世界ランク78位のN・キリオス(オーストラリア)は11日にインスタグラムを更新。同68位のA・マレー(イギリス)とのボス・オープン(ドイツ/シュトゥットガルト、芝、ATP250)準決勝で人種差別を受けたことを明かし、怒りを露わにした。>>…

世界ランク78位のN・キリオス(オーストラリア)は11日にインスタグラムを更新。同68位のA・マレー(イギリス)とのボス・オープン(ドイツ/シュトゥットガルト、芝、ATP250)準決勝で人種差別を受けたことを明かし、怒りを露わにした。
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この試合、序盤からサービスキープが続きタイブレークへ突入。タイブレークでも接戦となるも2度のミニブレークを許し第1セットを先行されたキリオスは終了直後にラケットを叩きつけて怒りを露わに。第2セット、集中力を欠くキリオスは第1ゲームでブレークを許すと、第5ゲームでもブレークを奪われ、1時間31分で力尽きた。
試合後にキリオスはインスタグラムのストーリーズ(24時間で消える投稿)を更新し、人種差別を受けたことを明かした。
「いつになったらやめるんだ? 観客からの人種差別に対処する? 僕の振る舞いが常にベストでないことは理解している。しかし、“この小さな黒い羊”、“黙ってプレーしろ”という声は許されない。僕が報復すれば、ペナルティを受けてしまう。罰せられる。それはメチャクチャだ」
また、その後、インスタグラムを更新し次のように投稿した。
「僕はエンターテイナーだ。7歳の時からこのスポーツをやっている。テニスコートに足を踏み入れてからというもの、僕は感情を出してきた。僕は人間で、いつも自分の感情をうまく処理できない。僕は人がどう思うか、自分がどうあるべきかという意見を気にするのをやめた。僕は人に見せるためにこの競技をしている。普通のテニスとは違う何かを見せるためにね」
「でも、観客が選手に対して罵声を浴びせたり、吹き込んだりすることは、絶対に許されない。人種差別的な発言は個人的にしばらく前から起こっていること。しかし、特にインディアンウェルズや今日のシュトゥットガルトでは、それが普通だと思われていることに気づかされた」
「他のスポーツでも、多くのアスリートたちがそうであることを目の当たりにしている。僕たちは応援されようがされまいが、君たちのためにプレーしている。大したことないと思っていても、自分が思っている以上に誰かの人生に影響を与える可能性がある。目を覚ましてくれ。テニスに限らず、あらゆるスポーツで。若いアスリートたち、このメッセージを聞いて、疎外感を感じたり、世界の舞台で活躍することを恥ずかしいと思うことがないように願っている」
なお、勝利したマレーは決勝で第2シードのM・ベレッティーニ(イタリア)と対戦する。ベレッティーニは準決勝で世界ランク61位のO・オッテ(ドイツ)を7-6 (9-7), 7-6 (7-5)のストレートで下しての勝ち上がり。