東京五輪のスポーツクライミング女子複合予選が4日、青海アーバンスポーツパーク(東京都江東区)で行われ、日本の野中生萌が…
東京五輪のスポーツクライミング女子複合予選が4日、青海アーバンスポーツパーク(東京都江東区)で行われ、日本の野中生萌が3位、野口啓代が4位で決勝に進出した。
第1種目スピードは、昨日の男子予選同様に多くの選手が仕上がりの良さを見せ、13名が自己最速をマークした。日本記録(7.88秒)を持つ野中もその流れに乗った1人で、1本目で7.74秒、2本目で7.55秒と大舞台で自らの記録を2度塗り替える活躍。スピード専門選手で世界記録(6.964秒)保持者のユリア・カプリナ(ロシア五輪委員会)を上回り、4位で上々のスタートを切った。そのカプリナは世界記録更新のペースで登るもゴールタッチ目前で足を滑らせてしまい落下。その場で悔し涙を流した。1位はアレクサンドラ・ミロスラフ(ポーランド)で、世界記録まで0.01秒以内まで迫る6.97秒を計測。野口も自己新の8.23秒で9位となり、悪くない出だしとなった。
野中生萌がこの日2度目の女子日本新記録となる7.55秒を計測。4位で好発進した。(写真:© Leo Zhukov/IFSC)
これで野口はブルック・ラバトゥ(アメリカ)に次ぐ2位に浮上したが、最終競技者の絶対的女王、ヤンヤ・ガンブレット(スロベニア)が次々と登り切り、全課題を1トライで攻略して1位。総合順位でも1位に躍り出る。日本勢は野口5位、野中6位と、いい順位で最後のリードにつなげた。
3完登でボルダリング3位につけた野口啓代。
ファイナルに駒を進めたのは、ガンブレットを筆頭に、ソ、野中、野口、ラバトゥ、ジェシカ・ピルツ(オーストリア)、ミロスラフ、ジョベールの8名。史上初の金メダルをかけた決勝は、6日(金)17時30分からスタートする。
※一部内容を修正しました
<予選リザルト>
1位:ヤンヤ・ガンブレット(SLO)56ポイント(S 14位/B 1位/L 4位)
2位:ソ・チェヒョン(KOR)
85ポイント(S 17位/B 5位/L 1位)
3位:野中生萌(JPN)
96ポイント(S 4位/B 8位/L 3位)
4位:野口啓代(JPN)
162ポイント(S 9位/B 3位/L 6位)
5位:ブルック・ラバトゥ(USA)
192ポイント(S 12位/B 2位/L 8位)
6位:ジェシカ・ピルツ(AUT)
198ポイント(S 11位/B 9位/L 2位)
7位:アレクサンドラ・ミロスラフ(POL)
380ポイント(S 1位/B 20位/L 19位)
8位:アヌーク・ジョベール(FRA)
390ポイント(S 2位/B 13位/L 15位)
――――――
9位:ヴィクトリア・メシコワ(ROC)
450ポイント(S 15位/B 6位/L 5位)
10位:ショウナ・コクシー(GBR)
832ポイント(S 16位/B 4位/L 13位)
11位:キーラ・コンディー(USA)
847ポイント(S 7位/B 11位/L 11位)
12位:ソン・イーリン(CHN)
1026ポイント(S 3位/B 19位/L 18位)
13位:ジュリア・シャヌルディ(FRA)
1080ポイント(S 8位/B 15位/L 9位)
14位:アランナ・イップ(CAN)
1152ポイント(S 6位/B 16位/L 12位)
15位:ラウラ・ロゴラ(ITA)
1330ポイント(S 19位/B 7位/L 10位)
16位:ペトラ・クリングラー(SUI)
1400ポイント(S 10位/B 10位/L 14位)
17位:ユリア・カプリナ(ROC)
1530ポイント(S 5位/B 18位/L 17位)
18位:ミア・クランプル(SLO)
1764ポイント(S 18位/B 14位/L 7位)
19位:オセアニア・マッケンジー(AUS)
2496ポイント(S 13位/B 12位/L 16位)
20位:エリン・ステルケンブルク(RSA)
6800ポイント(S 20位/B 17位/L 20位)
※上位8名が決勝に進出
※上段左から順位、氏名、国名・所属
※下段左から各種目順位の値をかけ算した総合ポイント、各種目順位(S=スピード、B=ボルダリング、L=リード)
CREDITS
文
編集部 /写真
ロイター/アフロ