2022年3月26日に、ONE世界フライ級選手権試合(5分5R)現王者のアドリアーノ・モラエス(ブラジル/ATT)と、同級2位の若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO M.M.A)が開催される。

現チャンピオンとのビッグマッチを控えた若松佑弥がこのたび、本サイトの独占インタビューに応じた。

【動画】ONE世界タイトルマッチ!世界を取りに行く、若松佑弥独占インタビュー!
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勝ってから喜ぼうと思っている



ついに実現したこのビッグマッチ。しかし若松に興奮はなかった。

「すごくうれしいが、決まったことは当たり前のことだと思っているので。勝つのはうれしいですけど、試合が決まっただけで喜んでいてはいけないので、気持ちはいつも通りです。勝ってから喜ぼうと」

MMA戦績はここまで15勝4敗。ミスターKOとして圧倒的な強さを示してきた若松はビッグマッチにも動じる様子はなかった。

2018年9月のONE Chanpionshipの初参戦から始まり「色々な経験をさせてもらった、この試合は集大成」とひそかに闘志を燃やす。

そんな若松もONEに参戦した当初は2連敗からスタート。しかしその後5連勝を飾るなど、覚醒した姿を見せ、完全復活を果たしている。そこには自身のターニングポイントがあったのか。若松はある一人のファイターの名前を挙げ、こう振り返る。

「DJ(デメリトアス・ジョンソン)戦がターニングポイントですね。壁を一つ越えられた。世界トップの選手と初めて組んだのがその試合だったので、目安が出来たし、自分の技術やパワーに自信がつきましたね」

と、世界トップクラスの選手との試合で確かな手ごたえを得て成長したことを明かし、そこで多くの事を学んだという。


「メンタル的なことが多いですかね。試合に対する考え方や、世界トップのメンタルコントロールやトレーニングを学びました」

「15分、25分の試合の中でいかにパワーを持っていけるか。そのために、直前までリラックスしてベストなパフォーマンスを出す。リングインしたら相手にフォーカスして自分のやることをやる。そういうことを教えてもらい、前回の試合でやっと理解できた」

と、メンタルの強化が自分が覚醒した要因のひとつと振り返った。

王者モラエスについては・・・

さらに同氏は今回対戦するモラエスの印象についてもこう語った。

「ラッキーでチャンピオンになっている選手じゃない。何度も防衛して、ずっとチャンピオンに君臨している所は、今までの相手とは違う所。僕はまだチャンピオンに1回もなったことがない。チャンピオンの余裕や、見てきた景色の違いが相手のストロングポイント」と評価する。

対戦相手にリスペクトの意を示しながらも、「試合のプランは3個ほど用意し、色々な事に対応できるように準備している」と準備は出来ている様子。

また、「強いものをさらに強い力でKOする所を見せるのが理想」だとも語り、チャンピオンをKOするビジョンは既に見えているようだ。

自身のストロングポイントを、打撃の破壊力としながらも、「試合に向けて打撃・寝技・フィジカル・スタミナのすべてのレベルを磨いてきている」と、KO勝ちに自信をのぞかせた。


着々とステージを上がっている若松について、ONEのシニアバイスプレジデントでマッチメーカーでもあるマット・ヒュームは「ONEのスターになる要素を兼ね備えている選手」と高く評価する。その発言について若松も、

「素直にうれしい。そういう人から言ってもらえるのは、自分に何かあるのだと思っているので、それを信じて自信もっていきたいです」と自身のよりどころにしていきたいと語った。

「ブロック塀を殴っていた」鹿児島時代

さらに過去をひもとくと、地元・鹿児島時代の武勇伝も知られている。

「気性は荒かったです。拳も鍛えてましたね(笑)電柱とか、ブロック塀とか、レールを殴ってました。普通の人よりは(拳が)強くなりますけど、格闘家の方が全然強いです。毎日実戦を想定して鍛えてますから」

と過去の武勇伝を認める。まさに格闘家になるべくしてなったような気質だったという。

最後に若松は、世界タイトルマッチに向け「僕の格闘技人生で集大成だと思うんで、3月26日に向けてしっかり全部つくって、本気で倒しにいきたいと思うんで、楽しみにしていてください!」と意気込みを語った。いよいよ伝説が始まる。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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