第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦(12日)で野球日本代表「侍ジャパン」と対戦するオランダが11日、東京ドームで前日練習を行った。先発はソフトバンクのリック・バンデンハーク投手が予想されているが、現役時代に…

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦(12日)で野球日本代表「侍ジャパン」と対戦するオランダが11日、東京ドームで前日練習を行った。先発はソフトバンクのリック・バンデンハーク投手が予想されているが、現役時代にヤクルトでプレーしたヘンスリー・ミューレンス監督は「(先発が誰かは)夜になったら分かる」と“警戒”。予告先発制度にもかかわらず公式会見の時点では明かさず、日本戦の勝利に全力を尽くす構えだ。

■2次R初戦で日本と対戦、ソフトB・バンデンハークの先発が予想されるも…

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦(12日)で野球日本代表「侍ジャパン」と対戦するオランダが11日、東京ドームで前日練習を行った。先発はソフトバンクのリック・バンデンハーク投手が予想されているが、現役時代にヤクルトでプレーしたヘンスリー・ミューレンス監督は「(先発が誰かは)夜になったら分かる」と“警戒”。予告先発制度にもかかわらず公式会見の時点では明かさず、日本戦の勝利に全力を尽くす構えだ。

 東京ドームでの約1時間半のトレーニングをリラックスした様子でこなしたオランダ代表。前日会見も、ザンダー・ボガーツ(レッドソックス)、ジョナサン・スクープ(オリオールズ)、ディディ・グリゴリアス(ヤンキース)とメジャーの一流内野手が並んだ会見は穏やかな雰囲気で行われた。だが、先発投手の話になると、ミューレンス監督、そしてバンデンハークは“ピリピリムード”に包まれた。

 まずは、練習中にグラウンド上で日本のメディアに囲まれたバンデンハーク。「日本戦で先発する可能性もあるが?」と聞かれると「チャンスはあるが、投げるかどうかは分からない。監督に聞いてみないと」と煙に巻いた。一方で、知り尽くした選手が並ぶ日本の打線については「ラインアップのバランスはいい。1人1人に対してアプローチしたい」と言及。日本でプレーしていることがどのように影響するかを質問されると、「韓国戦と同じで、私も彼らを知っているけど、彼らも私を知っている」と慎重に話した。

■指揮官は「日本は一番強い」、ボガーツは「最初に試合に勝つことが大事」

 さらに、練習後の公式会見では、日本戦の先発投手を聞かれたミューレンス監督が「今日の21時に発表されます。スミマセン。ゴメンナサイ」と日本語を交えて回答。バンデンハークの名前を明かすことはなかった。数時間後に名前が発表されるにもかかわらず、“情報漏れ”を徹底して防いだ。

 ミューレンス監督は侍ジャパンについて「このグループでは一番強いチームだと個人的には思っている。世界の中でもかなり強いチーム。優勝候補でもある」と高く評価。「最高のゲームをやらないとウチは厳しい」とも話した。日本撃破に全力を注ぐ構えだからこそ、先発の名前も明かさないという判断をしたようだ。

 それでも、指揮官は日本戦で勝利する自信があるかを問われ「イエス!」と即答。また、レッドソックスで主軸を任されるボガーツは「短期決戦では、当然だが負けたら致命的になる。最初の試合に勝つことが大事だ」と意気込みを明かし、スクープも「4試合の中で負けている余裕はない。最初の試合に勝つことで余裕が出る」と力を込めた。

 イスラエル、キューバも加えた4か国で上位2チームが米ロサンゼルスでの準決勝に進む厳しい戦い。前回大会で初めてベスト4に進み、いまや主力野手の多くがメジャー球団で不動のレギュラーとなったオランダが、全力で日本を潰しに来る。