4月9日、東京六大学野球春季リーグの第1週1日目が行われ、第2試合では、法大が4対1で早大に勝利した。

初戦の先発マウンドを任された法大・篠木は序盤から150キロ超のストレートを連発しながら気迫溢れるピッチングを繰り広げた。

 2020年春優勝の法大と2020年秋優勝の早大の対戦。法大は昨秋にリーグ戦デビューして3試合(先発1試合)に登板した篠木健太郎(2年・木更津総合)、早大も同じく昨秋に初登板を含む3試合(先発2試合)に登板した齋藤正貴(3年・佐倉)が先発。初回はともに三者凡退の滑り出しとなった。

 だが2回、早大が無得点に終わったのに対し、法大が1死から5番・今泉颯太(3年・中京大中京)が初球を叩いて「打った瞬間、行ったと思った」とレフトスタンドへソロアーチ。さらに6番・野尻幸輝(4年・木更津総合)が二塁打で出塁した後、2死から8番・高原侑希(3年・福井工大福井)のタイムリー二塁打、9番・篠木のタイムリー三塁打が飛び出し、この回3点を先制。バットで仕事をした篠木は、マウンド上でもテンポ良く、気迫溢れるピッチングを繰り広げ、試合の主導権を奪った。

早大の先発・齋藤正は6回を4失点。味方打線の援護を待ったが…

 法大が3点リードで迎えた4回表、早大は4番・蛭間拓哉(4年・浦和学院)の四球から1死二塁として、6番・吉納翼(2年・東邦)がセンター越えのタイムリー三塁打を放って1点を返した。だが、その裏に四球の走者を二塁に背負い、けん制悪送球で一気に二塁走者の生還を許して再び3点差となった。

 5回以降、法大打線も無得点が続いたが、先発の篠木が最速152キロのストレートにカットボール、チェンジアップを交え、「三振にこだわりはない」と言いながらも、最後の打者・蛭間を見逃し三振に仕留め、2度の3者連続三振を含む計14奪三振をマーク。9回を145球、6安打2与四球で1失点に抑え、自身リーグ戦初勝利を圧巻の完投劇で飾った。

 敗れた早大は、先発の齋藤正が6回7安打4失点(自責3)。1番の熊田任洋(3年・東邦)が2安打を放ったが、クリーンアップの3人で計9三振を喫するなど、篠木の“力”にねじ伏せられる形となった。

法大の先発・篠木は終盤まで威力十分のストレートを軸に早大打線を封じ込め、計14奪三振の完投勝利を飾った。

■早稲田大vs法政大1回戦
早大 000 100 000=1
法大 030 100 00X=4
【早】●齋藤正、中森、伊藤大-印出
【法】○篠木-村上
本塁打:法大・今泉(2回ソロ)

◎法政大・加藤重雄監督
「(先発の篠木は)春のオープン戦からずっと気迫溢れる投球を続けていて、気迫だけじゃなくて、中身も良かった。今日は予想通りのピッチングをしてくれた。本当に頼れる18番ができたかなと思います。(最終回は)点差が3点だったのと、今日一人で投げて、明日は全員で行かせたかった。いいピッチングをしていましたし、本人に聞いても『大丈夫です!』と力強い答えが返ってきたので行かせました。篠木のピッチングを想定していた中で2回に先制できたのが良かった」

◎法政大・篠木健太郎(2年・木更津総合)
「最後の方は真っ直ぐを捉えられたんですけど、何とか腕を振って最後まで抑えられた。(リーグ開幕投手として)自分が流れを作れたらと、気持ちを出して投げた。真っ直ぐ主体で投げられた。チームとしてリーグ優勝と日本一の目標を掲げているので、それに自分が投げて貢献できるようにしたい。毎試合、与えられた役割を全うしたいと思います。」

◎法政大・今泉颯太(3年・中京大中京)
「(先制ソロは)打った瞬間、行ったと思って走り出しました。篠木が頑張っていたので、何とか1点というところで入ってくれたのでうれしかった。初戦の初打席で打てたことで心が楽になりました。」

◎早稲田大・小宮山悟監督
「(先発の齋藤正)初回どうなるかと思ってヒヤヒヤしていたが、そこを抑えてホッとした後の2イニング目でやられるというのは、プロの世界でも嫌というほど見てきた。それよりも打線の方がもうちょっと何とか、というところですね。あれほどのピッチャー(篠木)と対戦することはあまりない。速いボールに対してのんびり構えすぎかなと思う。ただ、3回り目、4回り目という中で少しずつ対応した。明日勝って3戦目までいって、もう1度、この春のうちに対戦させたい。(2番手以降の投手は)とりあえず経験を、というところで投げさせたが、お釣りがくるくらいのボールだった、これから彼らの頑張りが必要になる。」

◎早稲田大・中川卓也(4年・大阪桐蔭)
「(篠木が)いいピッチャーだということは分かっていましたし、そう簡単に打てないとだろうとは思っていたが、真っ直ぐに思った以上に差し込まれて、それを意識した中で変化球にクルクル回ってしまった。とにかく速い真っ直ぐ打ち崩さないと点が取れない。」