フジテレビの『馬好王国〜UmazuKingdom〜』や『週末は...ウマでしょ!』のレギュラーを務めるなど、競馬番組で大活躍のタレントの神部美咲さんがスポルティーバに初登場。競馬歴2年目ながら、今年のGⅠ宝塚記念で万馬券を的中。そんな神部さ…

フジテレビの『馬好王国〜UmazuKingdom〜』や『週末は...ウマでしょ!』のレギュラーを務めるなど、競馬番組で大活躍のタレントの神部美咲さんがスポルティーバに初登場。競馬歴2年目ながら、今年のGⅠ宝塚記念で万馬券を的中。そんな神部さんに、GⅠ有馬記念を展望してもらった。



有馬記念の展望を語った神部美咲さん

 GⅠ有馬記念(12月26日/中山・芝2500m)が直前に迫り、とてもワクワクしています。私が本格的に競馬を始めたのは、『馬好王国』のレギュラーが始まった昨年4月。まだまだ勉強中ですが、それでも今年の有馬記念は、昨年より知識が増えたのでさらに楽しめそうです。

 昨年は、とにかく初めて聞く言葉ばかりで、競馬を"楽しむ"以上に"覚える"ことに必死でした。牡馬(ぼば)や牝馬(ひんば)という読み方も知りませんでしたし、馬券の種類もわからなくて......。周りの方々に支えられる日々でした。ただ、2年目の今年は少しずつ余裕ができて、競馬の楽しさや予想のおもしろさを感じられるようになっています。

【今年、号泣したレースとは】

 この1年間で特に印象深かったのは、コントレイルが引退戦を飾ったGⅠジャパンカップ(11月28日/東京・芝2400m)ですね。競馬を始めた時期とコロナが重なってしまい、じつはそれまで競馬場に行ったことがなくて。このとき初めて現地で観戦したんです。

 コントレイルは、史上初めて親子で無敗のクラシック三冠を達成した馬。そんな記念すべき年から競馬に携わることができたので、思い入れの強い1頭です。

 その偉大なコントレイルが、目の前で引退レースを勝った瞬間は、これ以上にない感動で。とにかく号泣してしまいました。こんなに涙が出たことに自分でも驚いて。番組共演者のDAIGOさんからは「絶対に泣くと思った」と言われたのですが(笑)。



競馬番組で活躍する神部さん

 馬券で印象に残っているのは、GⅠ宝塚記念(6月27日/阪神・芝2200m)です。今回の有馬記念にも出走するクロノジェネシスが勝ったのですが、2着ユニコーンライオン、3着レイパパレの3連単を当てることができました。

 特にうれしかったのが、2着のユニコーンライオンです。7番人気の伏兵でしたが、直前の調教動画を見ていたらピンときて。正直、調教で見るポイントはまだわかっていないのですが、なんとなく雰囲気がいいと感じたんです。

 まだ2年弱の馬券キャリアですが、今のところ一番うまくいった予想かな、と。ただ、あれ以来、穴馬を当てた時の気持ちよさを知ってしまって(笑)。最近は第2のユニコーンライオンを探そうと、穴馬に偏りすぎてしまうんですよね。その結果、かえって当たらなくなるという(笑)。

 共演者の方にこの話をすると「大丈夫、みんなが通る道だよ」と言われます。早く自分の予想スタイルを固めたいところですね。

【外せないのは「基礎レベルが違う」馬】

 ということで、有馬記念を展望してみます。最近は、予想するうえでレース展開も考えるのですが、今回のメンバーはどうなりますかね。おそらくパンサラッサ(牡4歳)が逃げにこだわりそうなので、タイトルホルダー(牡3歳)は、前走のGⅠ菊花賞(10月24日/阪神・芝3000m)を勝った時のような逃げには持ち込めないはず。

 そのほか、キセキ(牡7歳)も途中から押し上げていくかもしれないし......予測がつかないメンバーですよね。

 ただ、どんな展開になったとしても、クロノジェネシス(牝5歳)は外せないかなと思います。

 現在、グランプリレースを3連覇中(※2020年の宝塚記念、有馬記念、2021年の宝塚記念を勝利)。今回、4連覇を決めれば史上初の快挙です。私は「史上初」という言葉が大好きなので、応援したくなりますよね。

 引退レースになりますが、この秋はグランアレグリア、コントレイルと「有終の美」が続いているのもいい流れ。フランスからの遠征帰りを不安視する声もありますが、きっとその疲れをカバーするほどの底力がこの馬にはあるはずです。

 タレントの世界でも、本当にすごい方って、私が思うような厳しさや難しさを跳ねのけて力を発揮されるんですよね。基礎レベルが違うんです。たとえば......井森美幸さんとか。最近、競馬番組でよくご一緒するのですが、本当に懐が深いというか、どんな状況でも明るく、適切なコメントをしていただいて。心からああいう方になりたいと思います。井森さんは、UMAJO(ウマジョ)界のクロノジェネシスです。

 私のなかではそのくらい完璧なイメージのあるクロノジェネシスなので、きっとこのローテーションでも快挙を達成してくれると思っています。

 エフフォーリア(牡3歳)も注目ですよね。今年は「3歳が強い」と言われてきましたが、その3歳の大将格がこの馬です。エフフォーリアが年輩の女傑(じょけつ)にどう挑むのか、気になります。

 若い世代が上に挑んでいく姿は、個人的に大好きで。私も20代前半の頃は、とにかく先輩に勝とう勝とうとばかり思っていました(笑)。そんな自分に重ねてしまいます。

 ただ、私の場合は実力がなく競馬でいうところの"引っ掛かっていた"だけですが、エフフォーリアは実力をともなっていますから。年上の女傑に挑む姿に注目です。

 クロノジェネシスとエフフォーリアの「2強」はやはり強いと思いつつ、今年のGⅠを振り返ると、2強の場合は「両雄並び立たず」、3強の場合は「逆らうべからず」というケースもあったと思います。

【2強以外にもチャンスがある】

 だとすると、2強の今回は、他の馬にもチャンスがあるかも。たとえば、ステラヴェローチェ(牡3歳)は気になります。

 不良馬場のGⅡ神戸新聞杯(9月26日/中京・芝2200m)を勝ち、菊花賞は4着。スタミナ勝負や、雨で馬場が悪化した時はチャンスがあるかも。エフフォーリアは2000mまでしか勝ち星がありませんし、もし2500mの距離に苦しむようなことがあれば、こちらの3歳も食い込む余地がありそうです。

 これまでの成績を見ると、ステラヴェローチェは揉まれて揉まれて強くなってきた馬。そういうタイプって応援したくなるんですよ。私自身、タレントになってから順風満帆ではなかったので、つい肩入れしてしまうというか。また自分と重ねてしまいました(笑)。

 最後に、ディープボンド(牡4歳)も注目したいです。GⅠ天皇賞・春(5月2日/阪神・芝3200m)で2着、フランスのGIIフォア賞(9月12日/フランス・芝2400m)で1着の実績は、ここでも見劣らないですよね。

 まさに人気の盲点だと思いますし、前評判が低い時にこそ大仕事をやってくれそうな気がします。私も、周りの期待が低いときのほうが燃えるタイプ。逆に期待されすぎると、リキんでしまうんです。1番人気を背負うのは苦手(笑)。そんな意味で、ディープボンドに対しても、勝手に親近感を抱いてしまいます。

 ということで私が注目する馬は、この4頭。途中から自分と重ねてばかりでごめんなさい。競馬をやっていると、それぞれの馬に自己投影しちゃうんです。ただ、そのなかでもクロノジェネシスは自分に重ねるというより、見習いたい存在。馬券もこの馬を中心に考えたいと思います!

【profile】 
神部 美咲 じんぶ・みさき 
1994年、大阪府生まれ。タレント・モデル。フジテレビの『馬好王国〜UmazuKingdom〜』(毎週土曜25時15分〜25時45分)や『週末は...ウマでしょ!』(毎週金曜22時52分〜23時)などにレギュラー出演し、競馬界で存在感を高めている。趣味は競馬と格闘技観戦、特技は柔道と極真空手。