元イギリスのトップ選手、ジョハナ・コンタ(イギリス)が引退を発表した。今後は、テニスのキャリアについて悩んでいる選手たち…
元イギリスのトップ選手、ジョハナ・コンタ(イギリス)が引退を発表した。今後は、テニスのキャリアについて悩んでいる選手たちの励みになりたいと考えているそうだ。英BBCが報じている。【関連記事】優勝したばかりのイギリスのトップテニス選手が豪華な婚約指輪を披露
コンタはツアー大会で4回優勝、グランドスラム3大会で準決勝進出を果たした。現在30歳のコンタは、自身のことを“すべての証拠が不可能だと示していた状況で、キャリアを切り開いた”選手の代表だと思うことがあったという。
「多くの人が、私のことを努力の人として思い出してくれると思う」と記者会見でコンタは語った。「もし、年を取りすぎてしまったとか、才能が足りないとか、過小評価されていると感じている人たちの希望やモチベーション、励みになれたら、すごく嬉しく思うわ」
「年齢やテニスの能力などを批判されることがあったから、自分自身がそういうカテゴリーに入っていると感じていた」
コンタが世界ランキング100位以内に入ったのは24歳の時で、テニス界では比較的遅咲きだった。だが、一旦勢いがつけばあっという間にランキングを駆け上がり、2017年には世界4位までランキングを上昇させた。
「16歳でトップ100に入れたらどんなに良かったでしょう。ツアーで10年以上活躍できたら良かったけど、そうはならなかった。でもキャリアを築くことができた、そうできない可能性も十分にあったのに。テニスで食べていくことができたわ」
「自分のことをとても誇らしく思う。すごく努力して作り上げたものだから。私は立ち直る力を持っていたし、努力もした、そしてテニスへの情熱と喜びがあったからできたことよ」
コンタは2017年に「ウィンブルドン」の準決勝に進出、イギリス人女子選手として39年ぶりのことだった。
2019年の「フェドカップ」では、第3セット開始前に通路で横たわって休む姿が見られるほど、疲労とも戦いながらプレーし続けた。彼女の強い精神力はイギリスチームに勝利をもたらし、コンタの存在がチームの支えとなっていたのは明らかだった。
コンタは310週間イギリス人女子選手のトップに君臨し新記録を樹立したが、自分がイギリスの女子テニス界を率いる存在とは考えたことがないという。
「[イギリス人女子選手の]一部だとは感じていたわ。クラブのメンバーだとね。私がそのクラブのリーダーだとは思ったことはないわ。自分より大きな何かの一部だと思っていた。オリンピックやチーム戦などの大きな大会で自分の国を代表できるのは栄誉なことだし、感謝の気持ちを感じていたわ」
引退を決意した原因となった特定の瞬間や問題があったわけではない。長年抱えている膝のせいでもなく、新型コロナウイルスのパンデミックによる影響や家族を作りたいという願いのためでもない。コンタ曰く、単純にエネルギーが尽きたということだ。
「ただ、時が来たと思ったの。私の人生での立ち位置、テニスを続けるために必要なこと、ベストな状態であるためにやらなければならないことが、もうできないと思ったの」
コンタは引退するが、イギリスのテニス界には輝かしい未来が待っている。コンタに代わりイギリス人女子選手トップの座についたのは、9月に「全米オープン」で優勝したエマ・ラドゥカヌ(イギリス)だ。
引退後は、まずパートナーのジャクソン・ウェイド氏と結婚する予定だが、今月中に行われるということ以外、結婚式の場所や日程については非公表だ。これまで人生のすべてをテニスに捧げてきたコンタは、次に何ができるか、じっくり考えたいと言う。
「メディア業界に関心はあるわ。テレビやラジオに興味がある。これまでちょっとやったことがあるけれど、とても楽しかったから。コーチになることについては、分からないわ。自分がその役割に就くのを想像したことがないの。想像する必要もなかったんだけど」
コンタはこれまでのキャリアや引退の決断に悔いを残してはいない。テニスを始めた頃の気持ちを保ったまま、ラケットを置く決断をできたことを次のように語った。
「このスポーツを愛したまま、引退するわ。魔法みたいに、本当に素晴らしいことよ。それは何か永遠のものだから…。私の年齢やどれほど成功したかとは全く関係ないの。無邪気な女の子の夢そのままなのよ」
(テニスデイリー編集部)
※写真は2015年「武漢オープン」でのコンタ
(Photo by Kevin Lee/Getty Images)