今週は中京競馬場で金鯱賞(芝2000m)が行われる。
2017年よりGIに昇格した大阪杯。それに伴い本レースが大阪杯の前哨戦としての意味を持つようになった。次を見据えるうえでも注目の一戦と言えるだろう。
データで紐解く今年の金鯱賞。過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをもとに、有力馬と穴馬候補を紐解いていく。
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■ジャックドールを後押しする「圧倒的な持ち時計」
4連勝で白富士Sを制し、満を持して重賞に挑むジャックドール。父モーリスを思わせる覚醒ぶりに新星誕生の期待を抱きつつも、GI馬をはじめとした強豪が揃ったここは試金石の一戦との向きもある。不安がゼロとは言い切れないなかで、強調したいのが以下のデータ。
・芝2000mでの持ち時計→1分57秒4
前走白富士Sで計時したこの勝ち時計は、東京芝2000mにおける勝ち馬の歴代7位にランクされるもの。歴代上位の時計をマークした馬を挙げるとウオッカ、レイデオロ、アーモンドアイといった名馬がズラリと並ぶ「出世時計」だ。開幕週で施行される本レースは速い時計の決着が濃厚。この馬が持つ持ち時計のアドバンテージは計り知れない。
■レイパパレにのしかかる「斤量」の壁
大阪杯ではコントレイル、グランアレグリアを撃破。一躍この路線のトップクラスに躍り出たのがレイパパレだ。案外な結果が続く近走だが、距離や海外遠征の影響があった印象。GIIのメンバーかつ芝2000mは絶好の狙い時にも思えるが、懸念すべきデータがこちら。
・斤量55.5キロ以上の成績【0-0-1-3】
さきほど「距離や海外遠征の影響が……」と記したが、その4戦はいずれも斤量55.5キロ以上に該当。雄大な馬格を誇るタイプではなく、斤量の影響をダイレクトに受けてしまう可能性は否定できない。牡馬と牝馬との斤量差を考えたとき、アカイイトと並んでもっとも重い斤量を背負う今回。全幅の信頼を置くには不安が大きい印象だ。
後編ではデータ面から浮上する金鯱賞の穴馬候補2頭を紹介する。
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▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「2022金鯱賞編」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。