内村航平、白井健三。OBには錚々たるメンバーが名を連ねる。日本体育大学とえいば、数多の名選手を輩出してきた大学体操界屈指…
内村航平、白井健三…。OBには錚々たるメンバーが名を連ねる。日本体育大学とえいば、数多の名選手を輩出してきた大学体操界屈指の名門だ。国内外の大舞台で結果を残してきた選手たちによる“個々の強さ”を目の当たりにした人は多いだろう。
一方で、今年チームを率いる杉本海誉斗は日体大には“チームならではの強み”があると言う。種目別や個人総合に表れない強さの理由はどこにあるのか?日本最高峰の体操団体戦『全日本体操団体選手権』を前に主将自らが語ってくれた。
練習が盛り上がる“明るい”体育館
強さの秘訣は「団結力」だ。とにかく雰囲気がいい。学年関係なく全員が楽しく練習する。個々の能力の高さは言わずもがな、杉本もチームの強みとして団結力の強さを挙げた。
「今年のチームに限らず日体大は明るい。皆で練習中も盛り上がっている。体育館の雰囲気が明るいので、チーム力・団結力は強いと思います」
肝心の演技についてもチームの状態は上向きに。現在は演技の細部を詰めながら来たる本番へ備えている。
「18演技をチームとして繋いでいくというところにおいて、着地一歩であったり演技で失敗しないのは当たり前。成功することを前提に『いい演技を1個でも多く』と練習しています」
個人の武器は“日本一”の平行棒
チームの強みを語った主将には、個人としても絶対の自信を持つ特技がある。
「平行棒です! 平行棒を見てほしい」
今年6月に開催された『全日本種目別選手権』。杉本は得意の平行棒で日本一に輝いた。さらに、同9月の『全日本学生体操競技選手権』でも堂々の優勝を果たした。
杉本が「『ササキ』と『バブサー』という技に特に注目してほしい」と話す通り、ともにE難易度の決め技を取り入れた得意種目は、勝利の鍵を握ることは間違いない。
チームの団結力と日本一の平行棒。2つの武器を携え、準備は整った。2015年以来、6年ぶりの「団体日本一」へ日体大の戦いが始まる。