試合中の円陣で放った“猛ゲキ”が中継で切り取られて物議 中日・波留敏夫打撃コーチが試合中の円陣で選手に放った“猛ゲキ”が…

試合中の円陣で放った“猛ゲキ”が中継で切り取られて物議

 中日・波留敏夫打撃コーチが試合中の円陣で選手に放った“猛ゲキ”が、SNS上で物議を醸した。鬼気迫る剣幕と強い言葉選びも相まって批判的な声も少なくない。ただ、現役時代に指導を受けていた中日OBたちは、続々と波留コーチを擁護。親身になって指導する“真の人間性”を理解してほしいと訴えている。

 12日の日本ハム戦。4回まで散発の3安打と元気のなかった打線に対し、5回の攻撃前にベンチ前で組んだ円陣の内容が、奇しくもテレビ中継で切り取られたことが発端だった。「目覚ませもっとお前ら! いつまで甘えてやってんねん野球! その気でやらんかい、アホウ!!」。波留コーチの怒号がそのまま音声に乗り、ツイッター上で拡散された。

 6連敗というチームの苦しい状況も相まって、高圧的な指導に疑問を呈するファンも少なくなかった。ただ、中には人間性を否定する誹謗中傷にも近い声も。そんな中、波留コーチから指導を受けた元中日選手たちが“選手視点”での意見を続々と述べている。

「勘違いしてほしくないのは、波留さんは激怒してるわけじゃないです。みんなに元気を出してほしいとわかりやすく表現したんだと思うんですよ」

亀沢氏「アップや準備や日頃の事も常に見てるからあの叱咤激励だろうな」

 昨季限りで現役を引退した元右腕の三ツ間卓也氏は自身のYouTubeで、自らの経験を交えて見解を披露。「波留さんは声がでかいし、怒ってるように聞こえますけど、めちゃめちゃ優しい人」とも。マウンド上で一番聞こえてくるのは波留コーチの声だといい「選手は怒られている、罵倒されているとは一切考えていない。みなさんが誤解していると思います」と話した。

 波留コーチは2014年から中日のコーチに就任。期待の若手に対しては付きっきりで指導し、精力的に打撃投手役を務めるなど選手の共通認識は「熱い人」。その熱が、関係性のない人たちにとっては“過熱”に映ってしまったのではないかとみる。

 2019年まで5年間中日に在籍した元内野手の亀沢恭平氏も「波留コーチ、現役の時僕も口論した。アップや準備や日頃の事も常に見てるからあの叱咤激励だろうな」と投稿。重たい雰囲気のチーム事情を察した上で「ただ勝つことでファンの信頼を勝ち取らないといけない事は事実。応援しかできません。頑張れドラゴンズ」とエールを送った。

 最下位に転落した中日にとっては“泣きっ面にハチ”状態だが、なによりの特効薬はやはり勝利。かつて共に戦ったOBたちは、“強竜復活”を切に願っている。(Full-Count編集部)