロ悪送球で走者を許すが、宗山塁内野手(2年)、上田希由翔外野手(3年)と強打者を打ち取った。
与えた四球は井澤の1つのみ。東大の“与四球1”は2020年春の法大1回戦以来で、リーグ戦ではほとんどの試合で四死球や失策が失点に絡み試合を落としてきたが、この日は違った。
3投手の総投球数は109。テンポ、制球の良さは数字にも表れている。井澤は「春までは際どいコースを狙っていたんですけど、ある程度自分の成長もあって球威でファウルを取れるようになってきた。ゾーンでしっかり打ち取るというのを意識してやってきた」と成長を実感。井手監督も「今日は井澤が踏ん張ってくれた。この感じでいけば、勝ち点が取れるんじゃないかな」と手応えを得ていた。
プロ注目の選手が揃う他の5校と比べ、大味な試合は展開しづらい。赤門軍団が勝利を手にするにはいかにミスを減らせるかだろう。開幕戦のようなゲームを続けていけば、2017年秋以来5年ぶりの勝ち点はおのずと見えてくる。
(Full-Count 上野明洸)