B1リーグ最多の得点力を誇る名古屋D、北海道に2連勝 バスケットボールのB1リーグで現在、得点力が最も高いチームはどこか…

B1リーグ最多の得点力を誇る名古屋D、北海道に2連勝

 バスケットボールのB1リーグで現在、得点力が最も高いチームはどこかご存知だろうか? 答えは名古屋ダイヤモンドドルフィンズだ。1月23日のレバンガ北海道戦を終えた時点の1試合平均は90.3得点。昨年度のB1王者・千葉ジェッツ(90.0得点)も上回る、22チーム中最多の数字だ。

 ショーン・デニスヘッドコーチ(HC)が就任した今季は、開幕からいきなり3連敗スタート。最初の10試合を5勝5敗の五分で終えるなど、シーズンの出足でややつまずいた。しかしそこから徐々にスタイルが浸透し、今は20勝8敗で西地区の2位につけている。

 北海道との連戦も90-60、89-77と連勝。26日にはアルバルク東京とのアウェイ戦が組まれている。

 ただし23日の北海道戦は第3クォーターに守備が崩れ、19点差を一時4点差にまで詰められて終盤を迎える展開だった。それは攻撃力の高さ、大差の試合が多いことによる“副作用”でもある。23日の試合後に、デニスHCはこう述べていた。

「20試合勝っていて、17試合が10点差以上。そういう試合が続くなかで、チームとして集中力の維持を学んでいかなければいけない」

 一方でポイントガードの齋藤拓実は第4クォーターだけで10得点3アシストを記録。司令塔としても試合に落ち着きを与え、流れを引き戻した。

 名古屋Dが69-65と4点差に迫られた第4クォーターの残り4分49秒。オフィシャルタイムアウトが明けると、一時はベンチに下がっていた齋藤がコートに戻る。

 デニスHCは、その後の働きをこう称賛する。

「(オフィシャルタイムアウトから)コートに戻ったあと、彼は試合をコントロールして、プレーを正しくコールしていた。素晴らしいパフォーマンスでした。(齋藤)拓実は完璧(コンプリート)なポイントガードだと思います」

 齋藤は投入直後にコティ・クラーク、中東泰斗へのアシストパスを通すと、残り3分5秒には味方のスティールからレイアップを沈める。75-65と一気に点差がついていた。

 彼はさらに相手のアンスポーツマンライクファウルを誘う高速ドライブ、フローターと勝負どころで自由自在のオフェンスを見せる。4点差が5分足らずで12点差に広がっていた。

次戦のA東京戦は「自分たちの真価が問われる試合」

 齋藤は試合後にこう述べていた。

「上手く選手同士、コーチとコミュニケーションを取って、タフな時間帯をしっかり乗り越えて勝てたのはすごく良かった」

 終盤のオフェンスについては、こう説明する。

「スイッチしてきたところはアドバンテージを使って上手く攻められたし、アタックして相手にファウルをさせるところも出せた。ゲーム1、ゲーム2を通して相手がどういうディフェンスをしてくるのかをしっかり見極められた」

 名古屋Dの得点力について尋ねると、彼はディフェンスの話を始めた。

「去年も梶山(信吾)さんがHCをやって、トランジションからの速いバスケットを目指していたと思うんですけど、一番の違いはディフェンスです。前線からプレッシャーをかけたり、トラップからのローテーションをしたりして、相手のやりたいオフェンスを、やりたいペースでやらせていません。打ちたいショットでないショットを打たせて、そこからのリバウンドでポゼッションの回数が増えている。あとオフェンスリバウンドも、最初に比べて上回っています」

 今季の名古屋Dは、自分たちから仕掛けるアグレッシブな守備を見せている。加えてオフェンスリバウンドの意識もチームに浸透しつつある。スティールやターンオーバーからの速攻、リバウンドからのセカンドチャンスが増えれば、攻撃のテンポは上がる。そのようなサイクルが、これだけの得点力を呼んでいる。

 名古屋Dはプレータイムをシェアするチームで、齋藤はチーム内の日本人選手で最長にもかかわらず、平均出場時間が23.1分。ただ、その中でも平均11.5得点、5.9アシストを記録し、3ポイントシュートの成功率も42.9%と高水準だ。

 26日に対戦するアルバルク東京は、齋藤が2018-19シーズンまで在籍していた古巣。昨年11月27日のワールドカップ予選(中国戦)で日本代表デビューも果たした彼だが、A東京時代は安藤誓哉と小島元基の壁を越えられず、なかなか出番を得られなかった。

 しかし齋藤もチームも、明らかな成長を見せている。

「(今季の名古屋Dは)東地区の上位チームと、まだそんなに対戦できていません。僕らは開幕の頃に比べて、チームの出来上がりが徐々に良くなってきている。たぶん、それは東京も同じことで、今10連勝していますけど、個人としてそういうチームとやるのはすごい楽しみです。自分たちの真価が問われる試合です」(大島 和人 / Kazuto Oshima)