井上尚弥、ドネアKOへメキシコ製グラブ使用 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)統一王者・井上尚弥(大橋)が、7日にさいたまスーパーアリーナでWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)と3団体王座統一戦(Am…

井上尚弥、ドネアKOへメキシコ製グラブ使用

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)統一王者・井上尚弥(大橋)が、7日にさいたまスーパーアリーナでWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)と3団体王座統一戦(Amazon プライム・ビデオで独占生配信)を行う。6日は神奈川・横浜市内のホテルで前日計量が実施され、井上が53.5キロ、ドネアが53.4キロでともに一発でクリア。ムキムキの肉体美を披露し、再戦の条件が整った。戦績は29歳の井上が22勝(19KO)、39歳のドネアが42勝(28KO)6敗。

 井上から計量台に乗り、リミットでクリア。普段は60キロを超える体重を落とし切り、両腕で力こぶを作ってアピールした。ドネアも0.1キロアンダーでクリア。会場は拍手に包まれた。にらみ合いのフェイスオフは約15秒行われ、ドネアがお辞儀をすると井上も会釈で返した。ともに敬意を持つ間柄ではあるが、3日の会見と同様に一度も握手を交わすことなく、再戦への緊張感が漂った。

 両選手の取材は設定されなかったが、井上陣営の大橋秀行会長が取材対応。報道陣に対し、「尚弥、計量直前に何て言ったと思う?」と笑うと、「『いや~、寂しいなぁ。喉が乾いているこの瞬間が終わってしまう』って言っていたんですよ。普通は早く飲みたいもの。凄く不思議。スゲェなって思います」と驚いた。それだけ減量に余裕があり、順調に調整が終わった証しだ。

 2019年11月7日のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝以来の再戦。当時は井上が判定勝ちし、多くの海外メディアから「年間最高試合」に選ばれた。大橋会長は、厳しい表情が目立ったドネアについて「あそこからグンと戻してくるはず。ベテランだから」と経験値を警戒した。

 今回のグラブは井上がメキシコ製の「レイジェス(黒)」、ドネアが米国製の「エバーラスト(青&オレンジ)」を使用。レイジェスは綿が薄く、パンチがより効くとされており、井上のKOが期待される。大橋会長によると、数種類を試した上で最もフィーリングが合うものを選んだという。「本人が希望した。今の時代はどのメーカーも大差がないと思いますが」と明かした。

 今回勝てば、WBO王者ポール・バトラー(英国)との4団体統一戦を狙う両者。試合はAmazon プライム・ビデオにて「Prime Video presents Live Boxing」の第2弾として独占ライブ配信される。(THE ANSWER編集部)