オリックスは今シーズン、大阪市此花区の舞洲に選手寮やサブ球場、室内練習場などの施設を新設した。サブ球場は2軍本拠地として…
オリックスは今シーズン、大阪市此花区の舞洲に選手寮やサブ球場、室内練習場などの施設を新設した。サブ球場は2軍本拠地として使用される。最新設備が整った新施設を、オリックス野球クラブ総務部担当部長の中村潤さんに案内してもらった。
■最新機器を揃えた舞洲のオリックス新施設
オリックスは今シーズン、大阪市此花区の舞洲に選手寮やサブ球場、室内練習場などの施設を新設した。サブ球場は2軍本拠地として使用される。最新設備が整った新施設を、オリックス野球クラブ総務部担当部長の中村潤さんに案内してもらった。
トレーニングルームには、最新式の機器を導入。素早く栄養補給ができるように、シェイカーなどを備えたプロテインバーも設けられている。ブルペンは6レーンあり、一番奥のマウンドはリハビリ用に通常の高さの半分になっている。
トレーニングルームの外にはリハビリ用のトラックが設けられており、トレーニングプールでもリハビリが可能。中村さんは「毎年ケガ人で苦しんでいるので、ケガの予防も含め、リハビリ施設を重視しました」と説明する。
両翼100メートル、中堅122メートルのサブ球場には、数台のカメラがバックスクリーンやネット裏に設置されており、1軍の監督やコーチが2軍の映像をタブレット端末で見られるようになっている。
■室内練習場は24時間開放、遠征前の練習でも使用可能
選手寮には、チームドクターのアドバイスにより設置した「体調管理室」を完備。部屋の中にトイレと風呂があり、インフルエンザなどのウイルス性疾患を患った際に利用される。選手が使用する部屋は42部屋、その中の5部屋は、主に1軍の選手が使用する、通常より広い部屋になっている。。
「1軍で活躍する選手が使用する広い部屋は、現在4部屋埋まっています。1部屋空いていますので、競争で勝ち取ってほしいですね」と中村さんは話す。
寮内には洗濯室も設けられており、選手のユニフォームを洗えるようになっているほか、食事は選手がどういうものを採ったらいいかを管理栄養士が考えメニューを組み、管理している。。
この施設は、京セラドームから車で20分ほどの場所にあり、室内練習場は24時間開放されるため、試合後の練習にも利用できるという。
「京セラドームの室内ブルペンに、バッティングができるところがあるのですが、少ないので試合が終わってから順番待ちになっていることもあります。ここは京セラドームから近いので、ここに来れば待たずに練習できます。寮生じゃなくても使えるので、遠征に行く前の練習にも使えます」
■データだけでは勝てない―、イチローの入団当時も「夜中まで練習」
中村さんは、現在、大リーグのマイアミ・マーリンズに所属するイチロー外野手が入団してきた当時のことを振り返り、「ここから第2のイチローが生まれてくれたら」と期待を込める。
「イチローが入ってきた時に2軍を担当していましたが、イチローは本当に夜中に室内練習場で打っていました。当時からバッティングセンスは一流でしたね。神戸の青濤館でイチローが使用していた406号室のような部屋が、新たに生まれてくれたら嬉しいですね」
室内練習場のバッティングケージには、カメラとモニターがついており、自分で自分の映像を確認しながら打つことができる。ただし、最新の設備を整えた環境で、最先端のトレーニングを積むことは可能だが、「振る力はバットを振らなければつかない」という考えもある。
「データを入れたからといって、試合に勝てるわけではありません。データはあくまでも勝てるようにサポートするツールにすぎません。昔ながらのトレーニングとデータを駆使したトレーニング、お互いのいいところを取り入れる必要があると思います」
昨シーズン、最下位に沈んだオリックス。最新の設備が今後にどのような影響を与えていくのか――。第2のイチローの輩出、そして再び黄金時代へ。“昔ながらの練習方法”と新システムの融合で、オリックスが巻き返しを図る。
篠崎有理枝●文 text by Yurie Shinozaki