明治神宮球場で9日に開幕した東京六大学野球春季リーグ。3季ぶりの優勝を目指す早大は、10日の法大2回戦に3-4で敗れた…
明治神宮球場で9日に開幕した東京六大学野球春季リーグ。3季ぶりの優勝を目指す早大は、10日の法大2回戦に3-4で敗れた。勝ち点を献上する悔しい連敗となったが、光も見えた。
今季の早大投手陣は、昨年先発として投手陣を引っ張った徳山壮磨投手(現DeNA)と西垣雅矢投手(現楽天)が抜け、リーグ戦の先発経験のある投手は0人に。柱と呼べる投手がいなくなり、今季は複数投手で試合を作っていく体制だが、オープン戦では打ち込まれ、小宮山悟監督からは「弱体投手陣」との烙印を押されていた。
それが法大との2戦では、野手陣にあと1本が出ず抑え込まれた一方で、投手陣が踏ん張った。「投手陣に不安を抱えて、なんとか打撃陣が、と思っていたのが真逆になっている」と小宮山監督も驚く。
この日先発したのは3年生の加藤孝太郎投手。重心を沈めるフォームから低めを丁寧に突き、リーグ戦初の先発マウンドで4回まで無安打投球。6回にソロ本塁打と適時内野安打で2点を失ったが、試合を作った。「今日はとにかく丁寧に投げることを意識して、序盤はできていたんですけど、6回になってボールが1個、2個分浮いたのを打たれてしまった」と反省した。
小宮山監督は「良く投げてくれました」と合格点を与えた。加藤の長所については「良く見えないところがいい。相手のバッターからすればいつでも打てるように見えるような球なんだけど、実際打席に立つとなかなかいいボールなので」と、右腕の魅力を明かす。
加藤は「オープン戦で投手陣が乱れて野手陣に迷惑をかけることが多かったので、とにかくリーグ戦は技術というよりも気持ちで抑えていこうと思っていました」と、今季初マウンドへの思いを振り返った。

加藤以外も、中森光希(2年)、伊藤大征(3年)の2投手も連日の好投を見せた。9日の試合後に小宮山監督は「とりあえず経験を、という思いで投げさせましたけど、お釣りがくるぐらいの頑張りだった。今シーズン彼らに期待を大いにしようかなと思わせるようなボールでした」と感心していた。
「散々弱体投手陣と言ってましたけども、弱体を消そうかなと。それくらいの感じに見えるボールだった。ただ1回くらいでは信用しないです」と苦笑いしたが、2投手はこの日も、登板し、自責点0。“弱体”のレッテルは剥がれつつある。
ベンチ入りした投手7人の内、4年生は原功征の1人だけ。大きな柱が抜けたことをプラスに変え、各々が力を伸ばす春にする。
(Full-Count 上野明洸)