2021年のJリーグも、終了が近づいている。Jリーグアウォーズを前にして、サッカー批評では編集部員らがJ1のベストイレ…
2021年のJリーグも、終了が近づいている。Jリーグアウォーズを前にして、サッカー批評では編集部員らがJ1のベストイレブンを選出。今回は浦和担当記者Eの私的セレクション。あなたの選ぶ11人+ベンチメンバーは?
今シーズンは大きく刷新を図った浦和レッズ。躍進を遂げたチームのひとつであることは間違いないだろう。ベストイレブンの選出にあたって、浦和のベストメンバーを基準に選び、さらに「もしあのチームのあの選手がこのポジションにいたら、浦和はもっと脅威になるのでは」と想像しながら、ベストイレブンを考えた。逆を言えば、浦和以外のチームから選出した選手は、対戦時に特に浦和が苦しめられた相手でもある。
さらに、リカルド・ロドリゲス監督は布陣も多様で、試合中でもシステムを変更する場面が多く見受けられる。様々なポジションでプレーできる選手を好む傾向がある印象だ。そんな指揮官の趣向も加味して、本職をこなす選手と、試合中のシステム変更にも柔軟に対応できる選手とのバランスも考慮しながら配置した。
■浦和のベストメンバーに8選手
ベスト監督は、やはりリカルド・ロドリゲス。ここ数年は低迷していた浦和を、一気に上位へと押し上げた。改革者としての役割も果たし、若手選手を積極的に起用するなど、選手の顔ぶれも一新。ボールを保持してゲームをするという新しい浦和のスタイルを築きあげた。試合中の修正力も際立ち、前半に攻めあぐねても、早々に交代カードを切って後半は巻き返すというその手腕も評価したい。
そんな浦和からの選出は、控えも含めて合計8人。
GKはベテランの西川周作。一時期、GK鈴木彩艶にスタメンの座を譲った時期もあるが、ベンチで戦況を見守っていた時期は、飲水タイムで鈴木に真っ先に声をかけ、さらに試合後には必ず自主的にランニングをする姿が印象的だった。
浦和はMF阿部勇樹が現役引退を表明し、さらにDF槙野智章とDF宇賀神友弥が今シーズンをもって退団することになっている。チームに長年在籍し、タイトル獲得にも貢献した選手が去る中、そんなレジェンドたちと戦いを共にした西川は、今後、チームの精神的支柱としてプレー以外でも大きな役割を果たすにちがいない。
デンマーク人のDFアレクサンダー・ショルツは、今夏の移籍で浦和に加入した。8月に行われた第24節の鳥栖戦でJリーグデビューを果たし、ここまで13試合連続で先発している。守備の安定感はチーム随一で、ゴール前での冷静なプレーが持ち味である。ピンチの場面でも、ボールを蹴り出す位置をしっかり確認するなど、的確な判断ができる。リカルド監督からの信頼も厚く、浦和の不動のCBになりつつある。
右SBは、なんといっても日本代表のDF酒井宏樹。今夏にフランスのマルセイユから移籍し、9年ぶりのJリーグ復帰となった。東京オリンピック参戦後に浦和に加入したが、酒井も加入後から11試合連続で先発出場を果たし、一気にスタメンに定着。攻撃にも積極的に参加し、酒井を起点にしたサイドアタックは浦和の持ち味になっていて、今や欠かせない選手といえる。
■加入後から“即戦力”となった選手たち
ボランチの一角は、MF平野佑一。今夏に水戸ホーリーホックから加入した平野も、ショルツや酒井と同じく、加入後すぐに主力選手として活躍した一人。今シーズンの浦和のダブルボランチの組み合わせは様々だったが、ファーストチョイスは平野になっているといっても過言ではない。他の選手とのポジションを意識しているのか、絶妙な距離間を保ってプレーする姿が印象的。4-1-4-1の布陣を取ることもある浦和だが、アンカーとしても抜群の安定感を見せる。
また、攻撃陣からは、MF明本考浩とMF江坂任を選出。左SHとして選出した明本は今シーズンにJ2の栃木SCから加入したが、彼の大きな特長はその多様性にある。GKとCB以外なら、右でも左でも、どのポジションでもプレーが可能という強者。実際、今シーズンに明本が起用されたポジションは、ワントップ、トップ下、右SH、左SH、ボランチ、右SB、左SBと、ほぼすべての位置でプレーしている。しかも、試合終了間際になっても、長距離をタフに走り切る運動量も備える。10月に負傷したが、天皇杯に向けて調整は順調。復帰が待ち遠しい。
今夏に柏レイソルから移籍した江坂は、主戦場であるトップ下で起用したい。ストライカーが不在だった時期にはワントップを務めるなど、前線であればどの位置でもプレーが可能。他の選手との連携したパスやプレスなど、見どころも多かった。加入後から5ゴール1アシストを決めて、彼自身も浦和でのプレーに手応えを感じたにちがいない。
控えには、MF小泉佳穂。今シーズンにJ2のFC琉球から加入した小泉は、リーグ戦の序盤からスタメンに定着し、巧みなボール捌きで攻撃を牽引。小柄ながら相手に寄せられてもボールをキープする技術に大きな期待が寄せられた。今シーズンの浦和を象徴する選手の一人ではあるが、中断明けからはコンディション不良などでベンチスタートが増えたため、泣く泣く控え選手として選出した。
FWキャスパー・ユンカーは、5月のリーグデビューから連続ゴールを記録し、瞬く間に話題をさらった。しかし、その後は怪我などの影響で出場機会が減り、インパクトに欠けてしまったのが惜しいところ。それでも、チームではトップスコアの公式戦16ゴールをマークするなど、ベンチスタートであっても結果を残し続けているため、やはり外せない。
このほか、MF柴戸海、直近でゴールやアシストを連発しているMF伊藤敦樹も最後まで候補に残ったが、来季のさらなる活躍に期待したい。