エース右腕の田中将大投手が契約破棄を選択した場合、ヤンキースは再契約に動かないとする一部メディアの報道について、球団社長らが早々に“否定”したと地元紙「ニューヨーク・ポスト」が報じた。■契約破棄行使なら再契約しないとの報道に…キャッシュマン…

エース右腕の田中将大投手が契約破棄を選択した場合、ヤンキースは再契約に動かないとする一部メディアの報道について、球団社長らが早々に“否定”したと地元紙「ニューヨーク・ポスト」が報じた。

■契約破棄行使なら再契約しないとの報道に…キャッシュマンGMがNY紙で「何も議論してない」

 エース右腕の田中将大投手が契約破棄を選択した場合、ヤンキースは再契約に動かないとする一部メディアの報道について、球団社長らが早々に“否定”したと地元紙「ニューヨーク・ポスト」が報じた。

 田中は7年総額1億5500万ドル(約171億円)の大型契約の4年目となる今季終了後、残りの契約を破棄してFAとなれる「オプトアウト」の権利を持っている。昨季は31試合登板で199回2/3を投げ、14勝4敗、リーグ3位の防御率3.07と好成績を残したが、同じようなパフォーマンスを見せてFAとなれば、さらにいい条件の契約を複数の球団から提示されることは確実だ。

 そうなった場合、ヤンキースも再契約に動くと見られていたが、ニューヨークの地元紙「デイリー・ニューズ」は6日(日本時間7日)に「マサヒロ・タナカがオプトアウトしてもヤンキースは彼を追わない、関係者が述べる」とのタイトルで記事を掲載。オプトアウト後の田中との再契約はさらにコストがかかるものとなるため、球団関係者は否定的な考えを明かしたと伝えていた。

 しかし、その後、「ニューヨーク・ポスト」が「ヤンキースは田中に対してオプトアウトに関して最後通告を出してはいない」と報じた。「デイリー・ニューズ」の記事を受けて、ヤンキース番の名物記者であるジョージ・キング3世は「ヤンキースは、エースであるマサヒロ・タナカが今季終了後にオプトアウトしFAとなった場合、引き留めをしないという一報を否定した」と記している。

■レヴァイン球団社長も明言「そんな話は聞いていない」

 記事では、ランディー・レヴァイン球団社長の「そんな話は聞いていない」というコメントも紹介。「デイリー・ニューズ」では、田中の代理人のケイシー・クロース氏がオプトアウトの可能性をチラつかせることで、球団側を困らせているという記述もあったが、同球団社長は「それに関しては何も出来ることはない。通常、その時が来るまで動きは起こさない」とも話したという。

 また、以前、オプトアウト前のシーズン中に田中の契約延長交渉を行うことはないとしていたブライアン・キャッシュマンGMが、同紙の取材に対して「何も交渉をしていない段階なので、懸念点も存在していない。私はケイシー・クロースに対して最大級の敬意の念を持っている。これ(デイリー・ニューズの報道)がどこから湧いて出た話なのかわからない。オプトアウトに関しては何も議論をしていない」と明かしたことも伝えている。

 先発投手が不足しているヤンキースの中で、安定感のある田中が貴重な存在であることは確か。昨年に続き、今年もエースとしての役割を果たすことが期待されている。名門球団は、来季以降も田中を必要とする可能性は高いが、果たしてどうなるだろうか。