首位ヤクルトはマジック「41」、2位から5位までのゲーム差は2.5 プロ野球界はオールスターが終わり、29日から後半戦が…

首位ヤクルトはマジック「41」、2位から5位までのゲーム差は2.5

 プロ野球界はオールスターが終わり、29日から後半戦がスタートする。セ・リーグでは、阪神が開幕当初に最大「16」あった借金を返済し、2位タイで折り返し地点を迎えた。首位ヤクルトにマジック「41」が点灯しているが、2位から5位までは2.5差の大混戦。前半戦終盤に見せた勢いそのまま、猛虎の反撃はあるのだろうか? 現役時代に阪神、ヤクルトなど4球団で計21年間捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が後半戦を展望した。

 開幕戦ではヤクルトを相手に7点差をひっくり返される悪夢の大逆転負け。そこから、リーグワーストの9連敗を喫すると、4月中盤にはNPB史上最低勝率.063となる屈辱も味わった。3、4月は9勝20敗1分、5月も11勝13敗と負け越したものの、6月以降、チーム状態を上向かせ、26勝13敗1分の勝率.667をマーク。現状ではセ・リーグで最も勢いのあるチームと言っていいだろう。

 悪夢のスタートからの復活劇に野口氏は「やはり、投手陣の踏ん張りが大きい。先発、リリーフが揃っているだけに今後も総崩れになるのは考えづらい。後半戦も安定した戦いができると思います」と指摘する。

 リーグトップの11勝(1敗)、防御率1.37をマークするエース・青柳ら充実した先発陣に加え、岩崎、湯浅、浜地らリリーフ陣も盤石。チーム防御率はリーグ唯一の2点台となる2.57で、264失点も当然ながらぶっちぎりのリーグトップだ。一方で、打撃に目を通してみるとリーグワーストの打率.239、59本塁打と320得点はリーグ4位となっている。前半戦の半ば以降は勢いを取り戻したが、野口氏は阪神がAクラス争いを制すには打撃陣が鍵を握っているとみている。

4番の佐藤輝はここまで94試合に出場し、打率.274、15本塁打54打点

 1番に座る中野、3番に定着した近本の状態が良いだけに「打線に繋がりが出てきたので、佐藤輝の出来次第で得点力が変わってくる」と言う。ここまで佐藤輝は主に4番打者として全94試合に出場し、打率.274、15本塁打54打点をマークしている。ルーキー時代の昨季のような“大不振”に陥ることなく安定した成績を残しているように見えるが、得点圏打率は.234と物足りない。

「状態は悪くないが、めちゃくちゃ良いわけでもない。チームの4番としては“普通”の状態が続いている。マイナスに捉える必要はないが、もう1つ状態が上がっていけば、ビッグイニングを作ることができる。安定している大山と佐藤輝に一打が出れば、投手陣が良いだけに試合序盤で相手の戦意を喪失できるはずです」

 過去にはメークドラマ、メークレジェンドを達成した巨人のように大逆転優勝を成し遂げたチームもあるが、今年の阪神に“奇跡”は起こるのか?

 野口氏は「数字上ではヤクルトが断トツ有利なのは揺るがない」と前置きしつつも「歴史的にみても、大きなゲーム差をひっくり返すことは実際にあった。今年もコロナ禍。どのチームもいつ主力が離脱するか分からない。下から追いかけるチームは、最後まで諦めることなく首位を追いかけるべき」と語る。

 阪神はリーグ再開後は本拠地・甲子園で首位ヤクルトとの3連戦。奇跡の大逆転Vに向けて注目のカードになりそうだ。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)