2008年、開幕直後ソフトバンクから2日間で5死球をくらった西武は激高した。

乱闘騒ぎになった当時の状況を当時、西武・渡辺監督の元で一軍打撃コーチを務めたデーブ大久保氏が楽天、巨人、西武、ヤクルト、侍ジャパンでコーチを務め、現在はBCリーグ・新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ監督の橋上秀樹氏のYouTubeチャンネル「アナライズTV」で振り返った。

【動画】ソフトバンク・王監督と西武・渡辺監督がまさかのマジバトル!?乱闘騒ぎの舞台裏とは
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人生終わったと思った。


 きっかけは死球だった。08年、4月30日、西武ドームで行われたソフトバンク戦で事件は起きたという。この試合、打線がソフトバンク・大隣に3死球を受けた。そこまで西武は開幕から31試合を経過し、12球団トップの43本塁打をマークしていた。破壊力抜群の打線に対して厳しい内角攻めを行った結果だが、前日から含め5個目の死球を受けた瞬間に、渡辺監督は周囲の制止も振り切って、ソフトバンク・王監督に食ってかかったという。

「ソフトバンクに結構ぶつけられて、ただ僕も相手は王監督だし、言い返すことはもちろん言えないじゃないですか」と大久保氏。周囲のコーチを動かして何とか抗議しようと考えた矢先に指揮官の渡辺監督がベンチを飛び出したという。

両軍入り乱れての乱闘騒動となり、ソフトバンク・王監督からは「(渡辺)監督ごめんなさい。うちもね試合で練習させなきゃいけないんだ」という言葉に対し「練習なら2軍でやってくださいよ!」とキッパリ言い返したという渡辺監督。

当時大久保氏はこう思ったという。

「俺終わった、人生終わったと思った。(渡辺氏が)『ハッキリ言ってね!ハッキリ言って!』とか言って。本気(に怒っている)とわかってもうダメだ俺、隠れようと思った」

王貞治といえば、長嶋茂雄に並ぶ、球界のレジェンド中のレジェンド。その指揮官に対して臆することなく向かっていく姿勢を見て、当時現場にいた大久保氏は困り果てたという。

一方でそのような姿勢は誰もが示せるものではない。

橋上氏もこれには「世界の王にそれ言ったの?さすがだな」と渡辺監督の芯の強さをほめたたえる。

結局、2度の乱闘騒動が起きたこの試合、西武は一発攻勢で6―2とソフトバンクを下した。

渡辺監督は試合後に乱闘騒動を振り返り「昨日から数えて5個目の死球。選手を守るのも仕事。相手が誰だろうと間違ったことは言ってない」と力強く言い切っている。

そして、この乱闘騒動の思わぬ効果もあったという。大久保氏はこう語る。

「でも王監督に言うぐらい(選手を)守ってくれたんだっていうので、あれからチームがまとまったんですよね」

08年、チームは日本一に輝いた。チームがまとまるきっかけを作ったのは渡辺監督の男気あふれる姿勢だったという。

動画内では他にも常勝軍団・西武の強さの理由やデーブ式マル秘練習方法などを話している。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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