秋の「マイル王決定戦」となるGIマイルCS(阪神・芝1600m)が11月21日に行なわれる。 昨年は1番人気のグランア…
秋の「マイル王決定戦」となるGIマイルCS(阪神・芝1600m)が11月21日に行なわれる。
昨年は1番人気のグランアレグリアが快勝。その他の年も上位人気馬が馬券圏内に絡むことが多いため、比較的堅いレースといった印象が強い。だが、過去10年の結果を振り返ってみると、1番人気が勝利したのは昨年のグランアレグリアのみ。代わって、4番人気以下の伏兵が6度も勝利を挙げており、3連単ではしばしば好配当が生まれている。
また、京都競馬場の改修工事によって、今年も昨年と同じく阪神競馬場の開催となり、当初は実力どおりの結果が出やすい舞台になったと思われたが、その阪神競馬場で先週行なわれたGIエリザベス女王杯が大荒れ。3連単の配当が300万円超えとなる大波乱の決着となったことで、今週も"再び"というムードが充満している。
実際、日刊スポーツの太田尚樹記者は再度の波乱を示唆する。
「先週のエリザベス女王杯の大波乱には驚かされましたが、背景には傷んできた阪神の芝の影響もあったと思います。現に、Aコースの使用は今週で7週目。京都競馬場が改修中のため、例年よりも明らかに傷んでいて、見た目にもインコースの芝の色が変わってきています。
そうなると、人気が予想されるグランアレグリア(牝5歳)やシュネルマイスター(牡3歳)は、東京の軽い馬場で好走してきただけに、荒れ馬場への対応がカギになります。となれば今週も、先週に続いて伏兵の台頭があるかもしれません」
では、激走が期待される伏兵馬はどの馬か。太田記者は今年に入ってから勝ち星を重ねてきた上がり馬の名前を挙げた。
「ロータスランド(牝4歳)が気になります。2走前のGIII関屋記念(8月15日/新潟・芝1600m)では2番手から抜け出して完勝。同馬を管理する辻野泰之調教師によると、『最後は遊んでいた』とのことで、着差以上の勝ちっぷりでした」
ただ、前走のGII富士S(10月23日/東京・芝1600m)では10着と惨敗。当初の勢いは失われつつあるように見えるが、この一戦については「度外視できる」と太田記者は言う。

マイルCSでの大駆けが期待されるロータスランド
「関屋記念の例からもわかるとおり、ロータスランドは先頭に立つと気を抜く面がある馬。つまり、富士Sの大敗は初めてハナを切ったことが結果的に裏目に出てしまったもので、度外視していいと思います。
加えて言えば、3走前のGIII中京記念(7月18日/小倉・芝1800m)での5着という結果も、コーナー4つのコース設定に初めて臨んで戸惑ったもの。それぞれ、敗因ははっきりしています。
翻(ひるがえ)って、今回の舞台となる阪神では6戦して4勝、2着1回と好相性。着外に敗れた一戦も、重賞初挑戦、しかもGIの阪神ジュベナイルフィリーズ(12着。阪神・芝1600m)。成長した今は、もう忘れていい結果でしょう」
重馬場での勝ち鞍もあるように、タフな馬場も苦にしません。最後まで気を抜かず、この馬の走りができれば、怖い存在。一発の可能性は十分にあると思います」
太田記者はもう1頭、復調気配を見せるサウンドキアラ(牝6歳)にも注目する。昨年のGIヴィクトリアマイル(東京・芝1600m)では、アーモンドアイの2着となった実力馬だ。
「秋初戦の前走・GIIスワンS(10月30日/阪神・芝1400m)は馬体重8kg増での出走でしたが、絞り込むのにかなり苦労したようです。それもあってか、レースでも序盤は好位をうかがいながら、内でゴチャついて後手に回ってしまいました。後半も4コーナーから直線入り口にかけて、馬群に包まれて厳しい展開を強いられました。
それでも、最後は進路ができてから、鋭い伸びを見せて2着。状態面やレース内容を考えると、改めて地力を示す走りを見せたと思います。
昨年のマイルCSでは10着に敗れていますが、当時は本来の出来にはなかったと聞いています。阪神マイルも、昨春のGII阪神牝馬Sで快勝している舞台。実績は十分です。
ディープインパクト産駒ながら、この馬も少し時計がかかる馬場が理想。今の芝にも合いそうなので、軽視は禁物です」
戦前にレイパパレ、アカイトリノムスメといった「2強」が注目されたエリザベス女王杯は大波乱となったが、グランアレグリア、シュネルマイスターという「2強」が再び脚光を浴びるマイルCSはどうなるのか。再度"大荒れ"という結果を期待するなら、ここに名前が挙がった2頭もマークしておくべきだろう。