「情けない。でもやるしかない」 忸怩たる思いで試合に臨んだ主砲が、復活の兆しを見せた。 東京六大学秋季リーグ戦は23日、…
「情けない。でもやるしかない」
忸怩たる思いで試合に臨んだ主砲が、復活の兆しを見せた。
東京六大学秋季リーグ戦は23日、明治神宮野球場で2試合が行われ、第2試合では法大が東大に11-1で勝利した。11日の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」で巨人から5位指名を受けた法大・岡田悠希外野手は3打数2安打1打点。打率1割台と低迷している中で、今季初のマルチ安打を記録した。
6回2死三塁で打席に入ると、初球の外角の直球を振りぬいて左中間への適時三塁打を放った。「外野手の頭は越えたと思った」。手応えを感じた大飛球は、ウォーニングトラックで弾んだ。「自分のスイングをすることを考えて、甘いボールだけを狙うことを考えていました」と今季初の長打を振り返った。
パワフルなバッティングに加え、強肩と走力も兼ね備える。龍谷大平安高(京都)時代には2年春のセンバツで本塁打を放つなど、プロからも注目された。法大進学後は3年秋からリーグ戦に出場し、早大・徳山壮磨投手から本塁打を放つなど、1番打者に定着。今春は2本塁打、3盗塁をマークした。

しかし、今季はこの日の試合開始前まで打率.130(23打数3安打)。リーグで規定打席数を越えた選手の中では打率最下位だった。
「思うような結果が出ていなくて、チームを勝たせることができていない」
チームは新型コロナウイルスの集団感染の影響で、1か月の活動休止。実戦が少ない中で迎えたリーグ戦で、生きたボールへの対応には苦しんだが、それは言い訳にはしない。「プロ野球にこれから進んでいく上ですごく情けないという気持ち。でも、やるしかない」。強い思いで臨んだ一戦で、4番としての働きを見せた。
加藤重雄監督も「割と飄々として見えるんですけど、副キャプテンとして表に出さない辛さもあると思う」と不振に苦しむ主砲の心情を慮った。
ドラフトで巨人から支配下指名を受けた選手の中では、唯一の野手。日頃から亀井善行外野手、陽岱鋼外野手らの動画を見て勉強し、走攻守で活躍できる選手を目指している。「三拍子揃ったトリプルスリーをできる選手になりたい」。キリっとした表情で、目標を口にした。
今季苦しんだ経験は、上の舞台に進んでも、無駄にしない。「苦しい時に工夫して、考えて練習して、結果を出すことがプロにいっても大事だと思う」。難しい調整の中で、迎えた最後のシーズン。優勝の可能性こそ早々に消えてしまったが、最後まで前を向いて、プロの世界へ羽ばたいていく。
(Full-Count 上野明洸)