秋の中距離GIを見据えた面々が集うGIIオールカマー(中山・芝2200m)が9月26日に行なわれる。 過去10年の1番…

 秋の中距離GIを見据えた面々が集うGIIオールカマー(中山・芝2200m)が9月26日に行なわれる。

 過去10年の1番人気の結果を見てみると、3勝、2着2回、3着1回、着外4回。同様に2、3番人気もまずまずの成績を残しており、比較的"大荒れ"は少ないレースと言える。それでも、伏兵馬の台頭も時折見られ、3連単では何度か好配当が生まれている。

 はたして、今年はどうか。

 春のGI大阪杯(4月4日/阪神・芝2000m)を制したレイパパレ(牝4歳)、一昨年の海外GI香港ヴァーズ(香港・芝2400m)の覇者で、前走のGIクイーンエリザベスII世C(4月25日/香港・芝2000m)でも2着と好走しているグローリーヴェイズ(牡6歳)が出走。堅いレースに収まりそうだが、デイリー馬三郎の木村拓人記者は「穴党にも出番がある」としてこう語る。

「まず、レイパパレは本質的に2200mという距離は長いですよね。それに、ここが"勝負"というわけではありません。

 また、大阪杯は逃げて結果を出しましたが、あれは鞍上の川田将雅騎手が"勝負駆け"の騎乗をしたもの。そうでなければ、川田騎手は逃げる競馬をあまり積極的にはしません。

 つまり、今回はいわゆる"本番"ではないので、秋初戦のここはしっかり好位で折り合って、脚をタメて、という競馬をするはず。そうなると、他馬にも付け入る隙が生まれるのではないでしょうか。

 グローリーヴェイズも同様です。同馬にとっての"大本命"は暮れの香港。ここは、あくまでも秋の戦いを見据えての仕上げでしょう。

 さらに、今回は新馬戦以来となる中山。その新馬戦こそ勝っていますが、本質的には直線に坂のあるコースはマイナスで、絶対視は禁物です」

 では、どういった馬がこれら人気馬にひと泡吹かせることができるのだろうか。木村記者は展開を考慮して、タイプが異なる2頭を穴馬候補に推奨する。



オールカマーでの大駆けが見込まれているウインキートス(赤帽)

 1頭目は、前々走のGII目黒記念(5月30日/東京・芝2500m)で重賞初制覇を飾ったウインキートス(牝4歳)だ。

「脚質が似ているウインマリリン(牝4歳)ともども気になるのですが、ウインマリリンは攻め馬があまり目立たなかったので、今回はウインキートスのほうに妙味を感じます。ウインキートスはGII札幌記念(8月22日/札幌・芝2000m)を使って、そんなに(状態を)緩めていないのもいいですね。

 その札幌記念ではおあつらえ向きの持久力勝負になったのですが、やはり2000mというのは距離不足だったように思います。しかも、ソダシやラヴズオンリーユーなど好メンバーがそろっていましたからね。9着という結果も仕方がないでしょう。

 2走前の目黒記念は恵まれた面もありましたが、タフな条件で自ら持久力勝負の展開に持ち込んでの勝利。それができるのも、力があってこそ。

 先週の日曜日には内を通ったほうがいい馬場になっていましたし、鞍上の丹内祐次騎手が目黒記念の時のようにうまいコース取りをすれば、そんなに大崩れするイメージはありません」

 レイパパレが軽快に逃げない展開も、「この馬には向く」と木村記者は分析する。

「おそらく逃げるのはロザムール(牝5歳)で、レイパパレは控える形になるでしょう。そうなれば、ウインキートスも好位に取りつきやすく、自分のタイミングで動ける強さもあるので、展開的にも抜け出しやすいと踏んでいます。一発、期待できますよ」

 木村記者が推すもう1頭は、ゴールドギア(牡6歳)。ウインキートスに向かない流れになった時に台頭するのは「この馬」と言う。

「先週のGIIセントライト記念のように、前がよどみなく流れて、後方組からの"ズドン!"があるとすれば、手綱をとる田辺裕信騎手の一発に再び期待したいと思っています。

 ゴールドギアは脚質的に後方から行くしかなくて、完全に展開の助けがないと上位に食い込めないタイプ。一方で、無茶苦茶速い上がりの脚を使えるわけではないので、バリバリの瞬発力勝負よりも、若干時計がかかるほうがいいんですよ。前に行く面々の動き出し次第でタフな流れになるようだったら、出番があると見ています。

 中山は決して得意とは言えませんが、長く脚を使えるという点では、実は中山の芝2200mが合うのではないかとにらんでいます。人気にならないタイプゆえ、馬券的にもオイシイ存在だと思いますよ。

 推奨馬に挙げたウインキートスとゴールドギアに向く流れは、まったくの真逆。基本的にはウインキートスが一番の狙い目ですけど、同馬が立ちいかない流れになった時はゴールドギアかなと。そんな2段構えでの勝負です」

 トリッキーな中山・芝2200mという舞台で行なわれる注目の一戦。人気のGI馬たちの間隙を突くような走りを見せる馬はいるのか。ここに挙げた2頭がその大仕事を果たしてもおかしくない。