2年連続でのオールスター出場が決まった大谷。今季はベーブ・ルース以来、104年ぶりとなる「2桁勝利、2桁ホームラン」も見えている。(C)Getty Images

 2022年上半期にスポーツ界で起こった印象的な出来事を『CoCoKARAnext』のヒット記事で振り返るこの企画。今回は大谷翔平の秘話をお届け。いまや”リアル二刀流”としてMLBを席巻し、絶大な人気と実力を誇る大谷は、プロ入り当時にどんな評価を受けていたのか。野球解説者の橋上秀樹氏と荒木大輔氏が大いに語り合った。記事初掲載:2022年2月10日

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 今やメジャーリーグで活躍し、昨シーズンのア・リーグMVPを史上19人目となる満票受賞するなど目覚ましい活躍を見せるロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平。

 そんな彼のドラフト当時の評価や魅力について、現役時代ヤクルトなどで活躍し、引退後は楽天、巨人、西武、ヤクルト、さらには日本代表でコーチを務めた橋上秀樹氏(新潟アルビレックス・ベースボールクラブ監督)とヤクルト時代にともにプレーし、引退後は西武、ヤクルト、日本ハムでコーチを務めた荒木大輔氏が語りあった。

 今やメジャーリーガーも絶賛する大谷の二刀流に関しては、「日ハム以外だったら二刀流やらせてないんじゃないか」と二人はいう。それだけ野手、投手ともに大谷の実力は未知数だったと言うことだろう。実際に栗山英樹監督も当時、「俺も見てて(ピッチャー、バッター)どっちって限定出来ないんだよ」と橋上氏に語っていたという。

 また両氏は栗山監督について、こう称賛した。

「栗山監督はそれ(二刀流)を通したじゃない、それはすごいよ」

「途中で大きな怪我でもしちゃうとね、片っぽにしとけばよかったっていう話も出るでしょうけど、今も順調ですよね」

 二刀流としてのスタイルを確立させ、怪我もなくメジャーに送り出した栗山監督を高く評価。当時メジャーへの志が高く、日本の球団に入ることに前向きではなかった大谷を、リスクもある中で説得し、入団を実現させた日ハムのGMやフロントについても荒木氏は「多分他の球団だったら説得出来ないんだよね、そこまで持っていけないと思う」と語った。

 また大谷本人についても、荒木氏は「イニング投げて、次の日に打席立って走り回って、そんなの他の人には無理」。橋上氏は「バッティング練習を見てて、レアード(現ロッテ)や中田(現巨人)などのホームランバッターと比べても明らかに飛距離が違う、大谷が打席に立つと球場が広く感じなかった」と大谷の凄さを語った。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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