■7月17日/キリンチャレンジカップ U-24日本代表ーU-24スペイン代表(ノエビアスタジアム) 東京五輪に出場するU…

■7月17日/キリンチャレンジカップ U-24日本代表ーU-24スペイン代表(ノエビアスタジアム)

 東京五輪に出場するU24日本代表が、本番前のラストマッチに挑む。対戦相手はスペイン。ユーロ2020に6選手がメンバー入りを果たし、オーバーエイジも3人をフルに活用した世界最高峰の相手だ。チームとして、開催国としてどれだけやれるか格好の腕試しとなる。
 加えて、久保建英にとっては因縁の対決となる。バルセロナの下部組織で育ち、現在までスペインでプレー。レアルマドリード所属という立場で東京五輪に挑む。その18歳が、どんなプレーを見せるのか。

 20歳の久保は、18歳のペドリより2歳年上だ。この年代では、2年間という差は大きい。フィジカルの面もそうだが、経験の面でさらに大きな差となって表れる。

 ところが、その経験でペドリは久保を上回ろうとしている。バルセロナに所属するペドリは、18歳にしてバルセロナの心臓を担う。昨季記録したラ・リーガ出場試合数は37で、3得点3アシストを記録した。出場時間は2425分。

 一方、久保は試合出場数こそ31に伸ばしたものの、時間は1100分とペドリの半分にも及ばなかった。残した数字も1得点1アシスト。ペドリの3分の1だった。

 しかし久保はU24日本代表のフィールドプレイヤーとしては最年少だ。「10番」こそ堂安律に譲ったものの、2列目で見せるそのプレーが日本代表のメダルに直接影響する。本人も、その責任を自覚しているはずだ。

森保一監督が掲げた条件

 ホンジュラス戦では、チーム最年長の吉田麻也にアシストをしてみせた。仮装メキシコを相手に、貴重な先制ゴール。しかも、フワリとした浮き球パスでセンスと余裕を感じさせるものだった。ポジションも右、真ん中で動きながら、左にも顔を出した。堂安律が決めたチーム2点目の場面では、久保が左でゲームを作っていた。

 10歳で海を渡った久保が迎える五輪は、東京で行われる。所属するマドリードのチームから海を渡ってきた。残念ながら母国サポーターの応援を背にプレーすることはかなわないが、日本の芝を走る。特別な感情がないわけがない。

 その久保がスペインと戦うに当たって求められるのは、やはり“個”の力と組織のオーガナイズの部分だ。森保一監督は、メンバー選出に当たって個の力をその条件とした。長らくスペインでプレーしている久保にとって、今回の対戦相手は最もやりやすい相手ともいえる。チームメイトをけん引するほどに、余裕を持ってボールを握れるか。他の選手以上に厳しい目で見られ、他の選手以上に期待を持って見られる。

 そして、“即時奪回”を実行するスペイン代表に対し、日本のオーガナイザーとなれるかどうか。パスサッカーこそ久保がやりたいサッカー。堂安律とのコンビネーションは彼にとって追い風となるだろうし、左に入る相馬勇樹は幅を作って久保にスペースを与えてくれるだろう。だからこそ、久保はそれに応えなければならない。

■W杯を来年に控えた国際大会

 この五輪を前後して、チームメートの三笘薫プレミアリーグのチームに保有権を移すことが濃厚で、田中碧はドイツに舞台を移す。フル代表では、FW古橋亨梧ヴィッセル神戸)がセルティックへの観戦移籍を発表した。

 海外組が増えていく中で、久保建英の成長曲線は今後どのように描かれていくのか。2022年にはカタールW杯が開かれるが、それを前にした国際大会で久保へかかる期待は大きい。日本代表に残っていく、ということではなく、日本代表を引っ張っていく存在であってほしいからこそ、この五輪で、そしてスペイン戦で輝きを放つしかない。


 

いま一番読まれている記事を読む