立つ、座る、歩く。人間が他の動物と違って進化したのは、脚を使えるようになったからかもしれません。私たちの体の一番末端にある脚のトラブルは、日常生活に大きく影響するといわれています。1日の中で、自分の脚に触れる時間はありますか?【関連記事】…
立つ、座る、歩く。人間が他の動物と違って進化したのは、脚を使えるようになったからかもしれません。私たちの体の一番末端にある脚のトラブルは、日常生活に大きく影響するといわれています。1日の中で、自分の脚に触れる時間はありますか?
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脚は人間の根
植物や大木が、大地に根を張って立つように、私たちの身体を支えている根、それが脚です。心がざわついている時、不安定な時、頭の中が忙しく動き続けている時、私たちは根を張ること、立つことが難しくなります。自分の力で自分の身体を支えることができるように、人間の体は進化して、足裏には土踏まず、アーチもあります。まずは 『しっかりと立つ』 ことを意識するだけで、脚の一部に負担がかかることで起きる外反母趾や、こむら返りや他の脚のトラブル予防にも繋がるかもしれません。
それではどのように立てば、どのように根を張れば良いのでしょうか?
揺るがない根を張る立ち方 『タダーサナ 山のポーズ』
1.まずは両足の親指をつけ、踵の間を少し(ゴルフボール1つ分程度)開けて立ちます。または、両足の親指と踵の間、両方を離して足を並行にして立ってもいいでしょう。
2.足の置き場所が決まったら、ゆっくりとつま先立ちになります。両足裏の指の付け根が分かりますか。 ゆっくりと両足の踵を床に下ろしていきましょう。
3.足の親指と小指の付け根、踵の内側と外側を一番広く使い、足の親指と人差し指の間と、踵の真ん中を一直線に結ぶイメージをします。
4.ジッパーを下から引き上げるように、太ももの内側を軽く引き締めて、身体の中心線を感じます。
5.両膝は突っ張り過ぎないように、そして骨盤の左右を触って分かる骨、腸骨稜(ちょうこつりょう)の高さを揃えましょう。
6.更に、1つ小さいサイズのジーンズを履くときのように、…おへそを軽く引き上げ、手で触れることができる背骨の一番下の骨、尾骨を少しだけ下げるようにして、骨盤の前後のバランスを整えます。
7.みぞおちと胸は、開き過ぎず閉じ過ぎずニュートラルに、両手の平を一度正面に向けて、鎖骨を左右に開いてから、自然に両体側に降ろします。
8.最後に、耳が肩の真上にくるように、顎が床と並行に様に、頭の場所を調節します。
9.ヨガの立位のポーズの基本、タダーサナ、山のポーズの完成です。怖くなければ目を閉じて、外界からの刺激から離れてみましょう。
ご自身の内側で、骨盤と胸、肩と耳の間の空間を感じます。緩やかな波のような背骨のカーブをイメージして、自分の脚で立つことを体験します。
どんな嵐にも動かない山のように、揺るがない力強い脚、同時に、多くの命を育み季節によって変化していく山のように、呼吸する度にしなやかに動く骨盤から上、背骨、上半身の軽やかさを感じることもできるかもしれません。
今一度、自分の脚に触れ、丁寧に立ってみませんか?
[文/構成:萩原 有希子]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
萩原 有希子
身体から、エネルギーへ、そしてこころへ。一歩ずつ、内へと踏み込んでみましょう。
ヨガは精神的、文化的一面もありますが、自分の身体を使って 『今、ここ』 を体験すること、心身を健やかに保つことを助ける「科学」です。
ファッション業界で日々刺激溢れる仕事に従事する中ヨガの練習を始めて、こころから長い間離れていたことに気づき、立ち止まりました。
2017年に長女を出産後も変わらず、学び、実践し、イシュタヨガを伝えることが喜びであり、自分自身の支えにしています。
全米ヨガアライアンス イシュタヨガ認定インストラクター RYT500
「こころとヨーガ」主催、対面にてプライベートクラス、企業ヨガクラス、アーユルヴェーダや呼吸法の座学クラスの他、隔週日曜日の朝、基礎&瞑想クラスをオンラインにて継続開催中。毎週火曜日朝、広尾 ミントマットヨガスタジオにてレギュラークラスを担当。