攻撃力が持ち味の両チーム、今季初対戦で1勝1敗 今季のBリーグで“100点ゲーム”を3度マークした名古屋ダイヤモンドドル…
攻撃力が持ち味の両チーム、今季初対戦で1勝1敗
今季のBリーグで“100点ゲーム”を3度マークした名古屋ダイヤモンドドルフィンズと、5度達成している島根スサノオマジックの今季初対戦が12月4日と5日に愛知県のドルフィンズアリーナで第9節の2連戦として行われ、1勝1敗(82-73、86-94)の痛み分けに終わった。
島根のポール・ヘナレ・ヘッドコーチ(HC)は現役時代に名古屋Dのショーン・デニス・ヘッドコーチ(HC)の下でプレーした経験を持つ。それもあり、互いにトランジション(攻守の切り替え)と3Pシュートを武器とし、志向するバスケットのスタイルも近い。リーグ屈指の攻撃力を誇る両チームの対戦はアップテンポな殴り合いが予想されたが、2週間の中断期間明けということも影響してか、4日に行われたGAME1は、両チームともに3Pシュートの成功率が低調だった。
それでも、リーグ屈指のシューター・金丸晃輔や得点ランクトップに立つリード・トラビスの得点でつないだ島根が8点をリードして前半を終える。迎えた後半、名古屋Dは金丸とマッチアップするレイ・パークスジュニアを強調したオフェンスを展開。金丸をディフェンスで消耗させる策が奏功し、後半は2得点のみ、3Pシュートをゼロに封じることに成功すると、一方のパークスジュニアが後半だけで16点をマークし、逆転勝利に大きく貢献した。
名古屋DのデニスHCは「前半は島根のポゼッションゲームになってしまいましたが、後半はディフェンスから流れを引き寄せ、逆にポゼッションゲームを展開することができて本当に良かったです」と選手を称えた。
島根のヘナレHCは「ポジションゲームをしっかり戦っていこうと話していたが、後半はオフェンスリバウンドを多く取られ、逆にコントロールされる立場になってしまった。リバウンドは今シーズンを通しての大きな課題で、今日は悪いところが出てしまった」と悔やんだ。
両HCがGAME1の後に強調した“ポゼッションゲーム”という言葉。これを制するために重要となるのは、オフェンスリバウンドとターンオーバーだ。
セカンドチャンスポイント(オフェンスリバウンドを奪った後の得点)に注目すると、GAME1は名古屋Dの「12」に対して島根が「15」とほぼ互角だったが、GAME2では9-21と島根が大きく上回った。ターンオーバーからの得点でもGAME1では10-11だったものが、GAME2は12-18。オフェンスリバウンドとターンオーバーの双方を制したことが、GAME2での島根の勝利につながった。
島根のヘナレHCは自分たちのスタイルに自信
GAME2の試合後、名古屋DのデニスHCは「セカンドチャンス、ターンオーバー。ポゼッションゲームの大事さを、選手全員が理解しないと先には進めない。ここを乗り越えないと、ローラーコースターのような(アップダウンがある)チームのままだと思う」と会見場のテーブルを叩きながら語気を強めた。
「まずはフィジカル。もともとリバウンドが上手いチームではなかったが、そこをまず改善していきたい。またオフェンス面では今日のようなプレッシャーのある中でも、慌てずにプレーできるようにならないと安定した結果を残せない」と具体的な改善点を挙げ、「まだプロセスであり、一晩では変わらない。幸いにも上位につけているので、ここから前を向いて進めると思う」と話した。
パークスジュニアも「新しい選手が多い中で、まだ育ち盛りのチーム。正直噛み合っていない部分はまだある。でも成長を続けて、12月が終わった時点で、リーグトップに立っていたい」と意気込む。
一方、島根のヘナレHCは「(3Pシュート成功率が悪かったGAME1でも)シュートセレクションもそこまで悪くなかった。(GAME2では)もう一度、自分たちのスタイルに立ち返って、(ディフェンスでは)フィジカルを活かして最後まで追いかけてタフショットにするというようなことをやり切れたことが結果につながった」と、この2戦を通じて自分たちのスタイルへの確信を深めた様子だった。
10試合を戦うハードな12月を通じて、いかにチームスタイルを浸透させられるか。年明け早々の再戦では、その成果が見られるはずだ。(山田 智子 / Tomoko Yamada)
山田 智子
愛知県名古屋市生まれ。公益財団法人日本サッカー協会に勤務し、2011 FIFA女子ワールドカップにも帯同。その後、フリーランスのスポーツライターに転身し、東海地方を中心に、サッカー、バスケットボール、フィギュアスケートなどを題材にしたインタビュー記事の執筆を行う。