5月10日に京都でおこなわれるラグビーワールドカップ2019の組分け抽選会を前に、バンド分け(最上位グループ=1~4位、第2グループ=5~8位、第3グループ=9~12位…)の基になる世界ランキングに影響する最後の大会として注目を集めたシッ…

 5月10日に京都でおこなわれるラグビーワールドカップ2019の組分け抽選会を前に、バンド分け(最上位グループ=1~4位、第2グループ=5~8位、第3グループ=9~12位…)の基になる世界ランキングに影響する最後の大会として注目を集めたシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)が終了した。最終節は3試合とも熱闘となった。

 前節終了時にランキング4位だったアイルランド代表は、シックスネーションズ連覇を決めていたイングランド代表に敗れればトップ4から落ちる可能性もあったが、13-9で勝ってエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ率いるイングランドに初黒星をつけ、最上位のバンドで抽選会に臨むことになりそうだ。イングランドはオールブラックス(ニュージーランド代表)が持っていたテストマッチ18連勝の記録に並んだが新記録樹立とはならず、ワールドカップ2019へ向けフレッシュスタートを切る。

 フランス代表は18日のウェールズ代表戦に15点差以上で敗れれば、トップ8から転落してアルゼンチン代表(3月13日時点のランキングは9位)とバンドが入れ替わる可能性があったが、20-18で逆転勝ちした。
 パリでおこなわれた試合は死闘となった。フランスは10点リードをひっくり返され、13-18で終盤を迎えたが、ゴール前5メートルでスクラムチャンスを得て、攻めるフランスと守るウェールズの死力を尽くした攻防はフルタイムの80分を過ぎてから、なんと20分も続いた。そして、試合の総時間が100分になろうとしていたとき、ゴール前の密集でピックアップしたFLダミアン・シュリーがインゴールへ突っ込み、トライが認められた。そして、コンバージョンキックをSOカミーユ・ロペスが決め、フランスの大逆転勝利でスタジアムは熱狂となった。

 スコットランド代表も、イタリア代表に15点差以上で敗れればバンド3に転落する可能性があったが、今年のシックスネーションズを最後に退任することが決まっていたヴァーン・コッター ヘッドコーチのラストゲームということもあって奮闘し、29-0で完勝した。
 スコットランド代表をチーム史上最高の世界ランキング5位に導いたコッター ヘッドコーチは来季からモンペリエ(フランスのクラブ)の指揮官となり、スコットランド代表の新ヘッドコーチには、現在クラブチームのグラスゴー・ウォーリアーズで采配を振っているグレガー・タウンゼンド ヘッドコーチが就任する。

 シックスネーションズ最終節の結果が反映された最新ランキングは20日に発表される。