3月20日「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」を両国国技館で行うDDTプロレス。そのメインイベントで竹下幸之介の持つKO-D無差別級王座に挑戦する遠藤哲哉。昨年12.26代々木大会で新生BURNINGが始動。そのリ…

3月20日「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」を両国国技館で行うDDTプロレス。そのメインイベントで竹下幸之介の持つKO-D無差別級王座に挑戦する遠藤哲哉。昨年12.26代々木大会で新生BURNINGが始動。そのリーダーとして肉体的にも精神的にもアップデートした遠藤哲哉が約1年ぶり王座戴冠を誓う。
<前編はこちら>
――新生BURNINGの試合を見ていると秋山準選手の「このユニットは遠藤のチームなんだ」と言う気持ちが垣間見えます。
遠藤:新生BURNINGはキャリアの上で先輩の秋山さん、後輩には岡田佑介と高鹿佑也と僕4人のユニットです。ここで僕がリーダーとして先頭に立たないと下の2人が付いてこないし秋山さんにも示しが付かない。あくまでも僕が先陣を切って戦おうと思っています。

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――遠藤選手の「新生BURNING」の構想は、この4人と決めていたのですか?
遠藤:いやいや、最初は岡田と高鹿と僕3人でユニットを作ろうと考えていました。秋山さんは小橋建太さんのドッキリです(笑)。小橋さんがオーナーを務めるエニタイムフィットネス等々力店を訪問した時、小橋さんが「ユニットには参謀役が必要だ」と内緒で秋山さんを呼んでくれました。

――新生BURNINGの諸葛孔明が秋山準選手なのですね。ところで11月にD王GRAND PRIX 2021Ⅱが開催されました。9月時点で75kgの体重を11月に94kgまで増量、ハイフライヤーの遠藤選手にとって飛び技への影響はありませんでしたか?
遠藤:あの時、出来なくなった技はないです。飛び技も問題なかったけど、スタミナが消耗しやすくなりました。今まで1か2のスタミナで飛んでいた技が、体重を増やしたことにより6か7くらいスタミナを消耗しました。とにかく体力を使いましたね。

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――体重を増やすことでスタミナが消耗しやすくなった。ちなみに現在の体重は?
遠藤:87kgです。Max時より7kg減りました。7kg違うだけでメチャクチャ軽く感じますね。
――7kgで感じ方がかなり違うのですね。以前より増量したとはいえD王GRAND PRIX 2021Ⅱ、同じAブロックに火野裕士選手・ボディガー選手・吉村直巳選手と重量級の選手が揃いました。
遠藤:それ以外、秋山さんと上野勇希でした。DDTは体格的にジュニアの選手が多く、その中で目立てるように増量したんですが、同じブロック内で上野以外全員僕よりデカかった(笑)。
――増量して重量級の選手と戦い、どう感じましたか?
遠藤:パワーが付いたのを実感しました。初戦で火野さんを持ち上げて自信が付きました。ただ上野との戦いではパワーが仇となって負けましたね。余裕を持ちすぎて足元を救われました(苦笑)。

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パワーは付いたけど、自分が得意とする動きとのバランスを考えた時、「もう少し体重を減らした方がファイトスタイルに合っている」と感じ、減量しました。

――D王GRAND PRIX 2021Ⅱで同じユニットの秋山選手との戦いは?
遠藤:序盤攻められていましたが、後半は自分のシミュレーション通りに試合を進めることができました。ただシューティングスター・プレスを決めたところを首固めに丸め込まれて敗れました。やられましたね(苦笑)。

――秋山選手、引き出しが多いですよね。
遠藤:本当にそう、どの引き出しを開けてくるのか分からない。

――わざと遠藤選手のシューティングスター・プレスを受け、返し技の首固めに丸め込んだようにも感じました。
遠藤:そうですね、僕に「試合は最後まで分からないぞ」ということを伝えるために日頃使わない技を使ったかもしれないです。

――そして12.26代々木で新生BURNINGが始動。新コスチューム・新入場曲でしたね。
遠藤:コスチュームは海外のデザイナーに僕のイメージを伝えて発注しました。入場曲は鈴木修さんに作って頂きました。小橋建太さんの「GRAND SWORD」や橋本真也さんの「爆勝宣言」などを作られた方。僕の試合を何試合も観てもらい作曲していただきました。メチャクチャ気に入っています。

――新しいユニットでリーダーになり意識していることはありますか?
遠藤:DAMNATIONの期間が長かったのでヒールっぽいことをやらないことですかね。結構気を抜くと反則やマイクで悪い部分がでます(苦笑)。

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――悪いところが出ると、試合後に秋山選手に指摘されたりしますか?
遠藤:今のところ、それはないですね(笑)。

――そういえばSNSで新日本プロレスのエル・デスペラードが闘いたい選手を聞かれ、遠藤選手の名前を上げていましたね。
遠藤:デスペラード選手が#STRONGHEARTS(ストロングハーツ)と戦っている動画を観て「プロレスって楽しいな」と思いました。

――僕はその遠藤選手に楽しませてもらっています!たしかにDOUKI選手に#STRONGHEARTSが連続技を仕掛ける場面はワクワクしました。
遠藤:#STRONGHEARTSはユニットとしてプロレス界で1番だと思います。

――2020年、#STRONGHEARTSはDAMNATIONと業務提携という形で共闘、#DAMNHEARTS(ダムハーツ)としてDDTのリングに上がっていましたよね。
遠藤:初めてタッグを組んだ時、#STRONGHEARTSのメンバーはDAMNATIONに動きを合わせられるんですよ。視野も広いしどんな技にも対応できる。僕たちは何も変わらないのに、パズルにピースをはめるように連携もスムーズなんです。昔から組んでいた感じで、試合することができましたね。
――#STRONGHEARTSは世界中で活躍するユニットです。またいつか遠藤選手と一緒にリングに上がる姿を見たいですね。ところで新年早々1.3後楽園ホール大会で、竹下幸之介選手の持つKO-D無差別級王座に挑戦表明しましたね。
遠藤:早ければ早い方が良い。(少し考えて…)あの場面で出ていけるのは僕しかいないと思いました。

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――3.20旗揚げ25周年大会、場所は両国国技館。竹下選手とのKO-D無差別級選手権は2019年7月15日の大田区以来になります。
遠藤:あの試合は自分の人生の中で一番応援されたと思います(笑)。それで負けた。
――当時の取材で「たくさんの声援を受けたのにベルトを獲られたのは、かなりトラウマになりました…」とコメントされていますね。その両国に向けて前哨戦が始まっていますが、2.27後楽園大会で竹下選手のPlus Ultraにギブアップしました。
遠藤:自分の中でギブアップが一番悔しいんですよ。前回大田区の竹下とのタイトル戦もウォール・オブ・タケシタ(逆エビ固め)でギブアップしている。

――前哨戦で竹下選手と戦いパワー的な部分を比較してみていかがですか?
遠藤:僕も増量しパワーアップしましたが、竹下も身体が一回りも二回りも大きくなりました。前哨戦で久しぶりに戦って、これまでの竹下とは別人のように感じますね。
――3.20竹下戦に向けて作戦はありますか?
遠藤:作戦はないです。まだ攻略のヒントを見つけていないので、作戦の立てようがない。ただ最後決めるのはバーニングスター・プレス、この技でカウント3を奪いたいですね。
――それでは最後に3.20両国大会に向けてメッセージをお願いします。
遠藤:DDT旗揚げ25周年記念の大切な大会です。竹下に勝利し25周年・30周年…100周年と遠藤哲哉がDDTを引っ張って行くので俺から目を離すな!
――最後はDAMNATIONぽいですね(笑)。
遠藤:ヒールの癖が出ちゃいました(笑)。
<おわり>
<インフォメーション>
3.20 両国国技館で「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」を行うDDTプロレス。メインイベントは竹下幸之介選手が持つ王座に遠藤哲哉選手が挑むKO-D無差別級選手権試合。
詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。
また試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEで生配信されます。

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遠藤哲哉 公式LINEアカウント

取材・文/大楽 聡詞
写真提供/DDTプロレスリング