2021年9月20日、東京六大学野球秋季リーグの第1週2日目が行われ、第2試合は立大が大技・小技それぞれを絡めた攻撃などで5対2と早大を下し、連勝した。積極的な打撃が戻ってきた山田はこの2試合で8打数5安打を放ち連勝に貢献した 春季リーグ…

 2021年9月20日、東京六大学野球秋季リーグの第1週2日目が行われ、第2試合は立大が大技・小技それぞれを絡めた攻撃などで5対2と早大を下し、連勝した。

積極的な打撃が戻ってきた山田はこの2試合で8打数5安打を放ち連勝に貢献した

春季リーグ1敗1分け差で優勝を逃した立大が、あらゆる得点パターンで効果的に得点を積み重ねて2試合続けて競り勝った。
 
 立大の先発は荘司康誠(3年・新潟明訓)。1回2回と得点圏に走者を許すが無失点で凌ぐと、2回裏に打線が応える。

 東怜央(4年・福岡大大濠)と山田健太(3年・大阪桐蔭)の連打でチャンスを作る。この後、宮﨑仁斗(3年・大阪桐蔭)が犠打を決めて一死二、三塁とすると、黒岩陽介(3年・静岡)の内野安打で先制に成功。続く井上剛(3年・佐久長聖)もしぶとくライト前に運んで2点目を挙げた。

 さらに3回には吉岡広貴(3年・広陵)の内野ゴロで3点目、5回には黒岩がまたも内野安打を放って4点目を挙げた。

 こうして小技も絡めてしぶとく得点を重ねると、7回には山田がドラフト候補右腕・徳山壮磨(4年・大阪桐蔭)からレフトスタンドに飛び込む本塁打を放ってダメ押し。
投げても安定感のある栗尾勇摩(4年・山梨学院)と宮海士(3年・国学院栃木)が無失点で繋ぎ、早大打線の反撃を許さなかった。

 溝口智成監督は「打線に良いつながりがありましたし、投手も厳しい中で凌いでくれました」と振り返ったように、選手各自がきっちりと役割を果たした連勝を果たした。

 早大は前日の先発・西垣雅矢(4年・報徳学園)同様に、徳山が要所で踏ん張り切れず痛い連敗スタートとなった。小宮山悟監督は徳山について「球自体は春から見違えたのですが、実を結ばなきゃいけないところで結べなかったのは足りないところがあったのでしょう」と話した。
また、捕手の岩本久重(4年・大阪桐蔭)を含めた配球にも「あれ投げろ、これ投げろと言うのは簡単ですが、まだそのレベルで四苦八苦しているということ」と、選手たちの奮起を促した。

捕手の黒岩は「自分の役割を全うできました」と、しぶとい打撃と好投を導くリードで連勝に貢献した

■早稲田大vs立教大2回戦
早大 000110000=2
立大 02101010X=5
【早】● 徳山、山下、原-岩本
【立】荘司、野口、○栗尾、宮-黒岩
本塁打:立大・山田(7回ソロ)

◎立大・山田健太(3年・大阪桐蔭)
「(本塁打の場面)追い込まれていましたが走者がいなかったので長打を意識し、それが最高の結果になりました。徳山さんとはアマチュア野球でできる最後の対決だと思ったので、楽しみながら対戦できました(2試合終えて打率.625)長所の積極的な打撃をしようとスイングしている中で結果が出ています」

◎早大・徳山壮磨(4年・大阪桐蔭)
「この日のために準備してきたのですが申し訳ないです。打ち取った当たりのヒットは多かったですが、粘り切れなかったことに尽きます。ストレートが多くなってしまって、もっと変化球を混ぜれば良かったです」

5回には激走で生還したが、投げては7回5失点と思うような結果を得られなかった

文・写真=高木遊