5月14日、東京六大学野球春季リーグの第6週1日目が行われ、第2試合では、立大が5対0で早大に完封勝利を収めた。7回表にタイムリー3塁打を放った立大の柴田恭佑。攻守に渡る活躍だった ここまで3カードを終えて勝ち点2(4勝2敗1分)の立大と…

 5月14日、東京六大学野球春季リーグの第6週1日目が行われ、第2試合では、立大が5対0で早大に完封勝利を収めた。

7回表にタイムリー3塁打を放った立大の柴田恭佑。攻守に渡る活躍だった

 ここまで3カードを終えて勝ち点2(4勝2敗1分)の立大と、勝ち点1(3勝4敗2分)の早大の対戦。立大は今季5試合で1勝1敗、防御率2.93の荘司康誠(4年・新潟明訓)、早大は今季4試合で2勝0敗、防御率0.58の加藤孝太郎(3年・下妻一)が先発。試合はこの両投手による白熱した投手戦となった。

 両者チャンスはあった。立大は2回無死一、二塁のチャンスを逃すと、5回1死二塁の場面では、早大のセンター・蛭間拓哉(4年・浦和学院)の好返球によって本塁封殺。一方の早大も3回1死一、二塁、4回無死二塁と先制機を作ったが、立大のショート・柴田恭佑(2年・東明館)の軽快な守備の前に得点を奪えず。6回を終えても0対0とスコアは動かなかった。

5回表、立大が先制のチャンスも本塁タッチアウト。6回までスコアは動かず

 迎えた7回表だった。立大が、この回先頭の5番・柴田颯(4年・札幌一)の2塁打から無死一、三塁とすると、7番・吉岡広貴(4年・広陵)が「心の準備はできていた。あとは気持ちでした」とボールに食らい付きながらスクイズを成功させて1点を先制。さらに1死二、三塁とすると、再三に渡って好守備を見せてきた9番・柴田恭佑が、センター越えのタイムリー3塁打を放って2点を追加。その後、暴投もあって一挙4点を奪った。

 ようやくながらリードを手にした立大の先発・荘司は、終盤の8回にもピンチを背負ったが、早大の4番・蛭間をスプリットで空振り三振。その決め球を投じた際に「右足がつりました」と無念の降板となったが、7回2/3を投げて9安打を許しながらも無失点に抑える粘りのピッチング。急遽のリリーフ登板となった2番手・沖政宗(2年・磐城)も、残りの打者4人を完璧に打ち取る好リリーフを見せ、完封リレーを完成させた。

 一方、敗れた早大は、好投を続けていた先発の加藤が7回に捕まり、攻撃陣は計9安打を放ちながらも繋がりを欠いて無得点。4カード目も1回戦を勝利で飾ることはできなかった(1分3敗)。

立大の先発・荘司は8回途中121球で降板したが、無失点に抑える好投を見せた

■立教大vs早稲田大1回戦
立大 000 000 410=5
早大 000 000 000=0
【立】○荘司、沖-黒岩
【早】●加藤、伊藤大、伊藤樹-印出

◎立教大・溝口智成監督
「前半にもう少し流れがこっちに来るかなと思っていた。なかなかうまく行かなかったが、尻上がりに内容が良くなった。特に攻撃。後半に5点を取れたのは収穫かなと思います。(荘司は)これまでよりも低めに投げることを意識していて、ある程度体現できていた。でもちゃんと勝ち切る投手になるには、まだまだ球の精度と投げるスタミナが足りない。これから上げていってもらいたい」

◎立教大・荘司康誠(4年・新潟明訓)
「先週の東大戦では役目を果たせなかったので、今日は何とかしたいという思いで投げた。低めに投げることを意識した。ピンチの場面は多かったんですけど、粘って0点に抑えられたのは良かった。今日はスプリットをうまく使えた。でも背番号18をもらっているので、完投、完封をできなくちゃいけない」

◎早稲田大・小宮山悟監督
「4点を失った7回は、よもやのエラーも絡んだ。もうひと踏ん張りというところで踏ん張れなかったことで、こういう結果になった。攻撃面でも、もう少しやりようがあった。申し訳ないです」