東海大相模の後輩・小笠原から先制打■DeNA 3ー1 中日(6日・横浜) DeNA移籍1年目の大田泰示外野手が、レギュラ…

東海大相模の後輩・小笠原から先制打

■DeNA 3ー1 中日(6日・横浜)

 DeNA移籍1年目の大田泰示外野手が、レギュラー獲得へ猛アピールだ。6日、本拠地・横浜スタジアムで行われた中日戦に「2番・右翼」でスタメン出場。初回に先制適時打を放ち、3-1の勝利に貢献した。6月30日以来、移籍後2度目のお立ち台に上がった。“送りバントをしない2番”として、存在感を増しつつある。

 相手の先発投手は、東海大相模高の7学年後輩にあたる左腕・小笠原だった。初回先頭の桑原が遊撃内野安打で出塁した後を受けて、大田が第1打席に入った。カウント2-2からの5球目に、桑原が二盗を敢行。捕手・木下拓の悪送球もあって、一気に三塁へ進む。7球目には外角低めのチェンジアップに必死にバットを伸ばし、ファウルで粘った。結果的にこれがポイントだった。

 続く8球目、147キロの速球が外角高めに浮いたところを見逃さず、右前へ運んで桑原を先制のホームに迎え入れた。「粘っていく中で、自分が打てるコースをしっかり打とうと考えていました。低めをケアしながら、高めの球をきっちり打ててよかった」と口元をほころばせた。

「非常に大きな1点でした。一気に波をつくってくれたと思います」と三浦大輔監督が評した通り、この回は打線がつながった。続く佐野が左翼線二塁打、牧が中犠飛、宮崎も左越え適時二塁打で一挙3点を奪って試合の主導権を握ったのだった。

 この試合には、侍ジャパンの栗山英樹監督が視察に訪れていた。大田にとっては日本ハム時代の恩師で、最初に大田を2番に当てはめた指揮官でもある。「これはもう栗山監督がファイターズで経験させてくれて、三浦監督もそこにはめ込んでくれた。自分がやってきたことの中で、やりやすいというのはあります」と感慨深げに話す。

お立ち台で「試合に出られるように頑張ります」

 日本ハム時代の2019年、チーム143試合中120試合に「2番」で出場し、キャリアハイの打率.289、20本塁打77打点をマークしている。“送りバントをしない2番打者”だったのも今と同じ。大田は巨人時代の2013年を最後に、足掛け9年間犠打を記録していない。

 三浦監督からも「泰示らしくやってくれ」と言われているが、大田自身は試合前練習では、バント練習を真剣に行っている。「セ・リーグの場合は投手に代打が送られるケースもあって、いろいろな場面で出番がありうる。1打席でも多く使ってもらうために、自分のスキルの1つとして準備してます。後ろの打者につなげてほしい場面も必ずあるだろうし、セーフティバントというアイデアもありうる」と考えているからだ。

 また、お立ち台で翌7日の同カードへの意気込みを聞かれると、「試合に出られるように頑張ります」と控えめに答えた。右太もも裏を痛めて5月9日に抹消され、6月3日に1軍復帰。同30日の阪神戦で9回に起死回生の同点打を放ち、今季初のお立ち台に上がったのを皮切りに、3試合連続でスタメン出場し、その全試合でヒットを記録した。ところが今月3日のヤクルト戦では、一転欠場。三浦監督は「常に全力プレーをしてくれていますから、泰示のコンディショニングを含め、他の選手との兼ね合いも考えてスタメンを決めています」と説明。右太もも裏の状態など体調面にも気を遣ったようだが、大田本人は「全然問題ありません」と首を横に振ってアピールする。

 DeNAの外野陣では、右肘のクリーニング手術を受けて開幕から戦列を離れているオースティンが、すでにDHとして2軍で実戦復帰している。今後守備をこなせるようになって1軍に戻ってくれば、大田の出場機会が脅かされるのは明らか。休んでいるわけにはいかないのだ。

 ヒーローインタビューの最後を、6月30日に続いて「ヨコハマ、サイコー!」の絶叫で締めくくった大田。「また言えるように頑張ります」と意欲をたぎらせる。今後決めゼリフとしてファンに認知されるとすれば、その時には自ずから不動のレギュラーとなっているに違いない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)