大本命の急失速で、激しい三つ巴の行方が混沌としてきた。セ・リーグの新人王争いである。 規格外のパワーで開幕から飛ばし続…

 大本命の急失速で、激しい三つ巴の行方が混沌としてきた。セ・リーグの新人王争いである。

 規格外のパワーで開幕から飛ばし続けてきたのが阪神・佐藤輝明。だが、8月21日の中日戦での第4打席に中前打を放ってから、快音がピタリと止まった。まさかの35打席連続ノーヒット。9月10日に出場選手登録を抹消された。

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 佐藤はここまで105試合に出場。95安打し、打率・254、23本塁打、60打点の成績を残している。5月にはセ・リーグの新人では1958年の長嶋茂雄以来となる1試合3本塁打をマーク。6本塁打、19打点で月間MVPを受賞した。新人王争いの大本命に推されていたが、落とし穴が待っていた。

 ライバルの2人は、コンスタントな活躍を続けている。

 野手の対抗馬がDeNAの牧秀悟。佐藤を上回る104安打を放ち、打率・282。18本塁打と57打点のいずれも、近いうちに佐藤を追い抜いてもおかしくない。

 球団の新人100安打は、1959年の桑田武以来、62年ぶり3人目。その桑田が持つ117安打の球団記録更新も、十分手の届くところにある。

 投手は広島の栗林良吏が新人クローザーとして開幕から安定した投球を披露。ここまで40試合で0勝1敗、24セーブ、防御率0・45という数字を残している。

 こちらも牧同様に、球団の新人セーブ記録更新が間近。現在1軍投手コーチとして師事を仰いでいる永川勝浩が2003年に残した25セーブへあと「1」と迫っている。

 既に開幕から22試合連続無失点の球団記録を更新している右腕。夏の東京五輪ではオールプロ化された2004年アテネ五輪以降、初めて新人として日本代表に選出された。その大舞台でも抑えを任され、2勝3セーブと全試合に投げて5連勝での金メダルに貢献。侍ジャパンでの活躍も、記者投票で決まる新人王争いではプラスアルファとして映りそうだ。

 焦点の一つが佐藤がいつ1軍に復帰するのか。最短では21日の中日戦から出場選手登録が可能だが、最短復帰はあるのか。2軍戦では12打数3安打、6三振と決して結果を残せているとは言えない。1軍は優勝争いのど真ん中におり、おいそれと上げて試してみる余裕などない。復調の兆しが確かなものとなり、戦力として計算が立つまでは、2軍調整が続く可能性がある。

 現時点では大まかに見れば横一線の3者だが、佐藤の2軍調整が長引けば取り返せない差を付けられかねない。例年ならペナントレースも終幕という時期だが、今シーズンもコロナ禍と東京五輪による中断期間の影響でシーズンが後ろ倒しにされ、10月いっぱいまでレギュラーシーズンは続く。

 横浜スタジアムでの場外ホームランなど、見た目の派手さも手伝いハイレベルな新人王争いで頭角間違いなしとまで見られていた佐藤。ここにきて黄色信号が灯っている。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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