2021年9月19日、東京六大学野球秋季リーグが開幕。法大の新型コロナウイルス感染と台風接近により、当初の予定から8日遅れての開幕となったが、初日から熱い戦いが繰り広げられた。思いきりの良いスイングで今季の大活躍が期待される立大・山田 開…

 2021年9月19日、東京六大学野球秋季リーグが開幕。法大の新型コロナウイルス感染と台風接近により、当初の予定から8日遅れての開幕となったが、初日から熱い戦いが繰り広げられた。

思いきりの良いスイングで今季の大活躍が期待される立大・山田

 開幕戦は春季2位の立大と5位の早大の対戦。両先発投手は、池田陽佑(2年・智辯和歌山)と西垣雅矢(4年・報徳学園)の両右腕だったが勝負どころの投球で明暗が分かれた。

 立大は2回、西垣から先頭の5番・山田健太(3年・大阪桐蔭)が二塁打を放ってチャンスを作る。その後、犠打で三塁まで進むと、黒岩陽介(3年・静岡)の内野ゴロの間に山田が先制のホームを踏んだ。
 その後、立大は3回に山田の内野ゴロの間に、5回には山田のレフト前タイムリーで1点ずつ加点した。

 立大先発の池田は2回に二塁打と捕手の野選で無死一、三塁のピンチを招いたが、後続の打者を3人続けて抑えた。さらに3回にも二死二塁、4回にも無死一、二塁のピンチを招くが、それぞれ無失点で切り抜けると、5・6回は三者凡退に抑えホームを踏ませなかった。

 池田の後を受けた栗尾勇摩(4年・山梨学院)も落ち着いた投球を見せると、8回には4番・東怜央(4年・福岡大大濠)がダメ押し本塁打を放ち、最後は宮海士(3年・国学院栃木)が締めて4対0の完封勝ち。

 溝口智成監督は「粘り強く、それぞれが役割を果たしてくれました」と選手たちを労い、「池田が試合を作ってくれましたし、(追加点は)1点ずつですが相手に流れを渡さない試合ができました」と振り返った。

 また、4番・東の一発や5番・山田の3点に絡む活躍に、「オープン戦ではそんなに状態は良くなかったのですが、開幕戦に結果を出してくれて、心強いです」と、打線の核となる両選手の活躍にホッとした様子だった。

 敗れた早大は西垣が7回7安打3失点で粘りきれず開幕戦を落とした。小宮山悟監督は「西垣自身は不満かもしれないが、ボールそのものは良かった。問題は打線」と、4安打に終わった打線に苦言を呈し「帰ったら練習するでしょう」と奮起を期待した。

救援投手に定着している宮が最終回をきっちりと締めた

■立教大vs早稲田大1回戦
立大 011010010=4
早大 000000000=0
【立】○池田陽、栗尾、宮-黒岩
【早】●西垣、加藤、齊藤正-岩本
本塁打:立大・東(8回ソロ)

◎池田陽佑(2年・智辯和歌山)
「栗尾さん宮さんが控えているので、任されたイニングをゼロに抑えようと思って投げました。今日はストレートも走っていて変化球も良かったので捕手の黒岩さんを信じて投げました。(母校の甲子園優勝に)後輩の活躍を見て、もっと頑張らないといけないなと刺激をもらいました」

◎早大・西垣雅矢(4年・報徳学園)
「点を取られるような状況を作ってしまった僕のミスです。なんとかチームに流れを持って来たかったのですが。春は失投が多く、無くすように取り組んできたのですが甘かったです」

キレの良いスライダーやフォークをこの日も見せていたが、要所で失点を喫してしまった西垣