ほけんの窓口レディース第2日 女子ゴルフの国内ツアー・ほけんの窓口レディース第2日が14日、福岡CC和白C(6299ヤード、パー72)で行われた。11位で出た23歳・原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)は6バーディー、1…

ほけんの窓口レディース第2日

 女子ゴルフの国内ツアー・ほけんの窓口レディース第2日が14日、福岡CC和白C(6299ヤード、パー72)で行われた。11位で出た23歳・原英莉花(NIPPON EXPRESSホールディングス)は6バーディー、1ボギーの67で回り、通算8アンダーで首位と2打差の2位に浮上。半年ぶりのツアー通算5勝目へ、過去2回幸運を呼んだ福岡市内の神社で大吉を引いたことを明かした。首位は10アンダーの渡邉彩香(大東建託)。

 原が前向きな気持ちで回った。出だしの1番パー5で残り238ヤードから2オンに成功。2パットでバーディーを奪うと、3番は95ヤードから2メートルにつけて伸ばした。4番パー5は第2打を245ヤードから2オン2パットのバーディー。10番で10メートル、15番で8メートル、16番で12メートルのバーディーパットをねじ込んだ。「(優勝争いは)今季初めてなので凄くワクワクしています」と声を弾ませた。

 国内メジャー2勝を含む通算4勝。しかし、今季は出場8戦でトップ20に一度も入っていなかった。前週は予選落ち。大会前の火曜には「ふらっと行った」と福岡市内の神社を訪れた。実は過去2度も行った場所だ。ともにおみくじを引き、2018年のステップ・アップ・ツアーの前は「大吉」で優勝。20年日本女子オープンの前は「吉」だったが、初のメジャーVを達成した。

「そこがいいのかなと思って今回も行ったんです。そしたら何だったと思います?」。笑顔を浮かべながら報道陣に逆質問。「凶?」と聞かれると首を振り、嬉しそうに大吉だったことを明かした。

 少しでも気持ちを上げたい状況だった。前週はスイングの感覚は悪くないのにスコアに繋がらず。「なんなの……」と肩を落とした。「最初は凄い悔しくて。先週のプレーを振り返った時に悪いところが思い浮かばなかった、何に悔しいのか、結果でしかない」。ゴルフがメンタルのスポーツであることを再確認。ポジティブを貫きたかったところ、大吉が心を後押しした。

原が自ら探した“長所3箇条”とは「人に怒らなくなった」

 他にも前向きになるために「自分のいいところ」を探した。会見で見つけたものを問われ、しばし沈黙。「すぐに思い浮かばないんですよね。頑張って探さないと」。熟考した末、3つ口にした。

「人に怒らなくなった」

「パターを思い切って替えることができた」

「信じるものは救われると思っている」

 笑顔を取り戻した23歳。ツアー屈指の人気を誇り、この日は4703人のギャラリーのうち多くを引き連れた。その中でも、日によって数が違うことを感じている。

「今ずっと数えているんですけど、6ラウンド連続バーディースタートなんです。でも、アンダーがこの2日間しかない。最初は見てくれるけど、崩れると他の選手を見ますよね。お客さんもつまんないプレーを見てもしょうがない。アンダーで回れば最後まで見てくださるので、いいプレーをお見せしたいし、力になります」

 首位から3打差まで6人の優勝争い。バチバチの火花こそが、原の気持ちを盛り上げていく。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)