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今年度のNFLドラフト候補のQBの中で、プレーのタイミングの良さ、先を見通す力、パスの正確さという点で高評価を受けているのがノースカロライナ大のミッチェル・トゥルビスキーだ。

大学入学以前から、パスとランどちらにも秀でたQBとして大学のリクルーターたちから注目されていた。しかし、ノースカロライナ州立大では、QBのマーキス・ウィリアムズが4年生まで先発を務めていた影響もあり、2016シーズンまでは出場の機会がほとんどなかった。

それでも先発した昨季は446回投304回成功3748ヤード30TD被6INT、パサーレーティング158.3の成績を残した。また評判通り、パスだけでなくランでも成果をだし93回308ヤード5TDを記録した。大学での評価はオールACCの3軍への選出にとどまったが、68.2%の高いパス成功率とインターセプトの少なさ、シーズン前半の3試合で連続400ヤード以上獲得といったポイントがNFLスカウトの注目を浴びた。

パスの正確さ、ポケット内でのフットワークはNFLのQBになるには必須だ。この点においてトゥルビスキーは基準をクリアしていると言っていいだろう。カバーの厳しい場所にも正確にレシーバーがとりやすいパスを投げ込むことができる。特にミドルレンジのパス成功率62.1%は他の上位指名の有力候補よりもはるかに高い。

2016年の先発QBの平均身長が192センチであることをみれば、188センチの身長はやや小ぶりだ。しかし、守備選手からのタックルに耐えうる頑丈さをもっている。40ヤード走4秒67の走力をランプレーだけでなく、プレッシャーから逃れるためにも使うことができる。走りながらのスローイングも、フィールドを広く見通し、正確なパスを投げる技術も持っている。ボールのリリースも早いため、サックを受けることが少ない。ポケットの中と外ともに活躍が期待できるだろう。

不安要素としては大学での先発経験が1年間、13試合のみであることだ。大学で1シーズンのみの先発経験しかないQBがNFLで成功したケースは非常に少ない。トム・ブレイディ(ペイトリオッツ)、カム・ニュートン(パンサーズ)といった例外もいるが、試合経験不足はマイナス評価のポイントになるだろう。

加えて大学でのパスのほとんどがショットガン体型から投げられていることも、プロタイプの攻撃が多いNFLでは不確定要素になるだろう。ドロップバックのフットワークと、ドロップバックしながら守備を読む技術を身につけるこが、NFLで活躍するためには必須になる。ブリッツに対して不注意になることもある点も含めて、NFLで活躍するためには明確な改善点が多いことも事実だ。

時間をかければアーロン・ロジャース(パッカーズ)のような、どんな状況でもプレーを成功させる選手になる可能性もある。荒削りな逸材として、潜在能力に期待をする選手といったところだろう。フランチャイズQBを必要としているチームはトゥルビスキーの可能性に賭けてみる価値はあり、上位での指名が予想される。