【DAZN金J特集】両極端な05年開幕戦の思い出、中村氏は発熱も石川氏は全得点に絡む活躍 2022シーズンのJ1リーグが…

【DAZN金J特集】両極端な05年開幕戦の思い出、中村氏は発熱も石川氏は全得点に絡む活躍

 2022シーズンのJ1リーグがいよいよ幕を開ける。スポーツチャンネル「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との連動企画で行っているJ1開幕特集。“金J”として1日だけ早く開幕する、川崎フロンターレとFC東京のOBである中村憲剛氏と石川直宏氏の対談が「THE ANSWER」で実現。開幕戦の位置づけや思い出、開幕戦の楽しみ方について語ってもらった。(取材日:2月5日)

 ◇ ◇ ◇

――突然ですが、お二人の現役時代の開幕戦の思い出で忘れられないエピソードを教えてください。

中村「忘れもしません、2005年の開幕戦。僕は2003年に川崎フロンターレに加入して、翌年にJ2で優勝して、2005年にJ1リーグに初挑戦しました。その開幕戦が日立台(アウェイ)での柏レイソル戦ということで、気合満点で明日の開幕戦に臨むつもりでしたが、前泊したその日の夜になんと発熱してしまい泣く泣く開幕戦を欠場(苦笑)。ただ、1週間後にホーム開幕戦の浦和レッズ戦があったので、急ピッチでそこに間に合わせようと思ったら、今度はなんとぎっくり腰になってしまい、結局レッズ戦も欠場(泣)。J1初挑戦にも関わらず最初の2戦に欠場……。それ以来昔からのサポーターの方たちには『憲剛は大事なときに熱を出す』というキャラクターが定着してしまいました(笑)。なので、そこから開幕戦はちょっとマイナスイメージといいますか、毎年のように開幕戦の前日はビクビクしていましたね。体調悪くなったらどうしようって(苦笑)」

石川「それ以降は大丈夫だったんですか?」

中村「一度、怪しかったときがあったけど、気合いで乗り切って、黙って出場したことがある(苦笑)」

石川「それはすごい(笑)。どうだったんですか?」

中村「アシストしたのよ。それ以降、開幕戦のトラウマは克服した気がした(苦笑)」

石川「僕は、欠場はないなあ。実は、FC東京って開幕戦に結構強いんですよ。最近は分からないですけど(苦笑)」

中村「2019年の開幕戦は“多摩川クラシコ”だったんだよ。0-0の試合」

石川「あ、そうだ。(久保)建英がいたときだ」

中村「そうそう。彼のFKがポストに当たってね」

石川「僕もその試合、等々力(陸上競技場)に行っていたよ。現役時代の話で言うと、開幕戦はホームゲームが多かったんですけど、アルビレックス新潟と対戦した2005年の開幕戦は4-0で勝ったんですよ」

中村「2005年が思い出の年ということは、俺と一緒の年だね」

石川「その年は結構調子も良くて、開始11分でゴールして、4得点中4得点に絡みました」

中村「え? すごい」

石川「開幕ってそこから『よし、行こうぜ』って右肩上がりに上がっていけるので、すごく大事なんです。でもその年は、スタートは良かったんですけど、その後、残留争いをしたシーズンだったというね(苦笑)」

中村「あらら……」

石川「そもそも2005年は絶好調でスタートしたのに、その年に前十字じん帯損傷の大ケガをしてしまって。そんな苦い開幕戦の思い出があります」

中村「絶好調だと逆に魔が差すみたいなことがあるよね……。人にもよるけど、自分のなかではいつも準備万端にしたつもりで開幕戦を迎えようとするタイプで、強がりでもなく、ワクワクとドキドキがありました。ただ本当のワクワクとドキドキが同居するのは、開幕戦の前夜だけなんですよね。今思うと、開幕戦は前日も含めて独特な空気感があったなあと感じています。開幕戦のことを『あくまで34試合のうちの1試合でしかない』と表現する人もいますけど、僕はやっぱりシーズンの始まりとして、独特な試合として捉えていた気がします」

石川「僕も一緒ですね。さっき『右肩上がり』って言いましたけど、やはり最初の印象というのもそうですけど、次第にイメージも変わってきます。何より自分がその感覚で、今年1年をやっていくんだみたいな指標になるので、開幕戦は特別な試合だったと思いますね」

中村「それにみんながシーズンの開幕を待っているしね!」

石川「そう!」

中村「ファン・サポーターの皆さんはシーズン終了後、2か月ぐらいサッカーから離れているので、早く見たくてウズウズしてるんですよね。だから僕はすごく好きなんですよ。開幕戦の、あの、みんながサッカーシーズンの到来を待ち侘びている期待感のある雰囲気が。ワクワクしながら皆さんがスタジアムに向かって歩いているのを、選手バスから見るのが大好きでしたね」

石川「だって一番ワクワクしますからね、開幕戦は。シーズン中は勝ったとか負けたとか結果に左右されがちだけど、唯一、開幕戦だけは横一線だから」

中村「確かに」

石川「うらやましいですよね」

中村「やっぱり選手の特権ですよ。あれだけ多くのファン・サポーターの前で自分のパフォーマンスを披露できる機会があるっていうのは。当たり前だけど、引退すると本当にその機会がないからなあ。引退するってそういうことなんだろうなっていうのは、昨年の開幕戦を見てすごく感じました。みんなはプレーしているけど、自分はもう別のところで違うことをやっていて。もちろんそれを選んだのは自分自身なんですけど(苦笑)」

石川「でも、これからコーチや監督になって、またその開幕戦を体験するかもしれないですよ」

中村「仮にそうだったとしても、選手のときとはまた別モノなのかなと思う」

ピッチ内外で変革の年、FC東京には川崎OBの中村氏も注目

――お二人ならではの開幕戦の見方、楽しみ方はありますか?

石川「近年は移籍が活発で、選手だけでなく監督も変わったりしていますし、今年で言えば、まさにFC東京はその部類に入るのかなと思います。すぐには難しいですけれど、移籍した選手がどのようにチームにフィットして、どういうポジションで、どういう立ち位置でプレーするのか。監督で言えば、開幕戦のサッカーはこういうサッカーを目指すんだという指標にもなると思うので。新しく加入した選手や監督には注目して見ていますね。移籍する選手も開幕スタメンを飾るか飾らないか、というのはありますけど、自分のことをあまり知らないファン・サポーターに自分自身を見せたいという気持ちは強いので、そういう新加入選手の躍動する姿、もしかしたらチームにハマらないかもしれないですけれど、そういった新しい戦力に注目して見ると面白いかもしれないですね。憲剛さんはどう?」

中村「全部言われちゃったよ(苦笑)。なので、僕からはピッチ外のことを話しましょうか。開幕戦はクラブ側もホームとしてお客さんを迎え入れるシーズン最初の試合になるので、めちゃくちゃ気合が入っているんですよね。だからイベントやスタジアムグルメも含めて、『今年一年、皆さんに楽しんでもらえるように頑張ります!』というクラブとしての意気込みをスタジアムで感じることができるので、そこも楽しんでもらえたらといいなと思います。新シーズンの最初の試合ですからね。初めて来る方にも、サポーター歴が長い方にも『やっぱりスタジアムは良いな、最高だな』と思ってもらえるような日にしてほしいですね。『〇〇が良かった!』というのが一つでもあれば、それを目的にまたスタジアムに来てくれる人がいるかもしれない。そういった告知も含めてプロモーションはすごく大事だし、開幕戦はみんなが待ちに待った試合なので、スタジアム内外合わせてすべてを満喫できる1日になってほしいなと思っています」

石川「僕、選手を引退してから知ったんですけど、選手って、試合前の選手紹介映像って見られないじゃないですか?」

中村「うん」

石川「昨日まさに、FC東京は選手紹介映像を撮ったんですよ。そこで、なぜか僕と羽生(直剛)さんも撮影に参加するという(笑)」

中村「それ、どこで使うの?(笑)」

石川「それがね、去年は1回だけ使ったんですよ。ホーム最終戦だったかな。スタジアムでは流さずにオンラインやSNSで発信したんですけど、近年はミクシィさんがかなり力を入れてくれていて。時間もお金もかけているので、選手もクラブもみんなが期待していますね」

中村「クラブが様々なことにトライし始めていることは素晴らしいことだと思う。クラブによっては『変革の年』と捉えて臨むシーズンがあると思います。例えば、メインのスポンサーやパートナーが代わったり、監督が代わったり、選手が大幅に入れ替わったり。引退してから、ナオから東京の話を聞く機会がよくあるのですが、今年は彼から東京が変わっていくことに対する手応えをすごく感じるんです。ナオ、普段は結構辛口なので(苦笑)」

石川「え? 辛口ですか?(苦笑)」

中村「うん。辛口というか、ストレートというか(笑)。そのナオが、『今年、変わろうとしています』『結構期待できます』と言うんですから、これは本気で変化を起こそうとしているんだな、相当期待できるんだろうなっていうのは感じます」

石川「だってね、一昨日と昨日の2日間にわたって練習終わりに撮影を行ったんですけど、グラウンドの横にその撮影専用の建物を作っているんですから。今までだったら、クラブハウスのなかに機材を持ち込んで撮影していたんです。それも時間かかっていたんですけど、今年は簡易とはいえ、建物を作っちゃったわけですから」

中村「え? そのために建物建てたの? それは急に規模がデカくなりすぎじゃないですか?(笑)」

石川「それだけお金も時間もかけて撮影しようとしている姿を見ると、チームを盛り上げようとしてくれているんだなって選手も分かるし、そうなると、選手も『じゃあ、俺らもやらなきゃな』って思うわけでしょ」

中村「確かに選手も、クラブのそういう動きから感じるものは間違いなくあるよね。いいね、面白いね! そういうところも開幕戦は見えてくるから楽しみ。そういう意味で言うと、今年フロンターレは純烈さんと組みます!」

石川「純烈?」

中村「今年、フロンターレはクラブ創立26周年なんですよ」

石川「……」

中村「ナオのそのリアクションは正解だと思うよ(笑)。そもそも26年目を『26周年』ってお祝いするクラブなんていないでしょ?(笑)」

石川「確かに。25周年、30周年なら分かるけど」

中村「普通に考えたら26年は、25周年や30周年ほど力を入れる年じゃないよね。初めて見たかもしれない、26周年に力を入れてお祝いするクラブ。だけど、フロンターレにとっては大事な年なんです。だってほら、クラブが“フロンターレ=おフロ=お風呂=026”だから(笑)」

石川「そうですね」

中村「そこでちゃんとお風呂に絡めて、『026サポーター』にスーパー銭湯アイドルの純烈さんが就任し、そのお披露目で新体制発表会にも出演していただきました。今年は026(おフロ)周年ということでいろいろな形で協力していただく予定と聞いています。普通のクラブなら25周年だった昨年をメインにいろんなイベントを行ったんでしょうけど、フロンターレにとっては昨年のサウナ企画ですらあくまでも今年につながるフリでしかなかったですからね(苦笑)」

石川「ホントにすごいな」

中村「もうね、今年に懸けるクラブの意気込みが尋常じゃないのよ!!」

(後編へ続く)

■2022明治安田生命J1リーグ 開幕戦
2月18日(金)19:00キックオフ
川崎フロンターレ vs FC東京(等々力陸上競技場)
DAZNにて独占ライブ配信(THE ANSWER編集部)