【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆先週の血統ピックアップ・2/12 クイーンC(GIII・…

【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】

◆先週の血統ピックアップ

・2/12 クイーンC(GIII・東京・芝1600m)
 後方追走のプレサージュリフトが直線で外から伸び、内で粘るスターズオンアースをクビ差とらえました。これでデビュー2連勝。いずれもスタートで出遅れながらラストの豪脚でねじ伏せるというレースぶりです。アイビスサマーダッシュ(GIII)を制したオールアットワンスの半妹ですが、父がマクフィからハービンジャーに替わったので、タイプはまったく違います。母シュプリームギフトはデアレガーロ(京都牝馬S)の半姉で、函館スプリントS(GIII)で2着となったスピードタイプでした。

「ハービンジャー×ディープインパクト」の組み合わせは成功しており、現3歳世代からリブースト(紫菊賞を含め2戦2勝)、アライバル(新潟2歳S-2着)が出ています。また、母方にサンデーサイレンスとアレッジドを併せ持つハービンジャー産駒は、連対率22.2%、1走あたりの賞金額205万円という成績で、ハービンジャー産駒全体の14.7%、161万円をそれぞれ大きく上回っています。ニックスといえるでしょう。

 現3歳のハービンジャー産駒は、種付けの前年秋にディアドラ(秋華賞)、モズカッチャン(エリザベス女王杯)、ペルシアンナイト(マイルCS)が立て続けにGIを勝ったため、繁殖牝馬の頭数と質が前年に比べて大幅に上昇しました。その結果、世代別の種牡馬ランキングは、前年の18位から7位にジャンプアップし、本馬のほかにも牝馬クラシックの有力候補であるナミュールや、若駒Sを勝ったリューベックなど、将来性を感じさせる産駒が目白押しです。

 本馬は体質面に弱さを抱えており、本格化するのはまだ先だと思われますが、未完成な状態でこれだけのパフォーマンスを披露するわけですから、大器であるのは間違いありません。

◆今週の血統Tips

 ダート1600m戦は、JRA全10競馬場のなかで東京競馬場でしか行われません。にもかかわらず、JRAのダート重賞のなかで最多となる年間3レースが組まれています。東京ダート1600mの重賞に強い種牡馬はゴールドアリュール。通算9勝を挙げています。2位フジキセキ、トワイニングがそれぞれ3勝ですから、並外れた数字であるといえるでしょう。

 フェブラリーS(GI)だけでも4勝しています。ゴールドアリュールはサンデーサイレンスを父に持つダート種牡馬で、父のセールスポイントである末脚の確かさを産駒に伝えているため、直線の長い東京コースを得意としています。そして、大レース向きの底力に恵まれていることも、ビッグレースにおける強さの下地となっています。

 今年のフェブラリーSにはサンライズノヴァが登録していますが、8歳馬だけに多くは望めないでしょう。近年は外国産馬の強さが目立ち、目下2連勝中。今年、外国産馬はカフェファラオしか登録していませんが、昨年の覇者だけに侮れません。父アメリカンファラオは米三冠馬で、東京ダート1600mでは連対率35.3%と抜群の成績。調子が戻っているようならチャンスは大いにあります。

 (文=栗山求)